---
title: "IBM、110億ドルのコンフルエント買収の一方、エヌビディアの無償基盤「Agent Knowledge Foundation」に参画"
description: "IBMが110億ドルのコンフルエント買収を完了してから7カ月。第3四半期決算説明会では、レッドハットやグーグルと共同で開発する無償のコンテキスト再利用プロジェクト「LLMD」が打ち出され、エヌビディアのオープン基盤「Agent Knowledge Foundation」はIBMを採用企業に名指しした。コンテキスト層を売る側の企業が、無償版の構築を担う側に回った。"
publisher: "The Inference"
section: "Platforms"
published: 2026-10-23T13:41:25.775Z
modified: 2026-10-23T13:41:25.775Z
canonical: https://theinference.org/article/ibm-paid-11-billion-for-confluent-then-joined-nvidia-s-free-agent-knowledge-foundation/ja
language: ja
keywords: "IBM, Confluent, Nvidia, Databricks, AI Agents, Data Integration"
---

# IBM、110億ドルのコンフルエント買収の一方、エヌビディアの無償基盤「Agent Knowledge Foundation」に参画

> IBMが110億ドルのコンフルエント買収を完了してから7カ月。第3四半期決算説明会では、レッドハットやグーグルと共同で開発する無償のコンテキスト再利用プロジェクト「LLMD」が打ち出され、エヌビディアのオープン基盤「Agent Knowledge Foundation」はIBMを採用企業に名指しした。コンテキスト層を売る側の企業が、無償版の構築を担う側に回った。

[IBM](https://theinference.org/markets/companies/ibm)は3月17日、110億ドルを投じてコンフルエントの買収を完了した。それから7カ月、買収対象の無償版が姿を現し、IBMはその両側に立つことになった[2]。今週水曜日の第3四半期決算説明会では、[アービンド・クリシュナ](https://theinference.org/markets/people/arvind-krishna)CEOが、レッドハットやグーグルと共同で開発するオープンソースプロジェクト「LLMD」を[前面に押し出した](https://www.crn.com/news/ai/2026/ibm-s-enterprise-ai-bet-is-paying-off-and-arvind-krishna-says-it-s-just-beginning)。処理済みのコンテキストを、顧客がすでに保有するGPUの上で再利用することで、大規模モデルを5分の1~10分の1のコストで動かせる仕組みだ[2]。

同じ週、[エヌビディア](https://theinference.org/markets/companies/nvidia)は無償提供する「Agent Toolkit」を「Agent Knowledge Foundation」に拡張し、その上に構築を進める企業の一つにIBMを挙げた[3]。

## 110億ドルで買ったもの、無償層が置き換えるもの

コンフルエントの役割は、イベントが起きるたびにApache Kafkaで企業内のシステム間のデータをやり取りすることだ。これによりAIエージェントは、古くなったスナップショットではなくビジネスの現在の状態を把握できる。買収後に投入した製品「Streamhouse」は、このリアルタイムデータを絶えず取り込み、クエリできる[2]。

クリシュナCEOはアナリストに、組織の72%がリアルタイムのデータ基盤は不十分だと回答していると述べた[2]。[エヌビディアの無償スタックは、同じニーズに別の形で応える](https://tradersunion.com/news/companies/show/3907325-nvidia-agent-toolkit-data-governance/)。「Auto-Ontology」は生の企業データを、エージェントが推論対象にできるビジネス概念に変える。Nemotron Retrieverのモデルがそれを取り出し、「OpenShell」のランタイムがエージェントに許される操作を管理する。しかもデータを移動させず、ガバナンスの統制も変えない[3]。

この無償スタックには、オープンな予測モデルの「Kumo」シリーズや、専門エージェント向けのリファレンス設計に当たる「NemoClaw」のブループリントも含まれる[3]。LLMDはコスト面から攻める。処理済みコンテキストを再計算する頻度を減らすことでコストを下げる[2]。どちらがStreamhouseの導入に取って代わるかは検証されておらず、両プロジェクトとも取って代わるとは主張していない。

## 有償層の「領収書」

[先週の記事で整理した通り](https://theinference.org/article/ibm-s-software-grew-8-but-half-came-from-confluent-s-11-billion-deal-and-lapses-in-q2-2027)、ソフトウェア収入は72.1億ドルから78億ドルに増えた。増加分の約半分はコンフルエントが単体で売り上げていた分に相当するが、両者を切り分けるコンフルエント単独の収入は開示されていない[1]。新たな論点は、代替案の向かう方向だ。

[データブリックス](https://theinference.org/markets/companies/databricks)は10月21日、AI実行基盤「AI Runtime」の一般提供(GA)を始めた。ガバナンスを効かせた自社のレイクハウス(Lakehouse)の中で、サーバーレスのエンヌビディアGPUを利用できる[5][6]。[ベータ段階で提供中の「Agent Memory」](https://www.techtarget.com/data-technologies/news/366652428/Databricks-latest-improves-AI-memory-infrastructure-for-agents)は、同社のデータベース「Lakebase」上にエージェントの永続的な記憶を持ち、事実を何度も探し直したり、同じ過ちを繰り返したりしなくて済むようにする。同社が報告した未検証のテストでは、トークン使用量を約3分の1減らし、完了した企業向けタスクを3倍にした[5][6]。

## リスクの所在

この層がIBM版、データブリックス版、無償版のいずれであっても、その下でGPUとランタイムを売るのはエンヌビディアだ[3][5]。リスクを負うのは、IBMの株主とデータブリックス株の買い手だ。IBMでは、ソフトウェア増収の半分を占める買収分が2027年第2四半期に失効し、コンフルエントから獲得した売上高は成長としてカウントされなくなる[1]。データブリックス株は[8月に1900億ドルの評価が付いたが、ピッチブック(PitchBook)が推定する事業価値は687億ドルにとどまる](https://www.morningstar.com/stocks/ahead-an-ipo-math-behind-databricks-190-billion-valuation-doesnt-add-up)[7]。

もちろん反論もある。無償ツールも、運用する人間が必要だ。クリシュナCEOはモダナイゼーション(近代化)のサイクルはまだ始まったばかりだと主張する[2]。オープンソースの採用が進むかどうかは、通常、ライセンス費用ゼロで十分な機能があるか否かで決まる。コンフルエントのライセンスと無償スタックを比べる買い手が直面する具体的な問いは、「『十分』で十分なのか」だ。IBMが実際に何を築いたのかは、2027年第2四半期の決算が示す[1]。

*Chart: **IBMソフトウェアの増収率、春に5%へ失速し8%に回復** 2025年第3四半期から2026年第3四半期までのIBMソフトウェア部門の前年同期比の収入伸び率を表す折れ線グラフ。2026年第2四半期に5%へ落ち込み、第3四半期に8%へ持ち直した。*

*各四半期の決算として報告されたIBMソフトウェア部門の前年同期比伸び率。出所:The Inference、2026年10月22日、IBMの四半期決算より作成 [1]*

## Takeaway

IBMはコンテキスト層の両側に立っている。3月に110億ドルでコンフルエントを買収した一方、第3四半期決算説明会では無償のコンテキスト再利用プロジェクト「LLMD」を前面に押し出し、エヌビディアの無償基盤「Agent Knowledge Foundation」の採用企業にも名を連ねた。ソフトウェア増収の半分は2027年第2四半期に失効し、データブリックスは独自のエージェント・メモリーの提供を始めた。無償スタックが有償層に及ぼす引力が、今後の焦点だ。

## Sources

1. [The Inference, IBM's software grew 8%, but half came from Confluent's $11 billion deal and lapses in Q2 2027, 22 October 2026](https://theinference.org/article/ibm-s-software-grew-8-but-half-came-from-confluent-s-11-billion-deal-and-lapses-in-q2-2027)
2. [CRN, IBM's Enterprise AI Bet Is Paying Off, And CEO Arvind Krishna Says It's Just Beginning, 22 October 2026](https://www.crn.com/news/ai/2026/ibm-s-enterprise-ai-bet-is-paying-off-and-arvind-krishna-says-it-s-just-beginning)
3. [Traders Union, NVIDIA expands enterprise agent toolkit with new data and governance tools, 23 October 2026](https://tradersunion.com/news/companies/show/3907325-nvidia-agent-toolkit-data-governance/)
5. [Automater News, Databricks AI Runtime Goes GA With Serverless NVIDIA GPUs for Training and Fine-Tuning Open Models, 22 October 2026](https://automater.ai/news/databricks-ai-runtime-ga-nvidia-gpu-fine-tuning/)
6. [TechTarget, Databricks' latest improves AI memory, infrastructure for agents, 22 October 2026](https://www.techtarget.com/data-technologies/news/366652428/Databricks-latest-improves-AI-memory-infrastructure-for-agents)
7. [Morningstar (PitchBook News), Ahead of an IPO, the Math Behind Databricks' $190 Billion Valuation Doesn't Add Up, 15 September 2026](https://www.morningstar.com/stocks/ahead-an-ipo-math-behind-databricks-190-billion-valuation-doesnt-add-up)


---

IBM、110億ドルのコンフルエント買収の一方、エヌビディアの無償基盤「Agent Knowledge Foundation」に参画 — The Inference. Canonical: https://theinference.org/article/ibm-paid-11-billion-for-confluent-then-joined-nvidia-s-free-agent-knowledge-foundation/ja
