パートナーは早々に「作業台」へ、アプライド株主が受け取るのは「※」付きの50億ドル

ベサイ(Besi)は受注の載っていない有料リリースで、キオクシアに続きアプライド・マテリアルズ(AMAT)の50億ドルEPICセンター「作業台」に加わった。それでも今週のパートナー報道を受け、アプライド株は3.5%高で引けた。株価を実際に動かしているのは、102億5000万ドルの第4・四半期業績見通しと、モルガン・スタンレーによる評価倍率の22倍への引き下げだ。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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米カリフォルニア州サニーベールのアプライド・マテリアルズ、メイダン・テクノロジー・センター。クリーンルーム用の防塵服を着た同社エンジニアが、ブリンケン米国務長官にウェハー製造装置とウェハーを披露する様子
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米カリフォルニア州サニーベールにあるアプライド・マテリアルズのメイダン・テクノロジー・センター。クリーンルーム用防塵服姿のエンジニアが来訪者に製造装置やウェハーを説明する。同社のEPICセンターが増強していくのは、まさにこうしたパートナー向けの「作業台」だ。

有料リリースと株価3.5%高

10月1日午前9時、ベサイは「イノベーション・パートナー」として、米シリコンバレーにあるアプライド・マテリアルズのEPICセンターに参加した。2020年にシンガポールで始まったハイブリッド接合での協業を、サーモコンプレッション接合、ダイ・オン・パネル実装、コ・パッケージド・オプティクスへと広げる1。この発表は有料掲載のプレスリリースとして配信されており、受注も契約金額も業績見通しの変更も盛り込まれていない12。アプライド株の終値は529.30ドルと、前日の511.38ドルから3.5%高かった26。数字が一つも載っていない2本のプレスリリースで、この週に約140億ドルの時価総額が動いた計算だ24。

セルサイドが株価を再評価した一週間

アプライドは8月13日、2026会計年度第3・四半期の売上高が91億2000万ドルと過去最高となり、前年同期比25%増となったと発表した。営業キャッシュフローは30億3700万ドル、株主還元は8億6000万ドルだった4。第4・四半期の売上高見通しは102億5000万ドルで、中間値は前回の見通しを14.5%上回った6。それでも株価は翌日、5.1%下落した6。9月28日にはモルガン・スタンレーが目標株価を642ドルから563ドルへ、評価倍率を26倍から22倍へ引き下げた。一方で2027年の業績予想は、売上高507億ドル、1株当たり利益(EPS)20.92ドルに引き上げた3。株価は9月29日、この上方修正を受けて5.2%高となった7。だが同日引け後にキオクシアのEPICセンター参加が発表されると、時間外取引で0.2%下落。ヤフーの報道は、この提携は「新たに開示された装置購入を意味するものではない」と伝えた7。そして10月1日、ベサイが次の席に着いた1。

主役は増収ペース:過去最高の91億ドル期、そして102億5000万ドルの見通し

  • 売上高
  • Estimate
$0B$5B$10B$15B24年7~9月期24年10~12月期25年1~3月期25年4~6月期25年7~9月期25年10~12月期26年1~3月期26年4~6月期26年度4Q(見通し)$9.12B受注ではなく見通し
Data
売上高
24年7~9月期$7.05B
24年10~12月期$7.17B
25年1~3月期$7.1B
25年4~6月期$7.3B
25年7~9月期$6.8B
25年10~12月期$7.01B
26年1~3月期$7.91B
26年4~6月期$9.12B
26年度4Q(見通し) (estimate)$10.25B ($9.75–10.75B)
四半期別売上高(単位は10億ドル、暦年基準の四半期)。アプライドの会計年度は10月末に終わるため、暦年の2026年4~6月期は2026会計年度第3・四半期に相当する。最後の棒は経営陣による2026会計年度第4・四半期の業績見通し(102億5000万ドル±5億ドル)で、実績値ではない。出典:Sharadarの四半期ファンダメンタルズ(SEC提出書類基準)、Trefis(2026年10月1日)。5,6

50億ドルを支えるのは脚注

2つのリリースはいずれも、EPICセンターを50億ドル規模の拠点としている。ただしその数字には、脚注が付く。設備投資は「顧客プロジェクトの着手に合わせ、時間をかけて概ね50億ドルへと拡大していく見込み」という18。キオクシア側のリリースは、共同イノベーションの見返りとしてアプライドに「バリューシェアリング」(価値の分配)があると述べるだけで、対価の額には触れていない8。この作業台の席がいくらなのか、公の記録には残っていない。10月1日の上昇を、このリリースだけの効果と決めつけることはできない2。

錨は来賓名簿ではなく業績見通し

モルガン・スタンレーが提示した22倍という評価倍率も、2020年以降のアプライドの循環平均である20倍に比べれば、なお約10%高い。同行は、粗利益率が50%半ばを大きく上回る水準になれば驚くだろう、とみている3。だが市場の見方は、その内部で割れている。コンセンサスは「強い買い」評価を維持し、平均目標株価は651ドルで、ゴールドマン・サックスは670ドル、UBSは695ドルとさらに上を見る9。結局、株価を支えるのは経営陣自身の数字だ。パッケージング関連の売上高は2026年(暦年)に70%超の増加見通しで、DRAMは7月期に52%増。2027年の出荷を左右するのは需要ではなく、クリーンルームの確保だという6。

市場コンセンサスはモルガン・スタンレーの目標563ドルを88ドル上回る

$0$200$400$600$800モルガン・スタンレー$563市場コンセンサス$651ゴールドマン・サックス$670UBS$695
Data
Value
モルガン・スタンレー$563
市場コンセンサス$651
ゴールドマン・サックス$670
UBS$695
アプライド・マテリアルズの今後12か月の目標株価(米ドル、2026年9月下旬)。モルガン・スタンレーは9月28日、目標株価を642ドルから563ドルへ、評価倍率を26倍から22倍へ引き下げた。コンセンサスはアナリスト平均。出所:Seeking Alpha(2026年9月28日)、MSN経由Barchart(2026年9月30日)3,9

決着は11月12日

この「作業台」に値を付けるのは、11月12日発表予定の2026会計年度第4・四半期決算だ2。売上高が見通しの102億5000万ドルを上回れば、22倍という評価倍率は自らの正当性を証明できる。下回れば、脚注が声高に読み上げられる。パートナーの席に発注が伴わないかぎり、50億ドルは、それを証明するはずの当の発表次第という状態が続く18。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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