---
title: "アプライド・マテリアルズの2030年目標、シェア2ポイント増を約束――取り戻すのは失った地位だけ"
description: "アプライド・マテリアルズは総工費50億ドルの研究棟EPICセンターを開設し、インテルとの名指し提携を結び、2030年に向けた利益率目標も打ち出した。その間に株価は17.6%下落した。11月の決算は、公表を見送った業績見通しが隠していたのが需要か供給かを決める。"
publisher: "The Inference"
section: "Silicon"
published: 2026-10-16T17:34:46.904Z
modified: 2026-10-16T17:34:46.904Z
canonical: https://theinference.org/article/applied-materials-2030-targets-promise-two-points-of-share-that-only-recovers-ground-it-already-lost/ja
language: ja
keywords: "Applied Materials, Semiconductors, Chip Equipment, Intel, Markets"
---

# アプライド・マテリアルズの2030年目標、シェア2ポイント増を約束――取り戻すのは失った地位だけ

> アプライド・マテリアルズは総工費50億ドルの研究棟EPICセンターを開設し、インテルとの名指し提携を結び、2030年に向けた利益率目標も打ち出した。その間に株価は17.6%下落した。11月の決算は、公表を見送った業績見通しが隠していたのが需要か供給かを決める。

2026年10月12日、半導体チップの層を成膜し、エッチングし、計測する装置で世界最大のメーカー、[アプライド・マテリアルズ](https://theinference.org/markets/companies/applied-materials)のゲイリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は、米カリフォルニア州サニーベールで[EPICセンターを開設した](https://finance.yahoo.com/technology/ai/articles/applied-materials-unveils-5-billion-203000562.html)。総工費50億ドルの研究棟で、[TSMC](https://theinference.org/markets/companies/tsmc)、[インテル](https://theinference.org/markets/companies/intel)、[サムスン電子](https://theinference.org/markets/companies/samsung)、[マイクロン](https://theinference.org/markets/companies/micron)、[SKハイニックス](https://theinference.org/markets/companies/sk-hynix)がアプライド自身のエンジニアとともに次世代の半導体プロセスを開発する。[ブロードコム](https://theinference.org/markets/companies/broadcom)、アドバンテスト、[Besi](https://theinference.org/markets/companies/be-semiconductor)といった「イノベーションパートナー」も名を連ねる[1]。3日後、インテルはこのEPICセンターで、トランジスター、配線、3次元積層技術「フォベロス」(Foveros)をめぐる協業契約を結んだ。フォベロスはチップを縦に積み重ねるインテルの技術で、この提携はEPICを米オレゴン州ヒルズボロにあるインテルのキャンパスと組み合わせるものだ[2]。同じ週、アプライドの株価は10月5日の終値から17.6%下落した[3]。約束の中身は重い。TSMCは2028年までの設備投資が過去3年間を大きく上回ると投資家に伝えており、[ASML](https://theinference.org/markets/companies/asml)は2030年まで届く受注残を抱える。業界最大級の半導体メーカー5社が同じ建物に参加する契約を交わしている[4]。それでも市場は株を売った。半導体装置の景気サイクルを、その始まりよりも頂上に近いと値付けしたためである。

## 2030年目標は大型で期日が明確、主眼は利益率

半導体業界の年次装置見本市「SEMICON West」で開いた投資家説明会で、アプライド・マテリアルズは[暦年2030年に売上高総利益率54%の目標を掲げた](https://tkal.news/earnings/amat-investor-day-2026)。非GAAP(一時的な項目を除いた調整後指標)ベースの直近2026年5~7月期は50.4%だった[5]。サービス収益は2030年までに120億ドルを超える見通しだ。回路パターンを計測して欠陥を見つける電子線(eBeam)計測装置事業は、暦年2026年に20億ドルを生み出す見込みだ[5]。2030年までに見込まれるウェハー製造装置(WFE、半導体製造装置を指す業界用語)の需要の伸びのうち約75%は、最先端ファウンドリーロジック、DRAM、先端パッケージングの3分野から生まれる。この3分野で同社は装置シェア1位を主張する[5]。最高財務責任者(CFO)の[ブライス・ヒル](https://theinference.org/markets/people/brice-hill)は、利益率の改善ペースを年平均で約100ベーシスポイント(1bp=0.01%)と説明した[5]。SECへの提出書類もこの方向性を裏付ける。売上高総利益率は2024年8~10月期の47.3%から、[2026年5~7月期](https://www.sec.gov/cgi-bin/browse-edgar?action=getcompany&CIK=0000006951)には50.3%へ上昇し、営業利益率は33.7%に達した[5][6]。

*Chart: **売上高総利益率は2026年7月期に50.3%。2030年の目標は54%** アプライド・マテリアルズの売上高総利益率(GAAP)を会計四半期別に示した折れ線グラフ。2024年10月期(47.3%)から2026年7月期(50.3%)までの推移で、2030年の目標54%の位置に破線の参考線を引く。*

*アプライド・マテリアルズのSEC提出資料に基づく、会計四半期別の売上高総利益率(GAAP、売上高比)[6]。2026年7月26日に終了した四半期はGAAPベースで50.3%、同社が目標の基準とする非GAAPベースでは50.4%だった[5]。破線はSEMICON Westの投資家説明会で掲げた暦年2030年の売上高総利益率54%目標[5]。 [5][6]*

## シェア2ポイント増は失地回復にすぎない

話をややこしくするのは、たった一つの数字だ。[装置投資を追う調査会社The Information Networkの市場データ](https://finance.yahoo.com/markets/stocks/articles/applied-materials-faces-market-share-160123580.html)によると、アプライド・マテリアルズのウェハー製造装置(WFE)シェア(報告値)は2024年が20.0%、2025年が17.9%だった[7]。経営陣が約束する2ポイント超の上積みを達成しても、行き着く先は19.9%前後だ。2年前の2024年の水準を下回り、2023年と同水準になる[5][7]。シェア目標の実態は失地回復であり、その基準年は同社自身が選んだものだ。同じデータからは、地盤がなお変わり続けていることも見えてくる。2026年上期の装置売上高は、アプライド・マテリアルズが1.0%増にとどまった一方、[ラムリサーチ](https://theinference.org/markets/companies/lam-research)は23.3%、[KLA](https://theinference.org/markets/companies/kla)は12.6%、ASMLは13.3%増えた[7]。経営陣はこのほか、WFEの見通しの公表を見送った。リードタイム(納期)や人材確保、電力、ファブの資金調達を差し置いて、直近で最大の制約として挙げたのはクリーンルームの容量だ。中国では、アクセスできる市場が2020年代初頭のほぼ全部から約7割に縮小しており、最先端ロジック、DRAM、NANDのビジネスは一切ないという[5]。

*Chart: **アプライドの装置売上高は2026年上期に1%増、同業他社は13~23%増** 2026年上期の装置売上高前年比伸び率を示す棒グラフ。アプライド・マテリアルズ1.0%、KLA12.6%、ASML13.3%、ラムリサーチ23.3%。アプライドが同業他社に大きく遅れていることを示す。*

*2026年上期の装置売上高前年比伸び率(%)。The Information Networkのデータを24/7 Wall St.が報じたもの[7]。伸び率が最も高かったのはラムリサーチ。アプライド・マテリアルズは1.0%増だった。 [7]*

*Chart: **シェア2ポイント増でも19.9%前後、2024年の20.0%には届かない** アプライド・マテリアルズのウェハー製造装置(WFE)シェア(報告値)の棒グラフ。2023年19.9%、2024年20.0%、2025年17.9%。これに加え、導出した2030年の目標は約19.9%で、2024年の水準を下回る。*

*世界のウェハー製造装置(WFE)市場に占めるアプライド・マテリアルズのシェア(%)。The Information Networkのデータを24/7 Wall St.が報じたもの[7]。2030年の数値は、2025年の17.9%から2ポイント超増やすという経営陣の約束から導き出したもので、推計として表示している[5]。 [5][7]*

## 市況予測は逆の方向を示す

予測サービスのThe Diligence Stackは[2026年のウェハー製造装置(WFE)市場予測を前年比約28%増の約1530億ドルに引き上げ](https://www.thediligencestack.com/p/chip-equipment-just-beat-our-bull)、2030年の予測も約2780億ドルへと上方修正した。1月に自ら示した強気シナリオを新たな基準シナリオと位置づけた[4]。別の集計では、2025年に過去最高の1169億ドルをつけた後、2026年は1439億ドルとなる[7]。ASMLは四半期ベースで過去最高の業績を発表し、2026年の業績見通しを約445億ユーロに引き上げるとともに、最重要装置の値上げを社史上初めて交渉で実現した。TSMCも2026年の成長率見通しを約44%に上方修正し、AI需要は依然として供給能力をはるかに上回っていると述べた[4]。アプライド自身の説明でも、最先端ロジックとDRAMのファブはほぼフル稼働の状態にあり、装置導入のペースを決めるのはクリーンルームのスペースだという[4][5]。同社の言う制約は、受注ではなくクリーンルームのスペースである。ファブはフル稼働し、装置は建物を待つ。

## PER38倍、2030年目標は織り込み済み

10月14日終値では、アプライド株のPER(株価収益率)は直近12カ月の実績利益ベースで38.3倍と、S&P500種株価指数の22.7倍を大きく上回った。純利益が92.7億ドルに増えたにもかかわらず、フリーキャッシュフロー(FCF)は58.2億ドルから56.2億ドルへと目減りした[3]。過去の例は諸刃の剣だ。2010年以降、株価が2割超下落したのは11回あり、1年後には中央値で46.5%上昇した。ただし、そこに至るまでにさらに中央値で20.5%下げている[3]。2024年の水準を取り戻すにすぎないシェア目標に、38倍のPERを払う——市場が拒んでいるのはこの取引だ。

## 答えは11月12日の決算で出る

会社が示す2026会計年度第4四半期(8~10月期)の売上高ガイダンスは97億5,000万~108億ドルで、5~7月期に当たる第3四半期(実績91億2,000万ドル)から増える。決算発表は11月12日かその前後の予定だ[3][6]。論争に決着をつけるのは2つの結果で、いずれも会社自身が示した枠組みに沿ったものだ[5]。売上高が97億5,000万ドルを下回るか、2027会計年度のガイダンスが第4四半期ガイダンスの中央値である102億5,000万ドルを下回れば、[公表を見送った業績見通し](https://theinference.org/article/applied-materials-refused-to-name-the-number-that-underwrites-the-chip-boom)が隠していたのは需要であって供給ではなかったことになる。逆に、売上高が102億5,000万ドル以上で売上高総利益率が2026年5~7月期の50.4%を維持し、2027会計年度のガイダンスが同水準を上回れば、供給が制約された景気サイクルであることが裏付けられる。ただ、どちらに転んでも答えの出ない論点が残る。シェアの数値は1社の調査会社による推定であり、アプライド自身の注記では、50億ドルのEPICセンターへの設備投資は顧客プロジェクトの始動に合わせて時間とともに拡大するとされ、さらに同社は、残る中国向け売上高のうち新たな輸出規則の対象となり得るノードがどれだけかについて、明かす内容がごくわずかだと自ら認めている[1][5][7]。

## Takeaway

アプライド・マテリアルズの2030年目標が約束するシェア2ポイント増は、2024年の水準に戻るだけの失地回復だ。11月12日の決算は、公表を見送った見通しが需要を隠していたのか供給を隠していたのかを決める。

## Sources

1. [Applied Materials press release via Yahoo Finance, Applied Materials Unveils $5 Billion EPIC Center in Silicon Valley to Accelerate Semiconductor Innovation for the AI Era, 12 October 2026](https://finance.yahoo.com/technology/ai/articles/applied-materials-unveils-5-billion-203000562.html)
2. [Dataquest, Applied Materials and Intel collaborate to accelerate chipmaking innovations for AI-driven computing, 16 October 2026](https://www.dqindia.com/semiconductors/applied-materials-and-intel-collaborate-to-accelerate-chipmaking-innovations-for-ai-driven-computing-12672601)
3. [Trefis Team via Yahoo Finance, Has Buying Applied Materials Stock's Dips Paid Off?, 15 October 2026](https://finance.yahoo.com/markets/stocks/articles/buying-applied-materials-stocks-dips-230046351.html)
4. [The Diligence Stack, Chip Equipment Just Beat Our Bull Case, and the Cycle Is Getting Longer, 15 October 2026](https://www.thediligencestack.com/p/chip-equipment-just-beat-our-bull)
5. [tkal.news, Applied Materials at SEMICON West: 54 Percent by 2030, Two Points of Share, and No Number for Next Year, 16 October 2026](https://tkal.news/earnings/amat-investor-day-2026)
6. [Applied Materials, quarterly figures from its SEC filings, retrieved 16 October 2026](https://www.sec.gov/cgi-bin/browse-edgar?action=getcompany&CIK=0000006951)
7. [24/7 Wall St. via Yahoo Finance, Applied Materials Faces Market Share Test as Global Chip Equipment Spending Surges 23%, 11 October 2026](https://finance.yahoo.com/markets/stocks/articles/applied-materials-faces-market-share-160123580.html)


---

アプライド・マテリアルズの2030年目標、シェア2ポイント増を約束――取り戻すのは失った地位だけ — The Inference. Canonical: https://theinference.org/article/applied-materials-2030-targets-promise-two-points-of-share-that-only-recovers-ground-it-already-lost/ja
