グーグル、米国で検索内決済を開始 制裁金総額100億ユーロ超の欧州は対象外

グーグルの「ユニバーサルカート(Universal Cart)」が10月15日、米国で動き出した。小売各社のサイトにあった購入手続きを検索とGeminiアプリの中へ移し、販売主体(seller of record)は各店舗のままだ。展開ロードマップからはEUが消えている。そのEUでは、同じ構図が7月に4億6000万ユーロの制裁金を生み、損害賠償請求の列は今も伸び続けている。

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Richard TangRichard Tang · 3 min read
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2025年2月、ワルシャワのグーグル・フォー・スタートアップス・キャンパスを歩くグーグルのスンダー・ピチャイCEOとポーランドのドナルド・トゥスク首相
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ワルシャワのグーグル・フォー・スタートアップス・キャンパスで一緒に歩くグーグルのスンダー・ピチャイCEOとポーランドのドナルド・トゥスク首相(2025年2月)。ユニバーサルカートの展開ロードマップにはカナダ、オーストラリア、英国の名が並ぶが、EUはない。

グーグルは10月15日、米国で「ユニバーサルカート」の提供を始めた。検索とGeminiアプリの中に置く一つのカートには、ナイキ−0.08% — ナイキ, down 0.08 percent today、ターゲット、ウォルマート+0.65% — ウォルマート, up 0.65 percent today、それにショッピファイ−5.47% — ショッピファイ, down 5.47 percent todayで出店する販売者の商品が入る。カートはショッピンググラフ(Shopping Graph)の600億件を超える商品情報を横断して中身を追跡し、代金の支払いはグーグル−2.89% — グーグル, down 2.89 percent todayペイで受け付ける。一方、販売主体は商品を売る各店舗のままだ12。カナダとオーストラリアは数か月以内、英国はその後に続く。だがロードマップはEUに一切触れず、その不在こそが本題だ13。見落としではない1。

購入手続きは今やグーグルの広告マシンの中に

カートの下にあるのはビジネスモデルだ。購入は、グーグルが1月に公開した決済規格「ユニバーサルコマースプロトコル(Universal Commerce Protocol)」の上を走る。さらに上層の「エージェントペイメンツプロトコル(Agent Payments Protocol)」が、AIエージェントにあらかじめ設定した支出上限の範囲内で購入できるようにする13。5月の「マーケティングライブ(Marketing Live)」でグーグルはこの決済を、ページの収入を支える広告フォーマットに接続した。Demand GenキャンペーンやYouTubeのショッピング広告がその代表で、アファーム−3.63% — アファーム, down 3.63 percent todayとクラナ−4.00% — クラナ, down 4.00 percent todayの後払い決済(BNPL)もグーグルペイに組み込んだ4。配送と顧客対応は店舗が担い、商品の発見、広告、そして支払いの瞬間はグーグルが握る24。

ロードマップはデジタル市場法の手前で止まる

欧州委員会は7月、EUのゲートキーパー(gatekeeper)規制であるデジタル市場法に基づき、グーグルに初の制裁金を科した5。制裁金の中核を占める4億6000万ユーロは、ショッピング、ホテル、交通の各分野で自社の検索結果を競合より上位に表示したことへの罰だ6。違反が続けば、全世界の1日平均売上高の最大5%に相当する制裁金を1日ごとに科されるリスクがある5。グーグルの9月の対応策は、欧州の検索からリアルタイムの価格と在庫情報を取り除くものだった。同社の検索部門トップ、ニック・フォックス(Nick Fox)は「この変更は欧州のユーザー体験を劣化させる」と述べた7。グーグルの検索結果の中に置かれ、競合小売りの商品を抱え、支払いまで受け取るカートは、まさにあの決定を製品として作り直したものだ。

DMA制裁金は、グーグルが抱えるEU制裁金4件で最小

€0€2€4€62017 ショッピング2018 アンドロイド2025 広告技術2026 DMA€0.9
Data
制裁金(10億ユーロ)
2017 ショッピング€2.4
2018 アンドロイド€4.1
2025 広告技術€3
2026 DMA€0.9
欧州委員会がグーグルに科した競争法関連の制裁金(決定年別、単位は10億ユーロ)。アンドロイドは控訴審での減額後の額。EU一般裁判所が取り消した14億9000万ユーロのAdSense制裁金は除外。出典:ブルームバーグ(Mint経由)、The Next Web。6

本当の請求書は損害賠償訴訟の行列だ

制裁金は請求書の小さい方の半分にすぎない。EUがグーグルに科した制裁金は既に100億ユーロを超える68。実際に金が動くのは民間の訴訟だ。ストックホルムの裁判所は、グーグルに対し価格比較サイト「プライスランナー(PriceRunner)」への利息付き17億ユーロの支払いを命じた。プライスランナーは決済グループのクラナ傘下だ9。判決を受けてクラナ株は11.5%急騰した9。Idealoはベルリンで既に勝訴しており、イタリアのMoltiplyは30億ユーロ近くを請求している。Kelkoo、Foundem、Connexityの3社はロンドンの裁判所で係争中で、グーグルはこの訴訟でDMA決定を証拠から除外するよう裁判官に求めている8。

クラナはストックホルムで訴え、カートの中で売る

一方、米国のカートはそのままホリデー商戦を駆け抜ける2。ショッピファイはこの層の両側を握っている。同社の加盟店がグーグルのカートに商品を供給し、今週はどのAIエージェントでも自社カタログからShop Pay経由で買えるようにした210。クラナもまた、この層にまたがっている。ストックホルムで訴える一方、グーグルペイの中では自社の分割払いが動いている49。

ボトルネックは技術ではない。法律だ。リアルタイムの在庫情報から購入完了までの一連の流れは、今日の米国ですでに動いている。欧州の利用者の手元に残るのは、グーグル自身が劣化したと認める検索だ7。エージェントによる購入手続きを信頼できるものにした者こそ、報酬に値する。決着がついていないのは、最後のタップを誰のものにするかをめぐる争いであり、それに対する欧州の答えは、今のところ制裁金だ。

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AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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