セレブラス、チップのクロック周波数を2倍に OpenAIの高速処理は毎秒750トークンから300トークンに減速
OpenAIの新たな高速プランは毎秒最大300トークンが上限で、前モデルがセレブラス(Cerebras)のチップで発揮していた毎秒750トークンの半分に満たない。処理を担うのはエヌビディアのGPUだと調査会社セミアナリシス(SemiAnalysis)は指摘する。セレブラスは200億ドル超の契約を守るため、主力ウェハーのクロック周波数を2倍にする。株価はOpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)によるわずか2文の投稿で9%も動いた。
Vincent Jiang · 3 min read
高速プランの上限、毎秒750トークンから300トークンへ
OpenAI$1.18T — OpenAI, private, latest valuation $1.18Tは9月29日、新たな速度プラン「ウルトラファスト」を発表した。毎秒最大300トークンで、最新モデル「GPT-6.1 Sol」向け版は数日中に提供される1。8月に先行公開した旧モデル向けの高速プランは、セレブラスのチップで毎秒最大750トークンを発揮していた1。翌日、調査会社セミアナリシスは、新プランがエヌビディア+1.52% — エヌビディア, up 1.52 percent todayのGPUで動作していると投稿した。セレブラス−4.94% — セレブラス, down 4.94 percent today株は7%下落し、どのハードウェアで動くのか、OpenAIもセレブラスも確認していない23。
アルトマン氏は「パートナー」、マイクロソフトは「Maia」
OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は10月2日、セレブラスを「緊密なパートナー」と評し、チップ名には触れなかった。これを受けて同社株は約9%上昇した3。10月12日、米マイクロソフト+0.72% — 米マイクロソフト, up 0.72 percent todayは、すでにOpenAIのモデルを稼働させている自社製チップ「Maia」が2027年から「マイクロソフトの製品とサービスにおける主要な推論システム」になると発表した。セレブラス株は10.69%下落した45。ここで問われているのは、750メガワットの処理能力をめぐる総額200億ドル超に及ぶ複数年契約という両社の関係だ6。
セレブラスの主戦場を、エヌビディアが担う
推論とは、学習済みのモデルを動かして回答を生み出す作業で、セレブラスの事業はこれに尽きる。同社のウェアファースケールエンジン(Wafer-Scale Engine)は従来型プロセッサーの50倍を超える大きさを持ち、いち早く答えるために設計されている。出力速度はGPUプラットフォームの10~15倍だと同社は主張する7。バッチサイズは、チップが一度に処理するリクエストの数を表す。GPUは数千件をまとめて処理するときに最も効率が高く、セレブラスは1件で勝つ。セミアナリシスは新たな高速プラン「ウルトラファスト」がバッチサイズを小さくして稼働していると報告した。つまりエヌビディアは、高速プランのリクエストを1件ずつ処理している。そこはまさに、セレブラスのハードウェアが勝つよう設計された勝負だ2。
対抗策はクロック周波数の倍増、ウェハーはそのまま
セレブラスの答えは、10月12日に明らかにした通り、新チップではない。今四半期に出荷する「CS-4 Nexus」では、ウェアファースケールエンジン3のクロック周波数を1.4GHzから約2.8GHzに倍増させる。90万個のコアはそのままで、ラックは2029年までの3世代の機器を収容できる設計だ8。賭けは、エージェント型ソフトウェアによって、1件ずつの回答を速く出す需要が何倍にも膨らむという読みだ。アンディ・ホック最高戦略責任者(CSO)は「いまや1つの質問から『娘エージェント』のファミリー(a family of daughter agents)が生まれ、連携して動く。スピードが本当に差を生むのはそこだ」と話す7。
ロックアップ解除で内部者売却、アークは押し目買い
10月14日には約1940万株のロックアップが解除され、売買可能となった6。同社株は10月16日に142.17ドルで寄り付き、過去52週安値の133.88ドルをかろうじて上回る水準にとどまった。5月の上場価格185ドルを大きく下回っている59。内部者らは直近3か月間で186万4452株、計3億8770万ドルを売却した。最高執行責任者(COO)のディラジ・マリック氏は9月29日、事前に定めた売買計画に基づき、1株204.04ドルで保有株を半分手放した9。一方、キャシー・ウッド氏が率いるアーク・インベストは逆の立場に回り、10月13日と14日の2日間で計約1630万ドル相当を買い増した6。
内部者売却の210ドルから6週間でIPO価格185ドル割れ
Data
| CBRS株価 | |
|---|---|
| 5月(IPO) | $185 |
| 9月4日 | $210.3 |
| 9月29日 | $204.04 |
| 10月2日 | $166.43 |
| 10月5日 | $161.61 |
| 10月12日 | $146.62 |
| 10月14日 | $141.48 |
| 10月16日 | $142.17 |
受注残254億ドル、2028年までに売上化は5分の1
セレブラスの受注残は254億ドルに上る。一方、通期のコア売上高ガイダンスは8億8000万~8億9000万ドルにとどまる。第2四半期のコア売上高は前年同期から2倍以上の約2億1000万ドルだったが、株価は予想株価収益率(PER)217倍で推移している10。同社は受注残のうち2028年6月までに売上に変わるのは約22%、約56億ドルにとどまるとみている。売上に変わる時期は顧客の側でずらすことができるためだ11。雌雄を決するのは3つの材料だ。OpenAIかセレブラスのどちらかが、ウルトラファストを支える半導体を明かすかどうか。CS-4 Nexusが今四半期に出荷されるかどうか。そして売上高ガイダンス2億1400万~2億1600万ドルに対する第3四半期決算の中身――の3点である811。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



