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title: "JPモルガン、防衛スタートアップに50億ドル出資　出資先カステリオンがロッキードのミサイルに挑む"
description: "JPモルガンは「安全保障・レジリエンス構想」(security and resiliency initiative)の初年度に、防衛・製造業のスタートアップへエクイティ出資50億ドルを投じた。開示された出資先の一つカステリオンは、米陸軍の次期長距離ミサイルをめぐる5社競争に名を連ねる。この出資が動かしうる数字は、ミサイル既存大手のプレミアムだ。"
publisher: "The Inference"
section: "Money"
published: 2026-10-19T19:38:22.680Z
modified: 2026-10-19T19:38:22.680Z
canonical: https://theinference.org/article/jpmorgan-put-5-billion-into-defense-startups-and-one-castelion-is-challenging-lockheed-s-missile/ja
language: ja
keywords: "Defense Tech, Banking, Private Equity, Missiles, National Security"
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# JPモルガン、防衛スタートアップに50億ドル出資　出資先カステリオンがロッキードのミサイルに挑む

> JPモルガンは「安全保障・レジリエンス構想」(security and resiliency initiative)の初年度に、防衛・製造業のスタートアップへエクイティ出資50億ドルを投じた。開示された出資先の一つカステリオンは、米陸軍の次期長距離ミサイルをめぐる5社競争に名を連ねる。この出資が動かしうる数字は、ミサイル既存大手のプレミアムだ。

米最大手銀行のJPモルガンは「安全保障・レジリエンス構想」の初年度に、防衛・製造業のスタートアップへ自己資金によるエクイティ出資で50億ドルを投じた。10年間の目標額の半分に相当し、ダグ・ペトノ共同社長は目標を上回る可能性があると話す。[1] 構想はこのほか、合計2300億ドルの取引に融資や仲介でかかわった。このうち他社の価格に手を触れるのは、エクイティ出資の部分だ。[1]

出資銘柄を選ぶのは、[バークシャー・ハサウェイ](https://theinference.org/markets/companies/berkshire-hathaway)でファンドマネージャーを務め、現在は同行のスタートアップ投資部門を率いるトッド・コムズ氏だ。その一つが、[スペースX](https://theinference.org/markets/companies/spacex)の元エンジニアらが2022年後半に設立したミサイルメーカー、[カステリオン](https://theinference.org/markets/companies/castelion)である。[1] 米陸軍は9月、[精密打撃ミサイル(PrSM)計画の第4段階(インクリメント4)を試作する5社](https://www.army.mil/article-amp/295791/five_defense_companies_selected_to_develop_precision_strike_missile_increment_4_prototypes)にカステリオンを選定した。現在就役中のミサイルを製造する[ロッキード・マーティン](https://theinference.org/markets/companies/lockheed-martin)も名を連ねる。[2][3]

## エクイティ出資が買うのは工場の生産能力

もう一つの開示済み出資先ハドリアンは、航空宇宙・防衛部品向けの自動化工場を手掛ける。カリフォルニア州の生産ラインの一つでは、従業員1人あたり10台のロボットが稼働する。[1] カステリオンは8月、[JPモルガンが主導に加わった10億ドル規模の資金調達](https://techcrunch.com/2026/08/20/castelion-hits-13b-valuation-to-mass-produce-hypersonic-missiles/)を実施した。[4] このときの企業評価額は130億ドルに達した。[4] 米海軍はその後、低コストの極超音速ミサイル「ブラックビアード」を試作段階から[最大2億ドルの量産発注](https://finance.yahoo.com/technology/articles/castelion-moves-blackbeard-production-u-231800325.html)へと移した。[5]

エクイティ出資が買っているのは工場の生産能力であり、それこそこの競争の行方を決める結節点だ。同社の言葉を借りれば、ブラックビアードは「量産速度での生産と商業的な単価を当初から想定して設計した」ミサイルである。安価な大量生産があってこそ、新興企業は既存の主契約企業(プライム)相手に有力な入札者たり得る。[5] これはエクイティ出資を伴う賭けであり、10年余り前にプライベートエクイティ(PE)部門を切り離した銀行にとっては、従来のあり方から一線を画す動きだ。[1]

## ロッキードの牙城、両端から開く

ロッキード・マーティンの既存事業は上積みが続く。9月には[12億ドルの生産契約](https://theinference.org/article/the-army-paid-lockheed-1-2-billion-then-put-its-next-missile-up-for-bid)を獲得し、PrSMの生産量を4倍に引き上げる計画も表明している。[6] 3月に受けた約5億3900万ドルの発注は、ロッキード・マーティンとの既存の複数年契約に含まれていたため、国防総省が日次で公表する契約概要には現れなかった。[7] ミサイルは今年、イランを相手に初めて実戦使用され、在庫は目減りした。[3]

![「エピック・フューリー」作戦中、砂漠からロケット弾を発射するM142 HIMARS(ハイマース)](https://storage.googleapis.com/theinference-public/img/36a6fcc5782ec31f.jpg)

*米中央軍の責任地域で「エピック・フューリー」作戦中に実弾発射任務を行うM142 HIMARS。ミサイルは今年、イランを相手に初めて実戦使用され、PrSMの在庫は目減りした。 (U.S. Department of Defense)*

*Chart: **公表されたPrSM受注、カステリオンの米海軍向け初発注を圧倒** 公表されたロッキード・マーティンのPrSM受注2件と、カステリオンが米海軍から受けたブラックビアード初の生産発注をドルで比較した棒グラフ*

*ロッキード・マーティンは9月に12億ドルのPrSM生産契約を、3月に約5億3900万ドルの発注を受けた。一方、カステリオンが米海軍から初めて生産発注を受けたのは別のミサイル、ブラックビアードで、額は最大2億ドル。3月の発注はロッキード・マーティンとの既存の複数年契約に含まれていた。単位はドル。 [5][6][7]*

他方で米陸軍は、ロッキードの牙城を両端から競争に開いた。PrSMの第4段階――トラック搭載型ロケット発射機HIMARSから発射し、1000キロメートル以上の距離にある移動する艦船や移設可能な地上目標を撃つミサイル――の試作契約を5社が獲得した。ロッキード・マーティン、レイセオンの親会社でもう一つの主契約企業である[RTX](https://theinference.org/markets/companies/rtx)、防衛テック企業の[アンドゥリル](https://theinference.org/markets/companies/anduril)、カステリオン、[マッハ・インダストリーズ](https://theinference.org/markets/companies/mach-industries)の5社だ。[2] [続く2027年度に競争試験(フライオフ)と企業の絞り込みが行われる](https://theinference.org/article/the-army-s-five-way-missile-fly-off-pits-13-billion-castelion-against-lockheed-and-rtx-for-a-1-000-km-round)。[2]

![試射でホワイトサンズ・ミサイル試射場から発射される精密打撃ミサイル(PrSM)](https://storage.googleapis.com/theinference-public/img/743e680bc4d0dead.jpg)

*2019年12月10日、ホワイトサンズ・ミサイル試射場で実施されたプログラム初の試射で発射される精密打撃ミサイル(PrSM)。 (U.S. Army)*

## 米陸軍、現役ミサイルを他社でも作れるか問う

さらに10月14日、米陸軍は現役ミサイルを他社でも製造できるかを問いかけた。[通知では、技術資料を現場交換可能ユニット(LRU)単位まで保有していると明記しており](https://www.armyrecognition.com/news/army-news/2026/u-s-army-seeks-new-himars-prsm-increment-1-missile-producers-to-expand-long-range-strike-stocks)、第2の製造企業はまだ選定されていない。[3] 一方のアンドゥリルは、[評価額約900億ドルでの現職・元従業員向け株式売却](https://www.bloomberg.com/news/videos/2026-10-15/anduril-to-sell-insider-shares-at-90-billion-valuation-video)を進めている。既存ミサイル大手が株式市場でつける時価総額の傍らに、非公開評価額が並ぶ格好だ。[8] かつては競争なしに決まっていた受注に、今は名前を挙げられた競合がつく。

*Chart: **アンドゥリルの非公開評価額、ロッキード・マーティンの公開時価総額の隣に** RTX、ロッキード・マーティン、アンドゥリル、カステリオンの時価総額もしくは非公開評価額(単位・10億ドル)を比較する棒グラフ*

*上場する主契約企業(プライム)は2026年10月時点の時価総額、新興2社は最新の非公開評価額。精密打撃ミサイル(PrSM)第4段階(インクリメント4)を試作する5社のうち4社。同じく選定されたマッハ・インダストリーズは含まない。 [3][4][7][8][10][11]*

## 注目の数字は既存大手プレミアム

[JPモルガン](https://theinference.org/markets/companies/jpmorgan-chase)にとって、エクイティ出資は総資産4兆ドルのバランスシートから見れば端数にすぎない。[9] 構想を立ち上げたジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、真の制約を自ら口にする。「多くのベンダーは支援を必要としているが、往々にして必要なのは資金ではない」と語り、訓練を積んだ労働者や許認可の問題を挙げた。[1][9]

資金は今年、届いた。人と許認可はまだ届いていない。ロボットラインの人員確保と認証取得を担う者こそ、リターンを得るに値する仕事をしている。[1]

## JPモルガンはプログラムの両側に立つ

注目すべきは2つある。2027年度の競争試験(フライオフ)と、同行の二重の立場だ。同行のバンカーらは潜水艦やミサイル、航空機の供給網を洗い出し、資金や生産能力が不足しているサプライヤーを探し当てる。同行はこれとは別に、国防総省と商務省とは日常的に連絡を取り合っていると説明している。[1] 出資先には同じプログラムに入札する企業が少なくとも1社含まれ、出資の大半は非公表だ。この重なりは裏付けがとれた事実だが、特別扱いがあったと指摘する情報源はいない。[1]

ロッキード・マーティンとRTXがなお抱える既存大手プレミアムこそ、旧来の世界を前提に値付けされたままの数字だ。[10][11]

## Takeaway

JPモルガンは「安全保障・レジリエンス構想」の初年度に、防衛・製造業のスタートアップへエクイティ出資50億ドルを投じた。開示されている出資先カステリオンが、米陸軍の次期長距離ミサイルをめぐる5社競争に新興企業として加わった。なお俎上にあるのは、ロッキード・マーティンとRTXの既存大手プレミアムという数字だ。

## Sources

1. [CNBC, Robot factories and hypersonic missiles: JPMorgan Chase's first $5 billion of defense investments, 19 October 2026](https://www.cnbc.com/2026/10/19/jpmorgan-security-defense-investments.html)
2. [U.S. Army (army.mil), Darrell Ames, Five Defense Companies Selected to Develop Precision Strike Missile Increment 4 Prototypes, 29 September 2026](https://www.army.mil/article-amp/295791/five_defense_companies_selected_to_develop_precision_strike_missile_increment_4_prototypes)
3. [Army Recognition, Erwan Halna du Fretay, U.S. Army Seeks New HIMARS PrSM Increment 1 Missile Producers to Expand Long-Range Strike Stocks, 19 October 2026](https://www.armyrecognition.com/news/army-news/2026/u-s-army-seeks-new-himars-prsm-increment-1-missile-producers-to-expand-long-range-strike-stocks)
4. [TechCrunch, Marina Temkin, Castelion hits $13B valuation to mass-produce hypersonic missiles, 20 August 2026](https://techcrunch.com/2026/08/20/castelion-hits-13b-valuation-to-mass-produce-hypersonic-missiles/)
5. [Castelion press release via PR Newswire (Yahoo Finance), Castelion Moves Blackbeard into Production with U.S. Navy Order Valued Up to $200 Million, 14 September 2026](https://finance.yahoo.com/technology/articles/castelion-moves-blackbeard-production-u-231800325.html)
6. [Defense News, Michael Peck, US Army awards Lockheed Martin $1.2B PrSM contract, 22 September 2026](https://www.defensenews.com/industry/2026/09/22/us-army-awards-lockheed-martin-12b-prsm-contract/)
7. [Izvestia, The United States ordered PrSM missiles for almost $550 million without a separate message from the Pentagon, 19 October 2026](https://iz.ru/en/node/2186473)
8. [Bloomberg, Anduril to Sell Insider Shares at $90 Billion Valuation, 15 October 2026](https://www.bloomberg.com/news/videos/2026-10-15/anduril-to-sell-insider-shares-at-90-billion-valuation-video)
9. [The Wall Street Journal via MSN, Alexander Saeedy, Jamie Dimon's national-security pledge finances $230 billion in first year, 19 October 2026](https://www.msn.com/en-us/money/other/jamie-dimon-s-national-security-pledge-finances-230-billion-in-first-year/ar-AA2fzaMr)
10. [CompaniesMarketCap, Lockheed Martin (LMT) market capitalization, October 2026](https://companiesmarketcap.com/lockheed-martin/marketcap/)
11. [CompaniesMarketCap, RTX market capitalization, October 2026](https://companiesmarketcap.com/raytheon-technologies/marketcap/)


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JPモルガン、防衛スタートアップに50億ドル出資　出資先カステリオンがロッキードのミサイルに挑む — The Inference. Canonical: https://theinference.org/article/jpmorgan-put-5-billion-into-defense-startups-and-one-castelion-is-challenging-lockheed-s-missile/ja
