Modal、年換算売上高の15.75倍で資金調達 コアウィーブのデフォルト保険、破綻確率5割超を示唆
Modalは自ら示す年換算売上高(ランレート)の15.75倍で調達をまとめ、Basetenも再び資金集めに動いた。その一方で、両社の下でGPUを貸す「家主」コアウィーブの債務不履行(デフォルト)保険は、5年以内のデフォルト確率が5割を超えると示唆する。中間の上乗せ幅だけが、資金を集める側の誰からも公表されていない。
Richard Tang · 4 min read
同じ借り物の計算資源に、1週間足らずで2つの値付けが下された。10月14日、20社超のクラウド事業者からGPUを借り受け、サーバーレスコンピューティングとして転売するModal$87M — Modal, private, latest valuation $87Mは、評価額157億5000万ドルとして7億5000万ドルを調達した 1。この価格は、同社が主張する約10億ドルの年換算売上高の15.75倍に当たる 1。
その2日後、自社のAPIで他社のモデルを提供するBaseten~$1.4B — Baseten, private, latest valuation ~$1.4Bが、新たな資金調達交渉に入ったことをブルームバーグが報じた 2。同じ週、GPUデータセンターを所有して多額の債務を抱えるコアウィーブ+2.40% — コアウィーブ, up 2.40 percent todayでは、デフォルト保険の価格が、5年以内に破綻する確率は5割を超えると示唆していた 3。2つの値付けが値踏みしているのは、同じ借り物のチップだ。どちらかが間違っている。
最先端モデル2つが無料化、課金は提供側へ移動
メタ−2.11% — メタ, down 2.11 percent todayは10月15日、2台のデスクトップMacで動くとする最先端モデル「Muse Spark Open」の重みを公開し、同モデルへのアクセスを販売する7つのプラットフォームにBasetenとModalを挙げた 45。翌日にはReflectionが「Beam」をApache 2.0ライセンスで公開した。このライセンスなら誰でもモデルを無料でダウンロードし、実行できる。Basetenは提供初日の価格として、入力100万トークン当たり1.30ドル、出力100万トークン当たり0.13ドルを提示した 6。
OpenAI$1.18T — OpenAI, private, latest valuation $1.18TとAnthropic$350B — Anthropic, private, latest valuation $350Bのモデルはいまも有料で、2社の売上高も伸び続けている。ただ、そのペースは鈍っている 3。今週変わったのは、最先端モデル2つの重みが無料になったことだ。企業がいま対価を払うのは、その中間の層──ダウンロードを製品から呼び出せるものに変えるルーティング、安定稼働、エンジニアリングに対してだ。だが、7つのプラットフォームが同じ日に同一モデルを並べたうえ 5、メタのライセンスは、売上高2000万ドル超のモデル提供事業者に、同モデルの提供前の別途契約を求める 4。
7つのプラットフォーム、1つのモデル、取り分は非公開
どちらの販売側も上乗せ幅を見せない。Modalはレンタルした計算資源への取り分を開示しておらず 1、Basetenの価格表に並ぶのはトークン単価で、その下にあるGPUコストは見えない 6。
その下の『家主』の値付けは変わった
コアウィーブが保有しているのは機械と、それを買った債務だ。借入金や債務は510億ドル超。これに対し、契約済みの受注残は1000億ドル超 3。クーポン9.75%の2031年満期社債の利回りは15.78%をつけている 3。5年物の債務不履行(デフォルト)保険は、年率約11ポイントに相当する1140ベーシスポイント超で推移した後、1040前後で落ち着いた 37。「市場は事実上、営業キャッシュフローの裏付けのないAI関連債務に『もうたくさん』と言っている」──エバーコア+1.76% — エバーコア, up 1.76 percent todayISIのトレーディングデスクはそう書いた 7。
コアウィーブが決算を開示した8四半期すべてで設備投資が営業キャッシュフローを上回る
- 営業キャッシュフロー
- 設備投資
Data
| 営業キャッシュフロー | 設備投資 | |
|---|---|---|
| 2024年7~9月期 | $0.64B | $1.22B |
| 2024年10~12月期 | $0.19B | $3.5B |
| 2025年1~3月期 | $0.06B | $1.41B |
| 2025年4~6月期 | -$0.25B | $2.45B |
| 2025年7~9月期 | $1.69B | $2.39B |
| 2025年10~12月期 | $1.56B | $4.06B |
| 2026年1~3月期 | $2.98B | $7.7B |
| 2026年4~6月期 | $0.68B | $6.42B |
コアウィーブの株価は過去12カ月の売上高の約4.5倍で取引されている 1。データセンターを1つも持たないModalは5月時点で評価額46億5000万ドルだったが、いまはコアウィーブの3倍を超える倍率が付いている 1。
コアウィーブ、債務が返済原資の売上高の伸びを上回る
- 売上高
- 債務総額
Data
| 売上高 | 債務総額 | |
|---|---|---|
| 2024年10~12月期 | $0.75B | $10.62B |
| 2025年1~3月期 | $0.98B | $11.9B |
| 2025年4~6月期 | $1.21B | $14.56B |
| 2025年7~9月期 | $1.37B | $18.81B |
| 2025年10~12月期 | $1.57B | $29.82B |
| 2026年1~3月期 | $2.08B | $35.15B |
| 2026年4~6月期 | $2.58B | $51.61B |
挟撃を一身に受けるリセラー
挟撃は両端から来る。GPUの「家主」が15%前後の金利で借り換えれば、リセラーの仕入れコストは利回りに連れて上昇する。逆に、型落ちGPUが市場にあふれれば、無料モデルを提供する価格はハードウェアとともに下がる。いずれの場合も、打撃を一手に引き受けるのは、借りたGPU時間に対する上乗せ幅だ。
アナリストの見方は割れる、決着は3つの数字
格付け会社ウェイス・レーティングスは今週、購読者に5つのネオクラウド株の売りを勧めた。ネオクラウドとは、数十億ドル規模の借入でGPUを購入し、その処理能力をAI企業に貸し出す特化型クラウド事業者を指す。売り対象はコアウィーブ、Applied Digital+1.25% — Applied Digital, up 1.25 percent today、Nebius−0.06% — Nebius, down 0.06 percent today、IREN−3.66% — IREN, down 3.66 percent today、Hut 8+2.60% — Hut 8, up 2.60 percent todayの5社だ 9。ゴールドマン・サックス+1.25% — ゴールドマン・サックス, up 1.25 percent todayは25%超の急落の後、月曜日にコアウィーブを「買い」へ格上げし、目標株価を139ドルに引き上げた 10。民間資本は依然として第三の道に票を投じている。Anthropicの成長鈍化が2兆ドル規模の上場観測を揺るがしているさなかも、投資家はBaseten、Fireworks AI~$1.1B — Fireworks AI, private, latest valuation ~$1.1B、Falへの出資意欲を失っていない 11。
Basetenの資金調達ラウンドが、Modalと同じ売上高15.75倍の水準でまとまれば、民間市場の値付けに軍配が上がる。そうなれば、水曜日に起きたネオクラウド株の1日9~15%急落は、警告ではなく買いの入口だったことになる 9。7つのプラットフォームのどこかが、トークン単価の下にあるGPU利用時間の取り分を公表すれば、その中間がソフトウエアの利益率なのか、転売の上乗せ幅なのか判明する。コアウィーブの次の借り換えが15%前後で決まれば、債券市場に軍配が上がる。リセラー各社のコスト基盤も、それにつれて上昇していく。
まだ存在しない数字で割る
現時点で弱い数字は、年換算売上高のほうだ。Modalの過去12カ月の売上高は、倍率の分母となる10億ドルを大きく下回る 1。民間市場の値付けには、なお証明すべきものが残る。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



