モルガン・スタンレーがフォーティネットを格下げ CISAの修正期限は10月19日、盗まれた鍵はなお500台のファイアウォールを開く
米サイバーセキュリティー・インフラ安全保障庁(CISA)は連邦政府機関に対し、パス・トラバーサル脆弱性CVE-2025-61624の修正適用を10月19日までに完了するよう命じた。パロアルト・ネットワークスの脅威研究部門「Unit 42」によれば、この脆弱性は、500台超のFortiGateファイアウォールから設定情報、鍵、認証情報を盗み出した侵入に続いて、インプラント「PEERSTITCH」の送り込みに使われたという。フォーティネットは10月28日、7~9月期のビリングス(受注ベースの売上指標)を発表する。同じ導入基盤が、強気シナリオの核でもあり、足かせでもある。
Vincent Jiang · 3 min read
2026年10月16日、米サイバーセキュリティー・インフラ安全保障庁(CISA)は連邦政府機関に対し、フォーティネットの脆弱性CVE-2025-61624の修正を3日以内に適用するよう命じ、既に外部にさらされたシステムにはフォレンジック調査(トリアージ)を義務づけた1。モルガン・スタンレーは同日、同社株の投資判断を「アンダーウェイト」へ引き下げ、株価は約7%安の169.13ドルで引けた23。当日の市況総括はこの下落をパロアルト・ネットワークスのPAN-OS脆弱性に端を発したセキュリティー株全体の売りの中に位置づけ、フォーティネット−7.60% — フォーティネット, down 7.60 percent today側に新たな悪材料はないと指摘した24。会社固有の悪材料は、2日前に出ていた。
1台の装置が、500台のファイアウォールを明け渡した
フォーティネットの最大の競合であるパロアルト・ネットワークス−8.15% — パロアルト・ネットワークス, down 8.15 percent today。その脅威研究部門「Unit 42」が10月14日、攻撃の詳細を公表した5。侵入の起点は2024年9月、通信業界のマネージドサービスプロバイダー(MSP)だった。突き破られたのは、FortiGateファイアウォールを一元管理する装置「FortiManager」の1台にあった脆弱性「FortiJump」(CVE-2024-47575)である。攻撃者は、管理下にあった500台超のFortiGateの稼働中の設定情報、秘密鍵、認証情報を持ち去った。パスワードが復元可能だったことを、Unit 42が確認している5。さらに、FortiOSの自動スクリプトエンジンを突くパス・トラバーサル脆弱性CVE-2025-61624が攻撃者を管理者権限からルート権限へと引き上げ、インプラント「PEERSTITCH」の送り込みを可能にした。PEERSTITCHはメモリ上にしか存在せず、特定のタグを付与したVPNセッションをFortiOSのセキュリティー検査にかからないよう誘導する5。フォーティネットは2026年4月14日に修正プログラムを公開し、深刻度を「中」と評価した。CVSSスコアはフォーティネットの算定で6.0、米国立標準技術研究所(NIST)は6.5としている67。アドバイザリーには現在「既知の悪用あり(Known Exploited: Yes)」と記載され、FortiOS 7.2、7.0、6.4には修正プログラムの提供がなく、新版への移行のみが示されている6。

銀行2行、見るのは同じ導入基盤
TD Cowenは10月13日、フォーティネット株の目標株価を215ドルから225ドルに引き上げた。AI(人工知能)やデータセンター需要のほか、年後半に売上高が20%超の伸びを続ける見通しを根拠に挙げた8。3日後、モルガン・スタンレー−0.77% — モルガン・スタンレー, down 0.77 percent todayは投資判断をアンダーウェイトに引き下げ、ファイアウォールの買い替え需要の裾野は期待より狭いとの見方を示した2。どちらの主張も、同じ導入基盤の上に成り立つ。
TD Cowenの10月の目標株価はストリート中央値を110ドル上回る
Data
| Value | |
|---|---|
| エバコアISI(5月7日) | $100 |
| サスケハナ(5月8日) | $115 |
| シティグループ(5月8日) | $115 |
| BTIG(5月26日) | $150 |
| バークレイズ(6月12日) | $155 |
| TD Cowen(6月8日) | $160 |
| BofA(6月8日) | $180 |
| TD Cowen(10月13日) | $225 |
4~6月期(第2四半期)の売上高は20億4800万ドルと25.6%増え、製品売上高は52%増えた。経営陣は2026年通期の業績見通しを、売上高80億2000万~81億8000万ドル、ビリングス93億5000万~95億5000万ドルに引き上げた91011。7~9月期(第3四半期)の見通しは売上高20億1000万~21億ドル、ビリングス22億5000万~23億5000万ドルで、決算は10月28日に発表する。修正適用期限から9日後のことだ210。
フォーティネットの売上高、26年4~6月期は25.6%増と成長が再加速
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 23年7~9月 | $1.34B |
| 23年10~12月 | $1.42B |
| 24年1~3月 | $1.35B |
| 24年4~6月 | $1.43B |
| 24年7~9月 | $1.51B |
| 24年10~12月 | $1.66B |
| 25年1~3月 | $1.54B |
| 25年4~6月 | $1.63B |
| 25年7~9月 | $1.73B |
| 25年10~12月 | $1.91B |
| 26年1~3月 | $1.85B |
| 26年4~6月 | $2.05B |
上昇局面で売り続けた社内者、買いは一度もない
Quiver Quantitativeの集計では、社内者による公開市場での売却が直近6か月で39件あったのに対し、買いはゼロだった。創業者で最高経営責任者(CEO)のケン・シエ氏は32万7469株、約5010万ドル相当を売却し、最高執行責任者(COO)のジョン・ウィットル氏も約940万ドル相当を手放した2。株価は10月12日までに年初来144.7%高まで急伸し、10月14日には184.05ドルを付けたが、週末の終値は169.13ドルだった1083。急騰局面での売却は、それ自体ほとんど何も証明しない。証明するのは、買いがゼロというパターンのほうだ。
修正プログラムでは消えないリスク
脅威研究部門「Unit 42」の報告には調査範囲を限定する注記があり、こちらも同じ重みで受け止めるべきだ。調査が対象としたのは同MSPの環境だけで、顧客のネットワークは設定情報と認証情報が露出したものの、侵入の確認には至っていない5。一方、4月の修正プログラムの提供と、10月に付いた「既知の悪用あり(Known Exploited: Yes)」の指定は、強気論の輪郭を描く材料でもある。機器が危険にさらされることは、TD Cowenの見込むファイアウォールの買い替えを企業に迫るからだ6。ただし同じ報告には注意書きも残る。管理プラットフォームから盗まれたトラストマテリアル(信頼情報)は、その管理下にあった機器のすべてが更新しない限り有効なままで、プラットフォームを修正しても侵害はそこで終わらない5。鍵は2024年9月に持ち去られた。誰かが錠を付け替えない限り、その鍵はいまも扉を開けられる。
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AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



