ACMリサーチ、25億ドル受注残には但し書き 10月28日の暫定決算が試金石
ACMリサーチ(上海)の受注残は171億元(約25億ドル)に達し、前年比88.2%増となった。数字はまず上海証券取引所に掲載され、次いで米証券取引委員会(SEC)に提出される。どこまで収益になるかは、10月28日に会社自身が発表する暫定決算が示す。
Vincent Jiang · 3 min read
数字は上海生まれ、提出はフリーモント
ACMリサーチ(ACMR)は2026年9月30日、8-Kを提出した。添付書類は1点のみで、事業子会社のACMリサーチ(上海)が上海証券取引所のウェブサイトに受注残データを掲載したと伝えるプレスリリースだった1。受注残は9月29日時点で171億元(約25億ドル)に達し、前年に開示した数値から88.2%増えた2。1年前の同じ開示では90億7,150万元で、このときも34.1%増だった3。
ナスダック上場の親会社はこの子会社の74.6%を保有する。子会社は科創板に銘柄コード「688082」で上場している4。フリーモントに本社を置くナスダック銘柄を支える受注残が、最初に公表されるのは中国でのことだ。
収益ではない受注残の中身
監査の役目を果たしているのは、リリース自身の但し書きだ。受注残には、出荷済みながら中国会計基準でまだ収益認識されていない装置と、未出荷の装置が混在する。中国基準でも米国会計基準でも定義された数字ではなく、計上された受注が推定どおりの収益を生むとは限らない2。両者の内訳は開示されていない。
同じ霞は決算数字にも漂う。第2四半期のGAAP純利益8,900万ドルには、同子会社の短期投資にかかる未実現評価益6,960万ドルが含まれており、会社自身が示す非GAAP純利益は4,450万ドルだった5。
第2四半期のGAAP利益の大半は未実現の投資評価益
Data
| Value | |
|---|---|
| GAAP純利益 | $89M |
| 未実現の投資評価益 | $69.6M |
| 非GAAP純利益 | $44.5M |
二つの陣営、一つの株価
強気派は公表数字を額面通りに受け取る。第2四半期の売上高は2億9,290万ドルと36.0%増で、直近8四半期で最高となった56。会社は2026年通期の業績見通しを11億2,500万~11億7,500万ドルに引き上げ、手元に10億ドルのネットキャッシュを保有する5。BNYメロンは4~6月期に4,140万ドルの新規ポジションを構築した7。
売上高は過去最高を更新 26年第2四半期は2億9,300万ドル、36%増
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 24年7~9月 | 203.98M |
| 24年10~12月 | 223.47M |
| 25年1~3月 | 172.35M |
| 25年4~6月 | 215.37M |
| 25年7~9月 | 269.16M |
| 25年10~12月 | 244.43M |
| 26年1~3月 | 231.26M |
| 26年4~6月 | 292.92M |
株価はそれに同意しない。9月24日に株価は6.5%下落し8、最終値76.63ドルは50日移動平均線を下回る。公表された株価目標は、クレイグ・ホーラムの100ドルから大和の136ドルまで、いずれも最終値を30~77%上回っている7。
公表された株価目標はいずれも株価の30%以上上にある
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| 最終値(9月29日) | $76.63 |
| クレイグ・ホーラム (estimate) | $100 |
| コンセンサス (estimate) | $122.75 |
| モルガン・スタンレー (estimate) | $130 |
| 大和 (estimate) | $136 |
CEOの株式売却、訴訟、エンティティーリスト入り
信用の帳簿には、さらに項目が並ぶ。CEOのデビッド・ワン氏は9月9日、7万株を522万ドルで売却し、自身の保有株を8.02%減らした7。2021年の集団訴訟は、売上を未開示の関連当事者へ迂回させていたと訴えた9。2025会計年度の10-Kはこれらを通常の事業上の事項として報告し、関連サプライヤーとしてNinebellとShengyiの2社を挙げている。この2社を通じた材料購入は2025年に8,010万ドルに上った4。米政府は2024年12月、ACMリサーチ(上海)とACMコリアを米商務省産業安全保障局(BIS)のエンティティーリスト(Entity List)に登録した。これにより、未出荷分の受注残が依存する米国管理下の部品と技術が制限を受ける4。
会社が自ら決めた期限
ACMリサーチは10月28日、米国市場の寄り前に1~9月期の決算速報を発表する。第3四半期の本決算は11月上旬に控える2。受注残が売上高として計上されるのか、それとも単なる約束にとどまるのか——その分かれ目となるのがこの数字だ。売上への転換が予定どおりに進めば、発表まで株を保有し続ける投資家は恩恵を受ける。一方、「88.2%増」という見出しに釣られて買った投資家は、出荷済みで未計上の割合が大きければ代償を払うことになる。すべてを決めるのは開示されていない一行の数字、すなわち171億元のうち既に出荷され、計上の時を待っている割合である。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

