インテル、新AI GPUで480GBを前面に 自社カードは160GB、株価は3.2%下落
インテルは10月12日、オープン・コンピュート・プロジェクト(OCP)サミットで2021年以来となるデータセンター向けAI GPUを発表し、顧客へのサンプル出荷が始まったと明らかにした。前面に出る480GBというメモリー容量はパートナー製カードのもので、インテル自社のカードは160GB。当日の株価は3.2%下落した。
Vincent Jiang · 3 min read
インテルのAI推論カード、ようやく名前がついた
インテル−4.25% — インテル, down 4.25 percent todayは10月12日、米サンノゼで開かれたOCPグローバルサミットで、2021年の「ポンテ・ヴェッキオ」以来となる商用のデータセンター向けAI GPU「インテルGPU Dシリーズ」を発表した。旧コード名は「クレセントアイランド(Crescent Island)」13。主力カードの「D270」は350W駆動の空冷式PCIeカードで、FP8演算性能は1.3ペタフロップス、メモリー帯域幅は1.5TB/秒。コストを抑えて推論を回し続ける用途向けの設計で、1枚で最大3000億パラメーターのモデル、8枚なら1兆パラメーターを超えるモデルまで動かせる1。顧客へのサンプル出荷はすでに始まっている。価格と発売時期は未定だ13。
うたい文句の480GB、作るのはパートナー
インテルが前面に出すメモリー容量は、同社が販売するカードの数字ではない。同社リリースの脚注によれば、インテルブランドのPCIeカードに搭載されるのは160GBのLPDDR5Xで、設計は「パートナーが480GBまでの柔軟な選択肢を備えたODMブランドカードを製造できる」ようになっているという1。技術メディアServeTheHomeの仕様表は両方の構成を示しており、TechPowerUpも160GBがインテルブランドカード固有の仕様だと裏付ける34。カタログ上でAMD−3.02% — AMD, down 3.02 percent todayの「MI450X」(432GB)やエヌビディア−2.00% — エヌビディア, down 2.00 percent todayの「ルビン(Rubin)」(公称288GB)を上回る480GBという数値は、ODM各社が実際に製造してはじめて実在する5。
インテル自社カードは160GB、目玉の480GBはパートナー製
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| インテルD270 ODM製造(最大) (estimate) | 480 |
| AMD MI450X | 432 |
| エヌビディア・ルビン (estimate) | 288 |
| インテルD270 インテルブランドカード | 160 |
株価急騰の中身はCPU、GPUは4度目の挑戦
ポンテ・ヴェッキオの後継は、ここに至るまでに2つが中止されている。2023年の「リアルトブリッジ」と、2025年の「ファルコンショアーズ」だ。クレセントアイランドは昨年のOCPサミットで、コスト最適化型の暫定品として発表された3。サーバーベンダーによる量産投入は2027年まで待たれるとServeTheHomeはみている3。一方、今年183%の上昇を続ける株価の支えは、もう一つの製品ラインにある。2026年4~6月期の売上高は161億ドルで、前年同期比25.4%増となった。Yahoo Financeは、この急騰をGPUではなく、AIインフラの構築で高まるCPU需要によるものと分析している82。発表当日、株価は3.2%下落して101.35ドルとなった26。
急騰の原動力は2026年4~6月期の売上高161億ドル(前年同期比25.4%増)
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 23年7~9月 | $14.16B |
| 23年10~12月 | $15.41B |
| 24年1~3月 | $12.72B |
| 24年4~6月 | $12.83B |
| 24年7~9月 | $13.28B |
| 24年10~12月 | $14.26B |
| 25年1~3月 | $12.67B |
| 25年4~6月 | $12.86B |
| 25年7~9月 | $13.65B |
| 25年10~12月 | $13.67B |
| 26年1~3月 | $13.58B |
| 26年4~6月 | $16.13B |
エヌビディアのラックに対抗する「開かれた車線」
だが、対抗する論理は実在する。高帯域幅メモリー(HBM)は供給が逼迫し、価格も高い。ノートパソコン向けの安価なメモリーであるLPDDR5Xなら、はるかに少ない電力で容量を確保できる5。消費電力350ワットの空冷カードは、すでに導入済みのサーバーにもそのまま組み込める。一方のエヌビディアは、推論をGB300 NVL72――ブラックウェルウルトラGPUを72基、グレースCPUを36基搭載した全面液冷式ラックとして売る。ラック全体で最大576TB/秒、チップ1基あたり約8TB/秒という帯域で、D270の1.5TB/秒を大きく上回る7。AMDのPCIe競合品MI350Pは、FP8のデンス演算で最大2.3ペタフロップスを発揮するが、消費電力は600ワットに及ぶ3。評価軸を、通常のサーバーでのワット当たりトークン数に置けば、インテルには活路が開ける。エーサス、HPE、デル、スーパーマイクロの各社や複数のネオクラウド(新興クラウド事業者)が、この用途のシステムを構築している2。インテルはさらに、OCPの作業部会を主導し、ラックより小さい「サブラック」単位のアクセラレーターカードの標準化を進める。エヌビディアのラック型製品はこの形状を使わない1。
価格も発売時期もベンチマークもない
このカードに必要なのは、価格と発売時期、そして第三者によるベンチマークだが、いずれもまだ存在しない34。一つでも姿を現すまでは、立て直しのうちGPUが担う部分は、「サンプル出荷中」と付記されたスペックシートにすぎない。そのリスクを引き受けているのは、183%の急騰を抱えたままの株主たちだ。次の読みどころは、今後数週間のうちに発表されるインテルの第3四半期(7~9月期)決算と、数字の付くDシリーズの発表である。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



