ASE、17日間で約180億台湾ドルを支出 アナリスト18人が見る上昇余地はわずか2.5%

ASEテクノロジー・ホールディングスは9月15日以降、生産能力に関わる取得をほぼ毎日のように台湾証券取引所へ開示している。機械設備、クリーンルーム、土地と、その合計は約180億台湾ドル。いずれも2027年稼働予定のパネルレベルパッケージング(PLP)生産ラインを支える投資だ。8月の売上高は前年同月比45.7%増と好調だが、株価はすでに約3倍に高騰しており、アナリストの目標株価平均は現在水準を2.5%上回るにとどまる。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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台湾のASE半導体工場で、クリーンスーツ姿の来訪者と従業員が廊下を歩く
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台湾総統府の視察時に公開されたASE工場の内部。ASEは9月15日以降、2027年稼働予定のパネルレベルパッケージング生産ラインに向けて機械設備、クリーンルーム工事、土地の取得を相次いで開示している。

土地、設備、クリーンルーム――開示はほぼ連日

ASEテクノロジー・ホールディングスの子会社は10月2日、8億8500万台湾ドルの不動産取得を開示した。9月15日以降、生産能力に関わる取得開示はほぼ毎日続いており、機械設備、クリーンルーム工事、土地、上海の賃貸借契約と内容は多岐にわたる。1日に3件開示された日もあった12。カネが懸かっているのは支出額ではなく、株価倍率の側だ。ASE株は予想PER24.45倍で取引されており3、この倍率を負担している株主こそ、新パネルラインが2027年に立ち上がる前にAI向けパッケージング需要が冷え込んだ場合に打撃を被る側になる。

17日間で計約180億台湾ドル、ピークは1日50億1000万台湾ドル

この「伝票」は、開示が1件出るたびに1行ずつ伸びる。9月16日に機械設備17億9000万台湾ドル、翌17日に同10億台湾ドル超、18日にテラダイン(アジア)の設備4800万ドル分、22日に同13億3000万台湾ドル1。そして24日には1件としては最大となる機械設備50億1000万台湾ドルの取得があった。うち東京エレクトロン分が24億台湾ドル、全能科技(All Ring Tech)分が10億7000万台湾ドルだった4。

9月30日は亜翔工程(Acter)が20億4000万台湾ドルの設備工事を受注した。10月1日には23億6000万台湾ドルと11億台湾ドルの設備工事、11億3000万台湾ドルの機械設備と続いた12。1ドル=約31.8台湾ドルというロイター報道ベースのレートで換算すると4800万ドルは約15億台湾ドルで、日付の判明している取得を合計すると約181億台湾ドル(約5億7000万ドル)になる14。

9月24日の設備発注1件がASEの17日間の支出の3分の1近くを占める

NT$0bnNT$2bnNT$4bnNT$6bn9月24日 機械設備NT$5.01bn1件の発注で支出の3分の1近く10月1日 設備工事(A)NT$2.36bn9月30日 設備工事(亜翔工程)NT$2.04bn9月16日 機械設備NT$1.79bn9月22日 機械設備NT$1.33bn10月1日 機械設備NT$1.13bn10月1日 設備工事(B)NT$1.1bn10月2日 不動産NT$0.89bn
Data
Value
9月24日 機械設備NT$5.01bn
10月1日 設備工事(A)NT$2.36bn
9月30日 設備工事(亜翔工程)NT$2.04bn
9月16日 機械設備NT$1.79bn
9月22日 機械設備NT$1.33bn
10月1日 機械設備NT$1.13bn
10月1日 設備工事(B)NT$1.1bn
10月2日 不動産NT$0.89bn
台湾証券取引所への開示額(MTニューズワイアーズとロイター通信が伝えたもの)。期間は2026年9月16日~10月2日。テラダイン(アジア)の4800万ドル(18日)、「10億台湾ドル超」としか開示されていない機械設備(17日)、施設の取得(15日)、上海の賃貸借契約は除外しており、これらを含めると合計は約181億台湾ドルになる。1,2,4

パネルラインより先に、現金が出ていく

表向きの使途は、5月に発表された310×310ミリメートルの完全自動化PLP生産ラインで、当初の予定は2027年上期。経営陣は現在、第1四半期としている53。LEAPの売上高は来年、倍増する計画だ3。パネルラインと個々の発注を結びつけた開示はないものの、中身は機械設備とクリーンルームだ。

需要の側に疑いはない。8月の純売上高は822億台湾ドルと前年同月比45.7%増となり、初めて800億台湾ドルを上回った。パッケージングが主力のATM部門は53.1%増で、生産能力はソールドアウト(受注満杯)状態が続いていると伝えられる67。そのコストはキャッシュフローに現れている。設備投資は直近6四半期のうち5四半期で営業キャッシュフローを上回った8。

ASEの設備投資、直近6四半期のうち5四半期で営業キャッシュを上回る

  • 設備投資
  • 営業キャッシュフロー
012324年7~9月期24年10~12月期25年1~3月期25年4~6月期25年7~9月期25年10~12月期26年1~3月期26年4~6月期2027年を前に支出が一段と膨らむ
Data
設備投資営業キャッシュフロー
24年7~9月期0.630.7
24年10~12月期0.981.08
25年1~3月期1.090.6
25年4~6月期1.481.26
25年7~9月期1.470.48
25年10~12月期1.212.26
26年1~3月期1.381.14
26年4~6月期2.511.48
四半期別の設備投資と営業キャッシュフロー(単位:10億米ドル)。ASEのSEC提出書類(Sharadar経由)による2024年7~9月期~2026年4~6月期。推計値ではなく報告値。8

2027年の立ち上げへ、予想PER24倍

建設は完成前だが、値づけは完成形だ。ASE株は予想PER24.45倍で、業界平均の13.61倍を大きく上回る。台北市場で年初来183%の上昇を経ている31。18人のアナリストによる目標株価の平均は727.53台湾ドルで、終値710台湾ドルからの上昇余地は2.47%にとどまる1。

米バンク・オブ・アメリカのハース・リウ氏は9月30日、投資判断「買い」を維持した9。ASEは2027年を現金で支払い、株主はPERの上積みで支払っている。パネルラインの立ち上げ前にAI向けパッケージング需要が冷えれば、その請求書はアナリストの目標株価ではなく、予想PER24倍で保有する株主のもとに届く。

9月売上高は10月9日前後、四半期決算は10月29日

9月分の月次売上高は8月分と同じペースで10月9日前後に公表され、7~9月期の決算は10月29日に確定する96。行方を分ける数字は、設備投資が急伸する中でATM部門の成長率が50%超を維持できるかどうかだ。台湾は9月21日、高雄でTSMC(台湾積体電路製造)を中核とする先端パッケージングパークを着工した。ASEも、台湾南部で投資を拡大する企業の一つに名を連ねた10。生産能力増強競争は島全体に広がっている。その領収書が、相次ぐ伝票の山だ。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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