ネットアップ株、30%増収のわずか2日後にバークレイズが格下げ 『主因はAI需要でなくメモリー価格』
ネットアップは10月12日、予想を上回る四半期決算を発表して通期見通しを引き上げた。ところがバークレイズは10月14日、投資判断を引き下げた。業績拡大をけん引しているのはAI需要ではなくメモリー価格の上昇だ、というのがその根拠だ。どちらに軍配が上がるかは、次の四半期決算が決める。
Vincent Jiang · 2 min read
ネットアップ−4.02% — ネットアップ, down 4.02 percent todayが数年ぶりの好決算を発表してわずか2日、バークレイズのアナリスト、ティム・ロング氏は同社株の投資判断を「イコールウェイト(中立)」へと引き下げた。氏の担当するエンタープライズ(企業向け)ハードウェアの7銘柄は今年に入り約140%上昇し、2027年の予想利益を基準とする株価収益倍率(PER)は約21倍と、過去5年の平均である約15倍を大きく上回っている。それでいて、企業向けのAI需要が本格的に立ち上がった形跡はまだない、というのが格下げの理由だ 2。この発表を受けてネットアップ株はデルやHPEとそろって急落した 3。ストレージ関連株の投資家はいま、どちらの見方に賭けるかを決めなければならない。だが、すでに提出された決算数字が、その判断を容易にしてくれるわけではない。
格下げの背景となった決算
ネットアップが10月12日に発表した2027会計年度第1四半期は、売上高が20億2000万ドルと前年同期比30%増となった。増収率は直近2四半期がそれぞれ12%、4%だった 1。オールフラッシュアレイの売上高は47%増の13億1000万ドル、製品売上高は51%増の9億8700万ドルに伸び、AIとデータレイク関連の契約は350件に上った 1。米会計基準(GAAP)による純利益は61%増の3億7500万ドル。ジョージ・キュリアン最高経営責任者(CEO)は通期の売上高見通しを17%引き上げ、81億ドルとした 1。成長は減速どころか、加速している。
ネットアップの成長率は格下げ直前に30%へ加速
- ネットアップの売上高前年同期比伸び率(%)
- Estimate
Data
| ネットアップの売上高前年同期比伸び率(%) | |
|---|---|
| FY26Q3 | 4 |
| FY26Q4 | 12 |
| FY27Q1 | 30 |
| FY27Q2(見通し) (estimate) | 23 |
決算数字の裏側
悩ましいのは、上振れの中身だ。キュリアン最高経営責任者(CEO)自身が「困難な部品コスト環境」に言及した。オールフラッシュアレイの急増の一部は、数量の増加ではなくNAND価格の上昇によるものだ。売上総利益率は70.1%から70.6%に上昇しており、今回は価格面の追い風が調達面の逆風を上回ったことを示している1。急増に伴い運転資本が膨らんだため、フリーキャッシュフロー(FCF)は1年前の6億2000万ドルから4億100万ドルに減少した1。これはまさにロング氏の論拠である。メモリー価格の上昇で膨らんだ成長は、今後2年間で決算の上振れ幅を縮めていく。メモリー価格は、同氏の言葉を借りれば「正常化し、場合によっては下落する」からだ2。バークレイズは同じ論理でデルの目標株価を603ドルから574ドルに引き下げた。デル株の急騰は主に、メモリー価格の上昇を相殺する値上げによるものと評価した2。
急増で運転資本が膨らみ、フリーキャッシュフローは4億100万ドルに減少
Data
| ネットアップのフリーキャッシュフロー(10億ドル) | |
|---|---|
| 24Q1 | 0.57 |
| 24Q2 | 0.3 |
| 24Q3 | 0.06 |
| 24Q4 | 0.34 |
| 25Q1 | 0.64 |
| 25Q2 | 0.62 |
| 25Q3 | 0.08 |
| 25Q4 | 0.27 |
| 26Q1 | 0.9 |
| 26Q2 | 0.4 |
反論と分かれ目
キュリアン氏は、今回の需要はAIにとどまらない幅広いものだと反論する。データベース、非構造化データ、あらゆる顧客セグメントに及ぶモダナイゼーション(刷新)の波であり、「明確かつ構造的な改善」だと述べた1。この賭けに拍車をかけるのが、同日に発表されたPeak:AIOの買収だ。1兆ファイル規模のGPUクラスター向けに設計された並列NFSのメタデータ層がその中身となる4。
見極めの鍵を握るのは、次の10~12月期の決算だ。売上高は21億ドル、前年同期比23%増の見通し1。NAND価格が軟化しても成長が保たれれば、キュリアン氏の言う通りだ。失速すれば、格下げのほうが的確な指針だったことになる。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



