チャイムが5億9000万ドルでスポンサー銀行買収 ブロックの免許申請は係争中のOCC規則が鍵
チャイムは約5億9000万ドル(純資産の約1.5倍)を支払い、スポンサー銀行を自社のものとする。一方ブロックは同じ米通貨監督局(OCC)にトラスト銀行免許を申請しているが、同局はコミュニティバンク側から、交付した21件の免許(うち13件は暗号資産企業)をめぐり提訴された。訴訟の行方しだいで、2銘柄のリスクの切り分け方は大きく変わる。
Vincent Jiang · 3 min read
同じ「依存」からの出口を、フィンテック2社が正反対に選んだ。チャイム+3.83% — チャイム, up 3.83 percent todayは9月8日、7年間スポンサー銀行を務めてきたストライド・バンクを現金でおよそ5億9000万ドル、実質純資産の約1.5倍で買収することで合意した2。同社は自前の銀行免許を保有したことがない。一方のブロック−1.10% — ブロック, down 1.10 percent todayは産業銀行(ILC)を持ちながら、デジタル資産では今も仲介業者に頼っている。同社は同じ日、米通貨監督局(OCC)にビルダーズ・バンク・アンド・トラストの設立免許を申請した。これは預金を受け入れず融資も行わない、預金保険の対象外となるナショナル・トラスト銀行(national trust bank)で、その代わりにビットコインとステーブルコインのカストディ(保管)を手がける5。
チャイムは低コスト調達、ブロックは貸し出し加速
チャイムは、スポンサー銀行への手数料削減、貸し出しの拡大、調達コストの低下により、年間で1億ドル超の純シナジー(相乗効果)を見込む。取引は通貨監督局と米連邦準備制度理事会(FRB)の認可を条件に、2027年上期に完了する見通しだ3。経営陣は資産規模を100億ドル未満に抑え、デビットカードのインターチェンジフィー(決済手数料)に対する連邦の上限規制の適用を免れる方針だ。この切替えの向こうには、1000万人を超えるアクティブ会員が控える3。ブロックでも、免許申請の下で消費者事業のエンジンが加速している。キャッシュアップ(Cash App)の取扱高は4~6月期に前年同期比17%増の565億ドル、消費者向け貸し出しの実行額は59%増の189億ドルに伸びた4。申請が出た同じ週、キャッシュアップは保有するビットコインに年率最大2%を払うビットコインボーナスを開始した。資金はブロックが直接負担し、ロックアップ(拘束)もない4。
チャイムの売上高は8四半期で59%増、銀行買収を支える事業規模
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 24年7~9月期 | $421.87M |
| 24年10~12月期 | $475.21M |
| 25年1~3月期 | $518.74M |
| 25年4~6月期 | $528.15M |
| 25年7~9月期 | $543.52M |
| 25年10~12月期 | $596.36M |
| 26年1~3月期 | $647.39M |
| 26年4~6月期 | $669.77M |
キャッシュアップの貸し出し実行額は1年で59%増、伸びは取扱高の3倍超
- キャッシュアップ取扱高
- 消費者向け貸し出し実行額
Data
| キャッシュアップ取扱高 | 消費者向け貸し出し実行額 | |
|---|---|---|
| 25年4~6月期 | $48.3B | $11.9B |
| 26年4~6月期 | $56.5B | $18.9B |
共通の規制当局、法廷で揺らぐ
ただ、両社のたどる道は、いずれも新たな訴訟にさらされている規制当局を通る。全米コミュニティバンカー協会(ICBA)は10月2日、米コロンビア特別区連邦地方裁判所に米通貨監督局(OCC)を提訴した。同局が2026年3月に出した免許規則、解釈意見書第1176号、Protegoへの条件付き認可の3点が争点だ6。訴状は、この係争中の枠組みの下で認可されたナショナル・トラスト銀行を21行と数え、うち少なくとも13行は暗号資産企業だと指摘する6。その渦中、暗号資産プラットフォームのRainも今週、自らトラスト銀行免許の申請を出し、まさに係争中の枠組みへ飛び込んだ1。
チャイムは銀行買収、ブロックは免許申請
チャイムの買収は、法律上は別の道だ。買収対象は既存の総合型ナショナルバンクで、免許を持ち、預金を受け入れ、米連邦預金保険公社(FDIC)の預金保険が付く。一方、訴訟が狙うのはトラスト銀行免許の枠組みであって、通常の銀行買収ではない6。仮にICBAが勝訴しても、ストライド・バンクの株主には代金が支払われ、銀行コード(ルーティングナンバー)もそのまま残る2。リスクを直接浴びるのはブロックの申請だ。これは買収ではなく免許申請で、依存しているのは係争中の規則そのものだ56。
価格差を決めるのはワシントンの法廷とブロックの決算会見
焦点は、OCCの審査の行方、コロンビア特別区の連邦地裁の初動、そしてブロックの7~9月期決算会見だ。決算会見で経営陣にただすべきは、免許の扱いである。トラスト銀行免許の道が生き残れば、ブロックはカストディと決済を内製化し、チャイムはスポンサー銀行手数料を懐に入れる。生き残らなければ、XYZとCHYMの価格差は再評価される。
関連記事:21件のトラスト銀行免許の根拠となるOCC規則、コミュニティバンク側が無効を求め提訴(The Inference、2026年10月6日)。
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AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



