SKハイニックス、88億ドルで買ったNAND事業 上場観測は1500億ドル
SKハイニックスは、インテルが88億ドルでNAND型フラッシュメモリーから撤退した際に譲り受けた事業を組み上げたストレージ部門・ソリディム(Solidigm)の新規株式公開(IPO)をめぐり、証券会社から提案を受けている。時価総額は最大1500億ドルとの観測だ。報道によれば、売り出しはNANDとSSDの部門にとどまり、AIブームを支える高帯域幅メモリー(HBM)事業は韓国の親会社に残る。
Vincent Jiang · 3 min read
過去の半導体上場を圧倒する引受コンペ
ソリディムは今週、IPOをめぐり役割を競う証券会社とのプレゼン会合を開いた。事情を知る関係者3人によれば、来年にも上場、時価総額は最大1500億ドル、調達額は約150億ドルとされる 1。この報道を受けてSKハイニックス株は金曜日に約2.9%上昇した 2。
インテルが受け取った額の17倍
SKハイニックスはインテルのNAND・SSD事業を束ねてソリディムを作り上げた。支払ったのは2021年12月に66億ドル、2025年3月に22億ドル、合計88億ドル 3。観測の上限で実現すれば、この上場は米半導体の新規上場として過去最大となり、2023年に上場したアームや今年のセレブラスの評価額のほぼ3倍に達する 13。公開市場がAIインフラ向けハードウエアに付ける値付けの基準を塗り替えることにもなる 4。
最大1500億ドル、ソリディムの想定は過去の米半導体IPOを圧倒
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| アーム(2023年上場) | $54B |
| ソリディム(想定) (estimate) | $150B |
| セレブラス(2026年IPO) | $56B |
血を流した「半分」が売り物
ソリディムはAI用途向けに122.88テラバイトのデータセンター用SSDを販売している 3。ただし、この部門は赤字の元でもある。SKハイニックスは2020年の取引以来、長期化するNAND不況の中で同事業の赤字に何年も悩まされてきた 5。
ソリディム唯一のNAND型フラッシュメモリー工場は中国大連にある 5。米国内に新工場を建てれば、この中国集中リスクは減らせる。有力候補地はニューヨーク州北部だ。また、ハワード・ラトニック米商務長官は米国内で工場を建てない韓国半導体メーカーに最大100%の関税を科すと警告している 56。
タイミングは売り手に分がある。直近公表分の四半期(2026年1〜3月期)にSKハイニックスは売上高349億ドル(前年同期比191%増)、営業利益250億ドルを計上した 7。
ソウルに残る事業
報道によれば、上場対象はNAND型フラッシュメモリーとSSDを担う子会社のソリディムで、SKハイニックスのDRAMとHBM(高帯域幅メモリー)事業は今回の売り物に含まれない 13。SKハイニックスはHBM首位のサプライヤーであり、AI半導体最大手エヌビディアのジェンスン・フアンCEOによれば、同社最大のパートナーでもある 8。
SKハイニックスは今年すでに一度、米国の投資家から資金を集めている。7月に1ADR(米預託証券)当たり149ドルで265億ドルを調達し、需要は7倍超に達した。外国企業の米国上場としては過去最大の規模だ 89。NANDはHBMほど戦略的に機微ではないとみられる、とロイターの情報筋の1人は話す 5。
未調印のまま、上場の窓は狭い
SKハイニックスは選択肢を検討しており、確定した計画はないとしている。ソリディムはコメントを控えた 1。約36億ドル規模のIPO前の出資ラウンドは1か月前に浮上したが、いまだ結論は出ていない 15。相場は忍耐を説く。7月上旬以降に申請を公表した24社余りのうち、実際に上場を果たしたのは9社で、今年の大型IPO上位10件のうち5件は公開価格を下回って推移している 10。
売り手はHBMの稼ぎ頭を残す
注目は、今週のプレゼン合戦を経た銀行幹事への指名、IPO前の出資ラウンドの行方、そして提出書類に初めて載るソリディム単体の財務だ 1。売り手はHBMの稼ぎ頭を残し、買い手はNAND市況の波を引き受ける。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



