米ジャビルの85億ドル増収見通し、ほぼすべてがAI関連

ジャビルは市場予想を上回る決算を発表し、2027年度は売上高が24%増になるとの会社見通しを示した。それでも株価は2025年4月以来の大幅下落となった。見通しの中身を数えてみると、85億ドルの増収のうち約77億ドルはAI関連で、それを6社の顧客が支えている。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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2026年10月6日、ニューヨーク証券取引所で行われた創立60周年記念のベルセレモニーの際、同取引所前に立つジャビルのマイク・ダストゥール最高経営責任者(CEO)
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2026年10月6日、創立60周年を記念するベルセレモニーでニューヨーク証券取引所を訪れたジャビルのマイク・ダストゥールCEO。数日後に発表された2027年度の会社見通しで、株価は1年余りで最悪の下落を記録することになる。

ジャビルは2026年度を圧巻の決算で締めくくった。第4四半期の1株当たりコア利益(コアEPS)は4.40ドルと市場コンセンサスを8.4%上回り、売上高は106億2000万ドルと前年同期比28.6%増となった 12。2027年度の会社見通しは売上高445億ドル、コアEPS17.55ドル。ウォール街が予想した売上高428億ドル・EPS16.87ドルをいずれも上回った 34。それでも株価は10%急落して285.86ドル。下落率は2025年4月3日以来で、この日のS&P500種で最大となった 3。

増える10ドルのうち9ドルはAI

経営陣はこの年度を率直に語った。2027年度には「85億ドルを超える売上高」が上乗せされる。2026年度に60億ドル超を増やしたのに続き、さらに大きな上積みだ 5。ただ、成長の源泉は見出しの数字が示すほど幅広くない。AI関連の売上高は2026年度に約144億ドルに達し、2027年度は54%増の約221億ドルを見込む 16。この増加額77億ドルは、会社が示した数字を単純計算すると、見通し全体で新たに増える10ドルのうち約9ドルに当たる。ジャビルのその他の事業は足踏みだ。「インテリジェント・デバイス&ロボティクス」部門は2%減の53億ドル、その中の最終市場「コネクテッド・リビング」は約15%減の23億ドルと、いずれも減収を見込む 5。

1部門が支えるジャビルの2027年度見通し

  • 2027年度売上高の伸び率(会社見通し)
  • Estimate
-20%0%20%40%60%インテリジェント・インフラストラクチャー会社全体レギュレーテッド・インダストリーズインテリジェント・デバイス&ロボティクスジャビルの他部門の合計を上回る
Data
2027年度売上高の伸び率(会社見通し)
インテリジェント・インフラストラクチャー (estimate)43%
会社全体 (estimate)24%
レギュレーテッド・インダストリーズ (estimate)7%
インテリジェント・デバイス&ロボティクス (estimate)-2%
2027年度の前年比売上高伸び率(会社見通し)。数値はいずれも2026年9月30日に行った決算説明会でのガイダンスによる。インテリジェント・デバイス&ロボティクス内の最終市場「コネクテッド・リビング」は約15%減を見込み。出所:ジャビル2026年度第4四半期決算説明会(Investing.com経由)、ザックス(Zacks)5,1

6社の顧客が年度を支える

ラック、電源、冷却を手がけるインテリジェント・インフラストラクチャー部門は、会社見通しで売上高が43%増の256億ドルに膨らみ、他の2部門を合わせた規模を上回る15。同部門では6社の顧客が2027年度にそれぞれ10億ドル超の売上高を計上すると見込まれる。うち5社はAI関連売上高だけで10億ドルの壁を超える見通しで、該当社数は前年度の4社、2年前の1社から増える15。ただ、利益率は受託製造業(EMS)ならではの薄さが続く。コア営業利益率の会社見通しは6.1%にとどまる一方、株価は予想PERで17.2倍と、過去5年の中央値13.8倍を上回る6。経営側は、通期の業績が年度後半に偏ると説明しており、純在庫日数は64日と、目標の55~60日を超えている5。

ボトルネックはメモリー

需給を縛る拘束条件はメモリーだ。サプライチェーン責任者のフランク・マッケイ氏は、メモリーが「AIやハイパースケール(超大型データセンター)需要へ再配分されている」と述べ、これはジャビルの他の市場全体で供給を逼迫させる構造変化だと指摘した5。決算発表の5日前には、アカマイがジャビルに対し、約17億ドルのメモリー部品の代理購入を委ねていた。アカマイがアンソロピック(Anthropic)$350B — アンソロピック(Anthropic), private, latest valuation $350Bに約束した116億ドルのコミットメントを裏打ちする動きだ7。メモリー価格の痛手は社内にも及ぶ。ジャビル自身がApptronik~$1B — Apptronik, private, latest valuation ~$1Bの人型ロボット「アポロ」の製造を請け負っており、同社ロボットエンジニアリング部門のディレクターはメモリー価格を「規模拡大にとって今後も続く痛手」と呼ぶ 8。

強気筋の答え:フロンティアラボではなく推論

セルサイドはひるまなかった。UBSは「買い」の投資判断を再確認し、ゴールドマン・サックスは目標株価を397ドルへ、JPモルガンは430ドルへと引き上げた。バークレイズは「オーバーウェイト」を維持したものの、目標株価を426ドルから378ドルに切り下げた910。ザックスの投資判定は「ストロングバイ(強い買い)」で、2027年度の1株当たりコア利益(コアEPS)に対する市場コンセンサスは、直近4週間で6.1%上昇して17.61ドルとなった6。部門トップのマット・クロウリー氏が、顧客集中への懸念に返した答えはこうだ。「見出しを飾るAI投資はフロンティア(最先端)での話だ。……われわれのビジネスの大半はそこにはない」。フロンティアラボ(最先端AI開発企業)に直結する売上はAI関連売上高の「ごく一部」にとどまり、残りは利用量とともに伸びる推論インフラだという5。

12月決算が示すべきもの

2027年度第1四半期の会社見通し(ガイダンス)は、売上高が106億~114億ドル、1株当たりコア利益(コアEPS)が3.80~4.20ドル。対する市場コンセンサスは3.64ドルで、決算は12月下旬に発表される35。株価は約305ドルまで戻したものの、決算発表前の終値318.84ドルにはまだ届いていない95。試金石は決算数字そのものではない。6社の顧客が支出を続けるかどうかだ。6社によって築かれる445億ドルの年度には、そのうち1社がたじろぐ余地すらない。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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