米海軍の歴史的無人艇を建造したのはライドス 約12億ドルの発注は別の3社へ

ライドス建造の無人艇「シーホーク」が、米国の空母打撃群とともに展開した初の大型無人艇となったことを、米海軍長官代理が10月14日に明らかにした。ライドスがいま手にしているのは、1500万ドルの試作報奨金と海軍の調達市場での入札枠のみ。他社が建造する30隻のうち初号艇は、2027会計年度末までに引き渡される予定だ。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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艦上で整列する水兵たちの前でマイクに向かって話すハン・カオ米海軍長官代理
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2026年4月14日、ドック型輸送揚陸艦「ジョン・P・マーサ」の乗組員に訓示するハン・カオ氏。当時は海軍次官だった

10月14日、ハン・カオ(Hung Cao)米海軍長官代理はワシントンで開かれた米陸軍の会合で、空母「セオドア・ルーズベルト」打撃群について「大型無人水上艇を伴って展開した初の空母打撃群だ」と述べた12。「これは戦力倍増器だ。海上にもっと多くの砲がある姿を想像してほしい」とも語った。展開日は10月8日。同打撃群は9月下旬にサンディエゴを出港し、中東に向かっていた13。

随伴しているのは、米バージニア州レストンの防衛請負企業ライドス+0.69% — ライドス, up 0.69 percent today(Leidos)が建造した無人艇「シーホーク」だ。全長137フィート、145トン。数か月間洋上に留まる設計という13。米当局者はブルームバーグに、トランプ大統領がイランへの軍事攻撃の再開を選択した場合、現場指揮官の選択肢が広がると指摘した3。

初の量産発注は別の3社に

9月29日、米海軍は中型無人水上艇(MUSV)プログラムを量産段階に移行すると発表した。調達するのは30隻で、製造契約の相手は、米ルイジアナ州の造船所ガリアノ・マリン・サービス(Galliano Marine Services)、米海軍の空母を建造する上場企業HII、非上場の新興企業サロニック$12.31B — サロニック, private, latest valuation $12.31B・テクノロジーズの3社4。各契約は1隻あたり平均4000万ドルで10隻を対象とし、初号艇の引き渡しは2027会計年度末までの見通しだ4。HIIが受注する10隻は同社の「ロムルス(ROMULUS)」設計となる5。

3社とも契約額は明らかにしていない。サロニックは開示を明確に断った6。海軍の示す平均単価で試算すると、30隻の総額は約12億ドルになる7。

3社に各10隻、「シーホーク」の建造企業はゼロ

0 hulls2 hulls4 hulls6 hulls8 hulls10 hullsHII10 hullsサロニック10 hullsガリアノ・マリン10 hullsライドス0 hulls今回展開した「シーホーク」を建造
Data
Value
HII10 hulls
サロニック10 hulls
ガリアノ・マリン10 hulls
ライドス0 hulls
2026年9月29日に発表した中型無人水上艇(MUSV)プログラム初回量産調達における建造企業別の隻数。海軍は平均単価を1隻4000万ドルとしており、契約額を開示した企業はない。出所:米海軍の発表、英防衛メディア「UK Defence Journal」4,5

ライドスに残ったのは1500万ドルと入札を続ける権利

ライドスが手にしたのは1500万ドルと、市場への登録だった。プログラムの洋上実証に参加した他の2社、パックマー・テクノロジーズ(PacMar Technologies)とシー・マシーンズ(Sea Machines)と並んで6、ライドスも試作契約を完遂したと認められた。完遂した企業には1500万ドルの報奨金が支払われる。あわせて、海軍の調達市場「Drones.mil Maritime Marketplace」への登録も認められた。ここに名を連ねる企業は「後続の製造契約を受注する資格がある」4。ただし最初の30隻は、この資格の対象外だ。

民生技術を転用した自社設計を提案していたL3ハリス+3.11% — L3ハリス, up 3.11 percent todayは、海軍のどのリストにも名を連ねていない47。ライドスは2026年1月2日に終了した会計年度で172億ドルの売上高を計上した89。30隻全体の調達額でも同社の1年分の売上高の約7%にとどまり、ライドスの取り分1500万ドルは四捨五入すればゼロだ78。

30隻すべてを調達してもライドスの年間売上高の約7%

0M5,000M10,000M15,000M20,000Mライドスの年間売上高$17.2B30隻全体の調達額$1.2Bライドスの試作報酬$15M
Data
Value
ライドスの年間売上高$17.2B
30隻全体の調達額$1.2B
ライドスの試作報酬$15M
単位は米ドル。ライドスの売上高は2026年1月2日に終了した会計年度の数値。30隻の調達額は海軍が示した平均単価1隻4000万ドルによる試算で、契約額を開示した企業はない。出所:米海軍の発表、AInvest、ナスダック掲載のライドスリリース、ライドスの米証券取引委員会(SEC)提出書類4,7,8,9

分散は海軍の方針、成否は引き渡し次第

海軍は特定の1社に絞るつもりはない。カオ長官代理が業界に突きつけた言葉は「速く造れ、期日どおりに引き渡せ」だ。参加の裾野を広げようと、フェーズ2(第2段階)のソリューション提案募集も9月23日に始まった4。海軍作戦部長はこの艇を、指揮官に「テーラード・オフセット(Tailored Offset)」を与える「ヘッジ戦略」と評す4。ライドスの実績も確かだ。自律航行ソフトは20万海里を超える航行実績を積み、今年の環太平洋合同演習(リムパック)に参加した唯一の中型無人水上艇も同社の「シー・ハンター」だった8。

環太平洋合同演習中、太平洋上を航行する無人三胴艇「シー・ハンター」
2022年7月の環太平洋合同演習(リムパック)で太平洋上を航行するライドスの無人艇「シー・ハンター」。2026年のリムパックに参加した中型無人水上艇はこの1隻のみだった。 · U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Aleksandr Freutel

サロニックの強みは実戦経験

だが、サロニックには実戦経験がある。同社の全長24フィートの無人艇「コルセア」3隻は7月、バンダル・アッバースのイラン海軍施設を攻撃した。米国の海上ドローンが実戦で使われたのはこれが初めてだ。同社はさらにテキサス州の新造船所「ポート・アルファ」に30億ドル超を投じる6。無人プログラムは、海軍の予算をめぐる過去の攻防でも格好の標的になってきた7。

決着をつけるのは2つの日程だ。最初の30隻が2027会計年度の終了までに引き渡されるか。そして、ライドスがそれに先んじて調達市場での参加資格を受注につなげられるか4。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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