MARA、ビットコインを切り崩し時間かせぎ AI向け賃貸契約はまだない
ビットコイン採掘(マイニング)からAIデータセンターの貸主へ。MARAホールディングスは転身の資金を自社の手元ビットコインで賄っているが、テナントとの契約はまだ一件もない。この支出が何を買ったのか――それを示すのが、11月30日と12月31日の2つの日付だ。
Richard Tang · 3 min read
先週、MARAホールディングス−9.48% — MARAホールディングス, down 9.48 percent todayはビットコイン996枚(約8100万ドル)を移送し、暗号資産銀行のギャラクシー・デジタルに関連するウォレットに送った。このビットコインの用途は明らかにしていない 123。移送そのものは小さい。だが背後にある戦略はそうではない。ビットコイン採掘会社が、テナントの署名が一件もないまま、旧事業が生み出した唯一の資産を取り崩して、新事業のAIデータセンターを建設しようとしている。新旧の間の距離を背負っているのは株主だ。
新旧をつなぐ「橋」は手元ビットコイン、しかも短くなる一方
MARAは今年上半期にビットコイン2万3093枚を約16億3000万ドルで売却し、6月30日時点の保有残高は3万5577枚と、1年前から29%減った 14。8月には残りの1万8750枚、半分超を担保に、暗号資産融資会社2社から6億ドルを借り入れた。一部は、所有を計画するオハイオ州の発電所ロングリッジ(Long Ridge)の代金に充てる 4。ギャラクシーのウォレットへの移動は、売却か、融資か、それとも単なる保管か。ブロックチェーンを見ただけでは分からない 4。
MARAのビットコイン保有は1年で29%減、半分超が担保に
Data
| Value | |
|---|---|
| 2025年6月 | 49,951 BTC |
| 2025年末 | 53,822 BTC |
| 2026年6月 | 35,577 BTC |
| 2026年8月担保分 | 18,750 BTC |
12四半期連続のキャッシュ流出
採掘事業にこれを賄う力はない。12四半期連続でキャッシュを流出させており 5、6月期の最終赤字には、ビットコイン自体の評価損3億4300万ドルが含まれていた 6。
MARA、12四半期連続でキャッシュ流出
Data
| フリーキャッシュフロー | |
|---|---|
| 23年7~9月 | -$0.08B |
| 23年10~12月 | -$0.09B |
| 24年1~3月 | -$0.1B |
| 24年4~6月 | -$0.13B |
| 24年7~9月 | -$0.2B |
| 24年10~12月 | -$0.5B |
| 25年1~3月 | -$0.25B |
| 25年4~6月 | -$0.28B |
| 25年7~9月 | -$0.28B |
| 25年10~12月 | -$0.39B |
| 26年1~3月 | -$0.33B |
| 26年4~6月 | -$0.24B |
旧事業が残した最後の流動資産を切り崩して、新事業の最初の署名までの時間を買っている。それがいまのMARAだ。
方向転換は筋が通っている。足りないのは署名だ。
方向は正しい。そして、これはもともとビットコイン自体をめぐる話ではない。AIの構築を進める企業に必要なのは電力であり、採掘会社の永続的な資産は電力網への接続権だからだ。スターウッド・キャピタルとの共同事業は当面分として約1ギガワットのAI収容能力を目指しており 27、会長兼最高経営責任者(CEO)のフレッド・ティール氏は、建設資金の8割を負債で賄い、12月31日までに2件のリースを調印する考えを示している 8。MARAは意向表明書(LOI)を発表しないため、転換が公の裏付けを得る最初の証拠は署名となる。クリアストリートが10月2日にまとめたリポートの時点では、その署名はまだなかった 8。
時計は進み、債務の窓は狭まる
銀行が値をつけているのはギガワットの規模ではなく、その隔たりだ。JPモルガンは9月、MARAの投資判断を「アンダーウェート」に引き下げ、目標株価を11ドルとした。理由は、スターウッド・キャピタルとの共同事業の構造では、同社が得られる価値が一部にとどまるためだ。モルガン・スタンレー−0.77% — モルガン・スタンレー, down 0.77 percent todayもこれに続き、目標株価を10ドルに設定した。市場コンセンサスは18ドル前後である 89。こうした格下げの背景にある信用環境の悪化は現実のものだ。米国債利回りは2007年以来の高水準にあり、ある融資側はCNBCに対し、ネオクラウド(neocloud)と呼ばれる小規模なAIクラウド事業者のうち、融資する価値のある会社の数はおおむね半減したと語った 10。建設資金の8割を負債で賄う計画は、この市場に正面からぶつかっていく。ティール氏は10月上旬、あらかじめ設定した計画に基づき保有する自社株を売却した 6。
MARAを格下げした2行の目標株価はコンセンサスを7〜8ドル下回る
Data
| 目標株価 | |
|---|---|
| JPモルガン | $11 |
| モルガン・スタンレー | $10 |
| コンセンサス | $18 |
決着をつけるのは2つの日付
ロングリッジ(Long Ridge)の買収は、11月30日までに完了しなければ解除が可能となる。リースの期限は12月31日で、第3四半期(7〜9月期)決算は11月11日に発表される 68。ティール氏が描いた利回り水準の近くでリースが調印されれば、手元ビットコインは企業転換を割安に買えたことになる。調印が一段と調達コストのかさむ債務市場へずれ込めば、株主の手元に残るのは、縮み続け、半ばを担保に差し入れたビットコインの山と、約束だけだ。採掘(マイニング)からAIへの転換は、正しい転換である。報酬は、電力付きの用地を調印済みのテナントにつなげた者にこそ与えられる。MARAがその構築者であることを示す猶予は、数週間しかない。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



