OpenAIのストアで、Runwayが売るのはライバルのモデル

Runwayは9月29日、パートナー32社で発足したOpenAIのマーケットプレイス(Marketplace)に参加した。出品したバンドル(詰め合わせ)の看板モデル4種のうち、自社製は1つだけだ。OpenAIにコミット済みの予算で競合他社のソフトが買えるようになり、既存プレーヤーの中で収益の露出が最も大きいのはアドビとなる。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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ウェブサミット(Web Summit)のステージで講演するRunway創業者兼最高経営責任者(CEO)のクリストバル・バレンズエラ
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Runway創業者兼CEOのクリストバル・バレンズエラ。同社がOpenAIマーケットプレイスに新たに出したバンドルには、自社の「Gen-4.5」と並んで3社のライバルモデルが載る。

出品は1つ、モデルは4社分

Runwayは9月29日、ローンチパートナーとしてOpenAIのマーケットプレイスに参加した12。対象となる法人顧客は、既存のOpenAIとの利用契約(コミットメント)の一部をRunway製品の購入に充てられる。顧客はRunwayと直接契約して同社に支払い、OpenAIがその支出額をコミットメントと突き合わせて清算する12。パートナー一覧は、OpenAI自身のページで数えた限りちょうど32社で、アドビや、AI動画でRunwayと直接競合するHiggsfieldも名を連ねる2。

Runway色の薄いバンドル

出品製品「Runway Creative」は、主要生成モデル4種のうちRunway自社製を1つしか含まない。「Gen-4.5」に並ぶのは、バイトダンスの「Seedance 2.5」、OpenAIの「GPT Image 2.5」、ElevenLabsの「V4」で、完成した動画を組み立てるのは「Runway Agent」だ1。同社の主張では、クリエイターは6000万人超で、アマゾン、マイクロソフト、ロビンフッド、ドルチェ&ガッバーナといった企業チームも利用する。数字はいずれも同社の自己申告だ1。オープンなモデルも対象に入る。Basetenのオープンウェイト(重み公開)モデルの推論サービスも出品されており、その利用額もOpenAIのコミットメントから差し引かれる23。

主要生成モデル開発元バンドル内での役割
Gen-4.5Runway4モデル中で唯一の自社製
Seedance 2.5バイトダンスライバルのモデル
GPT Image 2.5OpenAIライバルのモデル
V4ElevenLabsライバルのモデル
2026年9月29日時点でOpenAIマーケットプレイスに出品された「Runway Creative」の主要生成モデル4種。完成動画は「Runway Agent」が組み立てる。出典:Runwayのローンチ発表(情報源1)。

広告は3人の地主に払う

Runwayのもう一つの販路は、メタ、グーグル、TikTokの3社に金を払う。Runway Adsは承認済みの広告バリエーションをこれらのプラットフォームに投入し、パフォーマンスを読み取り、実際に支出を獲得した広告を軸に次のラウンドを生成する5。

7月から自社で運用しているプログラムの数字は、いずれも会社側の申し立てによる。週あたりの広告数は77から約900へ増え、広告費対効果(ROAS)は2倍、コンバージョン(転換率)は約34%増、サブスクライバー1人当たりコストは41%減った5。

Runway、7月以降の広告ループでROAS2倍・サブスクライバー1人当たりコスト41%減と発表

  • 2026年7月
  • 7月以降
050100150200広告費対効果(ROAS)100200+100%コンバージョン(転換率)100134+34%サブスクライバー1人当たりコスト59100-41%
Data
2026年7月7月以降Change
広告費対効果(ROAS)100200+100.0%
コンバージョン(転換率)100134+34.0%
サブスクライバー1人当たりコスト10059-41.0%
Runwayの社内広告プログラム(2026年7月以降、会社側の申し立てによる)。2026年7月=100で指数化し、サイトでは各棒に変化率が表示されている。同じ期間に、週あたりの広告数は77から約900へ増えた。出典:Runway「Introducing Runway Ads」(ソース5)。5

おおむね成り立つ防御

クラウド事業者は長年、この戦法を取ってきた。AWSとマイクロソフトはどちらも、マーケットプレイスでの購入額をクラウドのコミットメント枠に算入しており、この仕組みが大きなコミットメントの承認を容易にする3。OpenAIの動機はどちらかといえば防御にある。オープンモデルへ流出しかねない支出をOpenAIとの契約の中に留めるためだ34。この防御はおおむね成り立つ。ただし、誰もこのプログラムの価格を出せない。OpenAIのページは利用要件を明示せず、実質「お問い合わせください」で、パートナー手数料も公表されていない23。

アドビをどう読むか

アドビも同じ週に動いた。GeminiとClaudeへのツール提供に続き、ChatGPTの中でPhotoshopとExpressを対話的に編集できる機能を、DevDayに合わせて発表した6。同社は70以上の自社ツールを搭載したプラグイン7を、週間ユーザー12億人のチャットボットへと広げる8。

上場企業という観点での焦点はアドビだ。理屈は単純である。この市場で既存プレーヤーの収益にあたるのが同社のクリエイティブ向けサブスクリプションであり、OpenAIの店ができた今、企業はアドビが握れない予算枠からクリエイティブツールを購入できるようになったからだ。アドビは柵の両側にいる。マーケットプレイスのパートナーであると同時に、ラボのチャット画面のテナントでもある26。注視したいのは2つ。上限額と手数料が公表されるかどうか、そしてBasetenのオープンモデルをめぐるCodexのウェイトリスト(待機リスト)が広く開放されるかどうかだ34。Runwayは、自社を置き換える存在を開発するラボが所有する土地を耕している。しかもたった今、最大の地主の柵の内側に一画を借り受けたところだ。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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