クラウドフレア、オープンソースのDenoを買収 Workersの「出口」を自社化
Node.jsの生みの親、ライアン・ダール氏が創業したDenoは、約2600万ドルを調達した末に条件非開示で身売りした。クラウドフレアのケントン・ヴァルダ氏は賭けの理由を「独占モデルではTAM(獲得可能な市場規模)が狭まる」と明かす。同社は「出口のドア」ごと買い取り、対抗ホスティング側には6カ月のカウントダウンを設定した。
Vincent Jiang · 3 min read
Node.jsの生みの親が「出口」を売った
ライアン・ダール氏は、Node.jsの欠点を正すためにDenoを作った12。8月、同氏のチームはcelldをリリースした。クラウドフレアのWorkersとDurable Objectsのオープンソース実装で、誰が管理するハードウェア上でもマシンをまたいでスケールする13。10月9日、クラウドフレアが同社を買収した。条件は非開示1。
事業たたみへのカウントダウンは、発表と同時に始まった12。Deno Deployの有料顧客には、買収側のプラットフォームへ移行する6カ月が与えられる。ランタイムには開発終了まで、毎月のパッチが1年間提供される。クラウドフレア(NET)株の投資家にとって本件は、移植性がクラウドフレア+5.82% — クラウドフレア, up 5.82 percent todayのコンピュートへの取り込み口を広げるという賭けであって、Workersの堀の補修を要したことの告白ではない。
2600万ドルを入れて、売却額は出ず
Denoは2回のラウンドで計約2600万ドルを調達した。2021年のシード590万ドルと、セコイア・キャピタルがリードし2022年6月21日に発表した2100万ドルのシリーズAである124。売却額は非開示1で、この金が何倍になったのかも非公開のままだ。
市場は同日、隣接する層にも値を付けた。アンドリーセン・ホロウィッツが8億7000万ドルのラウンドを主導し、TypeSafeの評価額は75億ドルとなった56。同社のJev意思決定モデルは、クラウドフレアのClef系と競合する。DenoのシリーズAでリードを務めたセコイアも出資者に名を連ねた5。Denoの投資家は、ランタイム層から金額非開示で身を引いた1。
プラットフォームは自らの罠を金で取り除いた
Durable Objectsは、クラウドフレアの囲い込み(ロックイン)批判としてネット上でいちばん人気のあるネタだ。これを軸に築いたアプリは移設が難しく、celldこそがその解錠の鍵だった3。クラウドフレアの答えは、それを買い取ることだった。
「このモデルが我々独占のものであれば、TAMは狭まる」。クラウドフレアのディスティングイッシュト・エンジニア、ケントン・ヴァルダ氏はそう説明し、あらゆるプロバイダーでモデルを動かすことは「結局、我々の利益になる」と続けた1。同氏はまた、クラウドフレアには「それをやり遂げる適材がいなかった」ことや、workerdのDurable Objectsは単一インスタンスでしか動いたことがない点も認めた123。
同日、58%の値下げ
この賭けがかかるのは、いまだ成長のために支出を続ける事業だ。クラウドフレアの2026年4~6月期の売上高は6億9610万ドルと前年同期比35.9%増となった一方、営業損失は2億570万ドルに上った7。
クラウドフレアの四半期売上高、23年7~9月期から2倍超に
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 23年7~9月 | $335.6M |
| 23年10~12月 | $362.47M |
| 24年1~3月 | $378.6M |
| 24年4~6月 | $401M |
| 24年7~9月 | $430.08M |
| 24年10~12月 | $459.95M |
| 25年1~3月 | $479.09M |
| 25年4~6月 | $512.32M |
| 25年7~9月 | $562.03M |
| 25年10~12月 | $614.51M |
| 26年1~3月 | $639.76M |
| 26年4~6月 | $696.06M |
同日、クラウドフレアはClef-flashのホスティング版の入力価格を100万トークン当たり0.09ドルから0.038ドルに引き下げた6。この価格は同社の料金表でも裏付けられる8。ランタイムをめぐる市場で広がるのは統合の動きだ。Node.jsのもう一つの代替であるBunは、2025年12月にアンソロピック$350B — アンソロピック, private, latest valuation $350Bが買収した1。ダール氏が狙うと公言するのはエージェントだ。Durable Objectsは、安価な実行と永続的な状態、WebSocketを一つの実行基盤に束ねる19。
出口の扉は機能する――ただし所有者は家主
ヴァルダ氏の擁護論は記録に残っている。ショッピファイは2022年、Workersの上に構築する前提条件としてオープンソースのランタイムを要求したほか、かつての顧客はworkerdを使って離脱している310。「ここで勝つのはオープンな版だけだと我々は信じている」とダール氏は語った1。
期限はすでに決まっている。Deno Deployは半年後の2027年4月ごろに停止し、ランタイムのパッチは2027年10月まで毎月提供される12。クラウドフレアは、celldとworkerdを統合したランタイムについて「今後数か月以内に」追加情報を発表すると約束した3。ダール氏は、統合後のプロジェクトはオープンソースのまま存続する見通しで、ライセンスはcelldが既に採用しているApache 2.0になる可能性が高いと示した1。クラウドフレア(NET)株の投資家にとって、オープンなWorkersモデルは、閉じたモデルがメーターを守るよりも速くクラウドフレアの課金メーターを回す。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



