S&P600種採用で指数ファンドはPER4080倍のAXTを買わされた 内部者は7000万ドル売却
指数連動ファンドは、直近12カ月の1株当たり利益3セントを土台にした51.8億ドルの時価総額で、AXTI株の保有を余儀なくされた。リン化インジウム出荷の急拡大は本物だ。一方、その最前線にいる人々は売り続けていた。
Vincent Jiang · 3 min read
2026年9月21日、S&Pスモールキャップ600種指数(S&P SmallCap 600)に連動して運用するすべてのファンドが、AXTの株主になった。AXTは米カリフォルニア州フリーモントに本社を置く基板メーカーで、AIチップ同士の間でデータをやり取りするレーザーには、同社のリン化インジウム(InP)ウェハーが使われている。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは9月16日、AXTがマシューズ・インターナショナルに代わって指数に組み入れられると発表した1。発表当日の16日、株価は11%高の64ドルで取引を終えた1。組み入れが実施された21日は一時16.4%高の81.50ドルまで買われ、終値でも14.14%高となった23。翌取引日は、組み入れを織り込み済みとみた投資家の利益確定売りに押されて反落した3。
指数ファンド、PER4080倍で株主に
ファンドが引き受けた数字はこうだ。直近12カ月の1株当たり利益3セントを土台にした51.8億ドルの時価総額。直近実績ベースのPER(株価収益率)は4080倍で、直近会計年度は売上高8830万ドルに対し2130万ドルの最終赤字に終わっている4。過去52週間では一時4.03ドルまで売り込まれた銘柄だ5。

組み入れの座を勝ち取った過去最高決算
その座は恵まれたのではなく、勝ち取ったものだ。2026年4~6月期の売上高は4759万ドルと過去最高を更新し、売上総利益率は44.9%まで高まった。純利益は1110万ドルで、開示資料が残る8四半期で初の黒字四半期となった6。リン化インジウムだけで3070万ドルを売り上げた1。
市場がすでに織り込んだ売上ペース
2400万ドル前後が7四半期、その後は過去最高の4760万ドル
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 24年7~9月 | $23.65M |
| 24年10~12月 | $25.11M |
| 25年1~3月 | $19.36M |
| 25年4~6月 | $17.97M |
| 25年7~9月 | $27.96M |
| 25年10~12月 | $23.04M |
| 26年1~3月 | $26.92M |
| 26年4~6月 | $47.59M |
売上総利益率は5四半期でマイナス6.4%から44.9%へ
Data
| 売上総利益率(売上高比) | |
|---|---|
| 24年7~9月 | 24% |
| 24年10~12月 | 17.6% |
| 25年1~3月 | -6.4% |
| 25年4~6月 | 8% |
| 25年7~9月 | 22.3% |
| 25年10~12月 | 20.9% |
| 26年1~3月 | 29.6% |
| 26年4~6月 | 44.9% |
受注残は1億ドルを超える。コヒーレント、Casela、ルーメンタムとの供給契約には現金の前払金が伴い、経営陣は2027年末までに四半期あたり1億3000万ドル近くの売上ペースに達するとの見通しを示している1。ニーダム・アンド・カンパニーは7月、株価90ドルの時点でAXTを「買い」に格上げし、コ・パッケージド・オプティクス(CPO)移行の勝者に名を挙げている。ノースランド・キャピタル・マーケッツは目標株価を125ドルとしている7。
3セントの利益の上に立つ51.8億ドルの時価総額
最も内情を知る株主は売っていた
SECの内部者取引報告書(フォーム4)の記録では、2026年を通じたインサイダー売却は7000万ドルを超える8。最高経営責任者(CEO)のモリス・ヤン(Morris Young)氏は6月1日、19万7498株を1株112.98ドルで売却した。5月26日に株価が上場来高値の143.16ドルを付けてから6日後のことだった84。最高財務責任者(CFO)のゲイリー・フィッシャー(Gary Fischer)氏は3月2日、保有株式の59%に当たる40万5233株を売却した8。
Quiverの集計では、直近6カ月の公開市場でのインサイダー売却は16件で、買いはゼロだった3。記録に残る唯一のインサイダー買いは、ヤン氏が2025年2月に1株1.36ドルで3万株を買った一件だ8。書類が記録しているのは売却であって、その理由ではない。
機関投資家も同じ構図だ。ブラックロックは4~6月期に395万株、D・E・ショーは180万株を買い増した一方、デビッドソン・ケンプナー、E20キャピタル、WTアセットマネジメント、アンサー・キャピタルの4社は保有株をすべて手放した3。ヘッジファンドの保有社数は37社から33社に減ったものの、投入資本は34%増の4億8790万ドルに膨らんだ2。
試されるのは10月29日
AXTは10月29日に決算を発表する4。注目は、経営陣が2027年末に見込む四半期1億3000万ドルの売上ペースに、リン化インジウムの売上高がどこまで迫れるかだ1。78.94ドルの株価には、この増産が予定どおり進むとの見方がすでに織り込まれている4。指数連動ファンドに選択の余地はなかった。インサイダーにはあった。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



