グーグル、「ジェミニ4アルゴン」を100万トークン2ドルで提供 オープンAI・アンソロピックの旗艦は5分の1

グーグルは10月13日、「ジェミニ4アルゴン」を100万入力トークンあたり2ドルで投入した。オープンAIとアンソロピックの旗艦モデルの定価の5分の1だが、料金は11月30日を過ぎると倍になる。この値下げは両社の最上位価格帯を直撃すると同時に、アルファベット自身の利益率にも跳ね返る。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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2015年12月、ベトナム・ハノイで開かれた地域の技術交流イベントで、スツールに座りマイクに向かって話すグーグルとアルファベットの最高経営責任者(CEO)スンダル・ピチャイ
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2015年12月、ベトナム・ハノイの技術交流イベントで話すグーグルとアルファベットのCEO、スンダル・ピチャイ。アルファベットは2026年10月13日、約1年ぶりの新旗艦モデル「ジェミニ4アルゴン」を100万入力トークンあたり2ドルの導入期価格で公開した。オープンAIとアンソロピックの旗艦モデルの定価の5分の1に当たる。

グーグルは10月13日、「ジェミニ4アルゴン」を世界の開発者と企業向けに公開した。2025年11月の「ジェミニ3」以来、初の最先端モデルである。過酷な夏を経て初めて作られたモデルでもある。最高経営責任者(CEO)のスンダル・ピチャイは「ジェミニ3.5プロ」の6月投入を約束し、9月に取りやめた。8月にはディープマインドの共同創業者デミス・ハサビスを同研究所のCEOの座から退け、コライ・カヴクチュオールを後任に据えた1238。アルゴンの導入期価格は100万入力トークンあたり2ドル、100万出力トークンあたり10ドルで、11月30日まで適用される24。トークンはモデルが課金の単位とする文章の断片だ。この価格はオープンAI$1.18T — オープンAI, private, latest valuation $1.18Tの「GPT-6アストラ」とアンソロピック$350B — アンソロピック, private, latest valuation $350Bの「クロードフェイブル5.1」の定価の5分の1で、両モデルの料金は入力10ドル、出力50ドルとなっている156。

5分の1が当てはまるのは旗艦帯だけ

この値下げの実態は、見出しよりも幅が狭い。オープンAIはすでに「GPT-6.1ソル」を、アンソロピックは「クロードソネット5.5」を、同じ入力2ドル・出力10ドルで販売している45。アルゴン自身の通常料金も12月1日に入力4ドル・出力20ドルに倍増し、「クロードオーパス5.5」とメタ−1.99% — メタ, down 1.99 percent todayのアルゴンの前日に公開された「ミューズワンダー」の定価とちょうど同じ水準になる4710。5分の1という値付けが実際に締め付けるのは、入力10ドル・出力50ドルの旗艦帯だ。独立系の評価機関Artificial Analysisのスコアでは、アルゴンは53で「GPT-6アストラ」や「クロードフェイブル5.1」と同点。「クロードオーパス5.5」(58)や「ミューズワンダーフル」(56)を下回る4。

アルゴンは2ドルの中位帯と同水準でスタート、旗艦定価の5分の1

  • 入力(100万トークンあたり)
  • 出力(100万トークンあたり)
$0/M$20/M$40/M$60/Mアルゴン(導入期)クロードソネット5.5GPT-6.1ソルアルゴン(12月1日以降)クロードオーパス5.5ミューズワンダーGPT-6アストラクロードフェイブル5.1$2/M$4/M$50/M$10/M$20/M
Data
入力(100万トークンあたり)出力(100万トークンあたり)
アルゴン(導入期)$2/M$10/M
クロードソネット5.5$2/M$10/M
GPT-6.1ソル$2/M$10/M
アルゴン(12月1日以降)$4/M$20/M
クロードオーパス5.5$4/M$20/M
ミューズワンダー$4/M$20/M
GPT-6アストラ$10/M$50/M
クロードフェイブル5.1$10/M$50/M
100万トークンあたりの直営API標準定価。アルゴンの導入期価格は2026年11月30日まで適用。出典:VentureBeat、MarkTechPost。1,4,5,6

グーグルの主張と、引けを取る部分

グーグルによると、同社のコーディング基盤「アンチグラビティ(Antigravity)」でアルゴンを使うエンジニアは、4週間でエージェントが書いたコードの提出件数を35%増やし、ロールバック(差し戻し)を30%減らした。社内では10万人を超える従業員が使っているという。名前が公表された初期顧客には、デロイト、レキシスネクシス、アンビエンス・ヘルスケア~$1.25B — アンビエンス・ヘルスケア, private, latest valuation ~$1.25B、アルファベット+0.20% — アルファベット, up 0.20 percent today傘下のアイソモルフィック・ラボ$600M — アイソモルフィック・ラボ, private, latest valuation $600Mが名を連ねる24。グーグル自身の比較表でも、ベンチマークの「FrontierSWE v2」では「GPT-6アストラ」がアルゴンを65.5%対55.0%でなお上回る9。レッドドラゴンAIのサム・ウィットビーンCEOは、アルゴンを「本当に、本当に、本当に良いモデル」と評しつつ、今入手できる中で最良のものではないとみる4。買い手はすでに価格に敏感だった。Rampのカード決済データに含まれる約7万社でのアンソロピック・モデル向け支出のうち、「フェイブル5」が占めたのは発売から2か月で約11%にとどまった6。

値下げを支えるのはアルファベットの損益計算書

アルファベットは2026年第2四半期に1198億ドルの売上収益を計上し、営業利益は408億ドルで、営業利益率は34%だった。設備投資には449億ドルを投じた。設備投資が391億ドルの営業キャッシュフローを上回るのは、2年ぶりの四半期である11。メタが同じ四半期に設備投資へ投じたのは301億ドルだった10。入力10ドル・出力50ドルの値付けをする研究所はどこも非上場。入力2ドル・出力10ドルで最先端モデルを助成する企業は、その原資を上場企業の損益計算書から賄っている。

アルファベットの設備投資、2026年第2四半期に営業キャッシュフローを上回る

  • 設備投資
  • 営業キャッシュフロー
$10B$20B$30B$40B$50B$60B24年7~9月24年10~12月25年1~3月25年4~6月25年7~9月25年10~12月26年1~3月26年4~6月$44.9B
Data
設備投資営業キャッシュフロー
24年7~9月$13.1B$30.7B
24年10~12月$14.3B$39.1B
25年1~3月$17.2B$36.2B
25年4~6月$22.4B$27.7B
25年7~9月$24B$48.4B
25年10~12月$27.9B$52.4B
26年1~3月$35.7B$45.8B
26年4~6月$44.9B$39.1B
アルファベットの米証券取引委員会(SEC)提出資料に基づく四半期別の数値。単位は10億ドル。11

導入期価格の窓は11月30日で閉じる

導入期価格が続くのは7週間だ。この賭けの行方を決めるのは、価格が倍になる前に、開発者が入力2ドル・出力10ドルでワークロードを移すかどうか。オープンAIかアンソロピックが、開発者を引き留めるために旗艦モデルの定価を下げるかどうか。そして、前述の設備投資とにらみ合わせて、アルファベットの次の決算でクラウドの成長がどう映るかだ411。無料ユーザーと「プラス」ユーザーへの提供時期は、いまだ示されていない1。グーグルが2ドルでさばくトークンの一つひとつが、オープンAIが10ドルで守らなければならないトークンだ。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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