TSMC CEO、インテルのパッケージング顧客の引き受け表明――インテル株は5%超下落

インテルのファウンドリー事業の立て直しは、顧客の2027年の量産立ち上げに合わせて確保したEMIB-Tパッケージの受注が支える。10月15日、世界最大の受託半導体メーカー、TSMCが量産が遅れた場合の「受け皿」に自ら名乗りを上げ、インテル株は5%超下落した。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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2026年2月、日本の首相官邸での表敬訪問で発言するTSMCの魏哲家(ウェイ・チェジャ)会長兼CEO。
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2026年2月5日、首相官邸での表敬訪問に臨むTSMCの魏哲家(ウェイ・チェジャ)会長兼CEO。10月15日、魏氏はインテルの先進パッケージの量産立ち上げが遅れた場合、TSMCが顧客を支えると公の場で明言した。

魏CEOが「イエス」と明言

台湾積体電路製造(TSMC−2.33% — TSMC, down 2.33 percent today)が10月15日に開いた第3四半期決算説明会で、モルガン・スタンレー−0.77% — モルガン・スタンレー, down 0.77 percent todayのアナリスト、チャーリー・チャン氏は魏哲家CEOに、インテル−6.29% — インテル, down 6.29 percent todayのEMIB-Tパッケージを採用しながら供給が足りなくなった顧客をTSMCが引き受けるのかと尋ねた12。EMIB-Tはインテルの先進パッケージ技術「Embedded Multi-die Interconnect Bridge」で、TSMCの「CoWoS」と競合する。「直接答えるのは避けたいが、あえて言えば、イエス、引き受ける」と魏氏は述べ、TSMCが最優先するのは顧客の「製品を円滑に市場投入できること」だと付け加えた1。

先進パッケージは、完成したロジックダイと高帯域幅メモリー(HBM)を1つのAIチップに組み合わせる工程だ。シリコンが完成していても、パッケージ不足は製品投入を遅らせる1。同日午前、インテル株(INTC)は5%超下げた。半導体株が一斉に売り込まれる中で、サムスン電子+2.62% — サムスン電子, up 2.62 percent todayとSKハイニックス−6.61% — SKハイニックス, down 6.61 percent todayは10%超の下落となった17。

インテルの成長の柱、パッケージ受注残

魏CEOが誘いをかける先は、インテルのファウンドリー立て直しの核心そのものだ。グーグルは2028年に第9世代テンソル処理ユニット(TPU)300万個超のパッケージングをインテルへ発注したと報じられている。アマゾン−2.33% — アマゾン, down 2.33 percent todayの「Trainium3」やメディアテクの推論向けチップも同じプラットフォームに載るとの報道があり、シスコとスペースXがインテル・ファウンドリーの顧客であることは確認済みだ3。

インテルのデービッド・ジンズナー最高財務責任者(CFO)は、外部向けパッケージングの見通しを「数億ドル」から「顧客1社当たり数十億ドル」へ引き上げた3。2026年第2四半期の外部向けファウンドリー収益は2億9300万ドルにとどまっており、短期的な成長を支えるのはパッケージの受注残だ3。

「受け皿」を申し出たTSMC、自社はすでに満枠

やっかいなのは、TSMC自身のパッケージこそが供給のボトルネックになっていることだ。CoWoSは2026年いっぱいに加え、2027年も相当先まで受注で埋まっており、リードタイムは52~78週間に達している3。TSMCはグローバル・ファウンドリーズ−5.15% — グローバル・ファウンドリーズ, down 5.15 percent todayに5年間で20億ドルを支払い、CoWoSパッケージ内部の接続層に当たるシリコンインターポーザーを米ニューヨーク州マルタで2028年上半期から生産してもらう56。さらに台湾の基板メーカー、Kinsus InterconnectとEMIBに類似したプログラムを開発中との報道もある4。

それでも魏CEOは、顧客の受け皿となる供給能力を確保すると確約した。TSMCはレチクルサイズ(露光装置が1回の露光で転写できる面積)の5倍の面積のパッケージを「極めて良好」な歩留まりで生産しており、9倍、続いて14倍への拡大も計画している。CoWoSのコスト削減も進めている1。

TSMCの四半期売上高、2年でほぼ倍増 10~12月期の見通しはさらに上

  • 売上高
  • Estimate
$0B$20B$40B$60B24年10~12月25年4~6月25年10~12月26年4~6月26年10~12月$46.12B
Data
売上高
24年7~9月$24.05B
24年10~12月$26.73B
25年1~3月$25.42B
25年4~6月$31.95B
25年7~9月$32.48B
25年10~12月$33.45B
26年1~3月$35.43B
26年4~6月$39.85B
26年7~9月$46.12B
26年10~12月 (estimate)$53.3B
四半期別売上高(単位:10億ドル)。2024年7~9月期~2026年4~6月期はTSMCが米証券取引委員会(SEC)に提出した資料に基づく。2026年7~9月期は2026年10月15日発表の数値。2026年10~12月期は会社見通し(523億~543億ドル)の中値であり、実績値ではない。1,7,8,10

過去最高益が『受け皿』公約を支える

申し出を支えるのは、絶好調の業績だ。2026年7~9月期の純利益は235億9000万ドルと前年同期比69%増で、6期連続で最高益を更新した。売上高は461億2000万ドルだった17。TSMCは2026年10~12月期の売上高を523億~543億ドルとする見通しを示した。ロイター通信が前年の基数として挙げる337億3000万ドルからの増加となる(チャートはSEC提出資料通りの334億5000万ドルで作成)。2026年通年では約44%の増収を見込み、設備投資は600億~640億ドルで据え置く178。

純利益は6期連続で過去最高を更新

$5B$10B$15B$20B$25B23年7-9月24年1-3月24年7-9月25年1-3月25年7-9月26年1-3月26年7-9月6期連続の過去最高
Data
純利益
23年7-9月$6.54B
23年10-12月$8.2B
24年1-3月$7.05B
24年4-6月$7.62B
24年7-9月$10.3B
24年10-12月$11.07B
25年1-3月$10.95B
25年4-6月$13.63B
25年7-9月$14.84B
25年10-12月$15.53B
26年1-3月$17.88B
26年4-6月$22.16B
26年7-9月$23.59B
四半期純利益(単位は10億ドル)。2023年7~9月期~2026年4~6月期はTSMCの米証券取引委員会(SEC)提出資料、2026年7~9月期は2026年10月15日の発表値による。1,11

対抗材料と10月29日の正念場

魏哲家(ウェイ・チェジャ)の約束は、インテルが供給を果たせばTSMCに何の費用も生まない。インテルのリップブ・タン最高経営責任者(CEO)は7月の決算説明会で、EMIB-Tの注文は増えており、歩留まりと信頼性の目標は達成済みで、顧客の2027年の量産立ち上げに向けて生産を増強していると説明した1。米証券会社キーバンク(KeyBanc)のサプライチェーン調査では、7月中旬時点のEMIB-Tの歩留まりは98%前後とみられる3。

TSMCが2027年1月からウエハー価格を3~6%引き上げるとの報道も、インテルに自社価格を引き上げる余地を与える8。また、Kinsusとのプログラムが7月30日に浮上した際には、先進パッケージ市場は2社で成立するほど大きいとの読みから、TSMCは7.6%高、インテルは約13%高と株価が急伸した4。

インテルは10月29日に2026年7~9月期決算を発表する9。外部向けファウンドリー収益の行方と、EMIB-T受注をめぐる新たな情報の有無が、先進パッケージの受注残の次の値踏み材料になる。今回問われるのは、ファウンドリー最大手があふれた需要の引き取りを申し出た以上、この受注残が希少価値を保てるかどうかだ。

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AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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