鴻海、売上高史上最大 資金は車載と米国生産へ AIラックに輸入禁止の影

鴻海精密工業は連結売上高3兆300億新台湾ドルと過去最高の四半期を築いた。その資金を日本の車載部品と米国の生産能力に振り分ける一方、同社のAIハードウェアには米国際貿易委員会(ITC)への排除命令の申し立てが届いていた。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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Vicorの創業者で最高経営責任者(CEO)、パトリツィオ・ヴィンチアレッリ
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AIサーバーの電源供給をめぐる特許の訴えが、ITCの337条調査につながった。写真はVicorの最高経営責任者(CEO)、パトリツィオ・ヴィンチアレッリ氏

過去最高の四半期、そして3つの資金移動

世界がフォックスコン+1.88% — フォックスコン, up 1.88 percent todayの名で知る台湾の電子機器受託生産(EMS)大手、鴻海精密工業は10月11日、史上最大の四半期売上高を計上した。7~9月期の連結売上高は3兆300億新台湾ドル(約930億ドル)で、AIサーバーと新型iPhoneの需要を背景に前年同期比47.12%増となった1。1~9月の売上高は7兆6700億新台湾ドルで、39.53%増えた1。その後の8日間でグループは、日本の車載部品会社に1150億円、米国の工場運営会社に5億3700万ドルを投じ、プリント基板メーカー株の売却で26.8億新台湾ドルを回収した234。

鴻海、過去最大の四半期 売上高3兆300億新台湾ドル、1年で47%増

  • 連結売上高
  • Estimate
NT$0TNT$1TNT$2TNT$3TNT$4T2025年7~9月期2026年4~6月期2026年7~9月期AIサーバーと新型iPhone
Data
連結売上高
2025年7~9月期 (estimate)NT$2.06T
2026年4~6月期 (estimate)NT$2.52T
2026年7~9月期NT$3.03T
四半期別連結売上高(新台湾ドル、兆単位)。2026年7~9月期は2026年10月11日発表値。2025年7~9月期と2026年4~6月期は前年同期比47.12%増、前期比20.44%増という公表値から逆算。出所:EMSNow1

車載買収の成立は2027年、AI向け資金は今すぐ動く

10月16日、鴻海の投資会社Lin Yin International Investmentは、日本の総合電機大手・三菱電機の車載機器会社である三菱電機モビリティ+1.83% — 三菱電機モビリティ, up 1.83 percent todayの株式50%を、予想額1150億円(約7億2900万ドル)で取得する最終契約を結んだ。企業価値は3200億円と算定した256。取引の完了は競争当局の認可待ちで、期限は2027年10月1日2。価格は上限であって確定額ではない。提出書類で額の上限を定めており、最終金額はクローズ時の財務内容に応じて調整される6。

その前日、鴻海の取締役会は、Q-Edgeの株式5370万株(1株10ドル)の取得に5億3700万ドルを充てることを承認した。Foxconn Assembly HoldingのQ-Edge保有比率は100%となる3。Q-Edgeはグループの米インディアナ州とヒューストンの工場を運営する。8月に1億8800万ドルの追加投入を受けた直後でもあり、台湾の経済日報は今回の資金をAIサーバー向け生産能力への投資と読む7。9月1日から10月12日には、Foxconn(Far East)がプリント基板メーカーZhen Dingの株式554万株を1株平均584.96新台湾ドルで売却。26.8億新台湾ドルの売却益を計上し、保有比率は26.47%となった48。

この資金配分を一文でいえばこうだ。1150億円は、完了が2027年10月まで先の車載部品会社の買収に充てる。一方、その元手を稼いだAIラックの生産ラインは、米マサチューセッツ州のパワーモジュールメーカーVicor−13.38% — Vicor, down 13.38 percent todayが米国への輸入禁止を求める対象そのものだ29。

AIラックに迫る輸入禁止調査

10月9日、米国際貿易委員会(ITC)はVicorの申立てを受け、垂直給電をめぐる337条調査(調査番号337-TA-1526)を開始した。垂直給電は、AIプロセッサーの下にパワーモジュールを積み重ねて電力を供給する設計だ910。被告に相当する被申立人20社のうち鴻海グループは5社を占め、クアンタ・コンピュータ+1.74% — クアンタ・コンピュータ, up 1.74 percent today、デルタ・エレクトロニクス+0.31% — デルタ・エレクトロニクス, up 0.31 percent today、インフィニオン−0.15% — インフィニオン, down 0.15 percent today、セレスティカ−4.52% — セレスティカ, down 4.52 percent todayも名を連ねる910。Vicorが求めるのは限定的排除命令(limited exclusion order)で、損害賠償ではなく製品を米国市場から締め出す措置だ9。

Vicorが前回起こした337条調査は2025年2月に終わった。ライセンスを持たないパワーモジュールと、それを組み込んだコンピューティングシステムが輸入禁止となり、デルタ、クアンタ、フォックスコン傘下2社が巻き込まれた11。Vicorは今回、被申立人の部品を搭載したシステムを持つOEMやハイパースケーラーは、米国への輸入にライセンスが必要になると説明している12。

調査は始まったばかり、フォックスコン側にも材料

調査の開始は判断を意味しない。委員会は本案についての判断を示しておらず、審査終了の目標日を45日以内に設定する910。同じく被申立人に名を連ねるルクスシェアは中国の競合する組立受託企業で、対象のデータセンター向けパワーモジュールはまだ量産段階に入っていないと上場先の証券取引所に伝えた10。

フォックスコンには先例もある。2025年の調査でITCは、フォックスコン傘下2社が発注書の定型条項を通じてVicorの特許1件のライセンスを既に保有していると認定した。Vicorはこの認定を不服として上訴している11。グループの自己資金で賄ったQ-Edgeへの出資は総資産の0.5%未満に相当する713。フォックスコンのドイツの車載部品子会社Voltairaが台湾の規制当局から融資の改善を命じられたとの説が流れているが、本稿が確認した文書のどこにも現れない。

10月30日、AIラック部門の値付けが試される

被申立人に名指しされた上海上場のAIサーバー子会社富士康工業互聯網(FII)+1.88% — 富士康工業互聯網(FII), up 1.88 percent todayは10月30日、第3四半期決算を発表する。株価は47.78元と、過去52週間の高値84.95元を43.75%下回る水準にある14。親会社の鴻海の直近の株価は新台湾ドル2445。注目すべきは、ITCが同社を被申立人に指定してから初めての決算となる10月30日の数字と、45日ルールに基づき委員会が審査終了の目標日を設定する期限となる11月23日だ914。

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AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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