人型ロボット出荷ほぼ2万5000台=IDC集計、3分の2はまだ実演・研究用途

上半期の人型ロボット売上高は7億4000万ドルで、1台あたりの平均価格は2万9600ドルと、1年前の3万7000ドルから下がった。需要の3分の2は依然として研究室やステージ、政府系データセンターが占め、上場して大量出荷するユニットリー(Unitree)と優必選(UBTECH)の株価は高値から大きく離れている。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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社名が入った展示ブースで手を振るAgiBotの人型ロボット「X2」
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MWC2026で展示されたAgiBotの人型ロボット「X2」。IDCの集計ではAgiBotが上半期の出荷1位で、約8600台。

中国のテーマパークにロボット300台が“出勤”

横琴にあるテーマパーク「長隆スペースシップパーク(Chimelong Spaceship Park)」では、300台を超えるAgiBotのロボットが卓球を打ち、太極拳を演じ、屋外の通路でホテル宿泊客のチェックイン対応まで担う。世界で最大規模の公開的な人型ロボット導入で、技術チームが待機する12。9月24日のオープンを飾ったのは、AgiBotが生産ラインから送り出した2万台目の1体だった2。上場2社、ユニットリーと優必選の株価を左右する上半期の出荷集計は、9月30日に公表された3。

3つ目の集計は最大

上半期の人型ロボット出荷をめぐる3つ目で最大の推計となるIDCの上半期集計では、世界の出荷台数はほぼ2万5000台と前年同期比432.1%増、売上高は7億4000万ドルで同322.7%増だった3。数字から割り出した平均単価は1台約2万9600ドルに下がり、1年前の約3万7000ドルを下回った3。中国メーカーが出荷全体の95%超を製造し、中国の需要家がその78%、1万9000台超を引き取った34。

需要の3分の2はまだ実演用途

上半期出荷の69%は研究・教育、実演・展示、政府系データセンターの需要が吸収した。2025年通年では83.8%だったのに比べれば低下している3。ただ、この集計には但し書きが付く。中国での購入の多くは、国家とそのロボット訓練センターという単一の顧客にさかのぼる可能性が高い3。台数は本物だ。だが、仕事の大半は本物ではない。

AgiBot、2位以下の中国3社の合計を上回る

  • Estimate
0 units2,000 units4,000 units6,000 units8,000 units10,000 unitsAgiBot8,600 unitsユニットリー5,000 unitsBooster Robotics1,000 units優必選900 unitsLeju Robot460 unitsGalbot400 unitsAstribot340 unitsFourier Intelligence320 unitsGalaxea AI260 units
Data
Value
AgiBot (estimate)8,600 units
ユニットリー (estimate)5,000 units
Booster Robotics (estimate)1,000 units
優必選 (estimate)900 units
Leju Robot (estimate)460 units
Galbot (estimate)400 units
Astribot (estimate)340 units
Fourier Intelligence (estimate)320 units
Galaxea AI (estimate)260 units
2026年上半期の人型ロボット出荷台数(台)。IDC公表の図表は大半のメーカーを泡状にプロットしており、数値はそこから読み取った概数である。トップ10で唯一の米国メーカー、Figure AIは出荷「数十台」との記載のみで数値がないため除外した。出典:2026年9月30日に報じられたIDCのデータ[3]。3

上場の出荷大手2社、すでに調整局面

優必選(09880.HK)は上半期、フルサイズの人型ロボット921台を販売し、台数は前年同期比1946.7%増となった。人型ロボット関連の収益も1445%増の5億9000万元に膨らんだが、それでも3億3900万元の赤字を計上した5。ユニットリー(688836.SH)は8月19日の科創板上場で約9億700万ドルを調達し、初日は460%高と急騰して時価総額は約509億ドルに達した6。ただしその後、ユニットリー株は459.65元とほぼ半値まで沈み、優必選も今年に入って40%超下げている7。

単価は下落、予測は上方修正

ただ、反論の材料はこの流れの向きだ。デモ需要が全体に占める比率は半年で15ポイント近く低下し、平均単価も2割下がった。IDCは2030年の出荷予測を約5割引き上げ、75万台超とした。出荷台数が毎年倍増し続けることを前提とする数字である34。

西側はつくるが、出荷はしない

テスラは現在、人型ロボット「オプティマス(Optimus)」を週数百台のペースで製造している。第2四半期の生産ペースの10倍だ。ただ、大半の台数は社内テストと自社工場向けに取っておく8。同社はごく限られた顧客に、販売ではなくリースで提供する構えだ。この市場投入の道筋は、The Inferenceが9月30日に追跡取材したように、量産レベルでいまだ安定製造できない「手」に行き着く8。

夜の屋外で行われたテスラのイベントで手を振る人型ロボット「オプティマス」
同社のイベントに登場したテスラのオプティマス。テスラは週数百台を製造するが、大半は自社工場とテスト用に確保している。 · Steve Jurvetson, via Flickr (CC BY 2.0)

IDCのトップ10で唯一の米国メーカー、Figure AIは数十台にとどまる3。同社自身は4月、その月だけで約240台を納品したと主張しており、隔たりがある。この差は、IDCの集計が対価を払う外部顧客のみを数えていることで説明がつく3。

注目すべきはデモ以外の比率

北京の規制当局は、人型ロボット企業の新規株式公開(IPO)に3つの基準を課した。持続的な受注、赤字の縮小、中核技術の3つで、香港では少なくとも24社が上場申請を提出済みだ7。

今回の集計は、業界の構図をくっきり二分して見せた。現在出荷されている台数を握るのは上場2社、ユニットリーと優必選だ。一方、西側の非上場勢は出荷こそほぼゼロながら、業界をめぐる物語の主導権を握る3。次に読み取るべきは、この構図の通年版である。デモ以外の比率が半分を超えるまでは、この業界の値付けは予測であって、事業ではない。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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