ミシガンの町からトランプ氏に手紙、RWEには12億2000万ドル

ジーランド・タウンシップ(町)は大統領に、地元農地に建つRWEの3億ドル規模の太陽光発電所の中止への協力を求めている。その7週間前、政権の内務省はRWEに12億2000万ドルを支払い、米国での洋上風力撤退とLNG分野への出資を取り決めていた。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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紺のスーツに旗のバッジを付けたダグ・バーガム米内務長官の2025年公式肖像写真。背後には旗
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ダグ・バーガム米内務長官。同省は8月6日、RWEが米国の洋上風力リース権を手放す見返りに12億2000万ドルを支払うことで合意した。

タウンシップ、トランプ氏に州法の無効化を要請

9月24日、ジーランド・タウンシップ長のケリー・ボスマ氏はトランプ大統領と閣僚らに書簡を送り、1914エーカー(約775ヘクタール)の「シルバーメープル・ソーラー」計画への介入と、オタワ郡の農地の視察を求めた123。書簡は「農業、コミュニティーのあり方、地元インフラ、食料生産への長期的な悪影響」を挙げている3。

計画地の農地で育ち農業を営んできたロジャー・ビクトリー州上院議員が隣に立ち、ジョー・モス、ジェイコブ・ボネマ両郡政委員とタウンシップ評議員1人が同席した12。ビクトリー氏は「外から来た勢力はわれわれのコミュニティーの魂を引き裂いている」と訴えた1。

RWEに町の同意は不要

「シルバーメープル・ソーラー」はジーランド、ジェームズタウン両タウンシップにまたがる3億ドル規模・出力20万キロワットの計画で134、RWEは3万4000世帯分の電力を賄えるとしている45。ミシガン州法233(Public Act 233)は、大規模再エネ計画を地元の反対を押して州公益事業委員会が認可することを認めており、RWEは9月18日に同委員会へ申請を再提出した134。

タウンシップは7月、この州法の無効化を求めてRWEを提訴した。州の許認可ルートは地元の同意を経ない違憲の迂回路だという主張だ。RWE側は事件を連邦裁判所へ移管し、いまは裁判官に訴えの却下を求めている134。

審判役はとっくにRWEに金を払っていた

事態を複雑にしているのは、ボスマ氏が請願した相手の政府こそ、米国におけるRWEの最も資金力のある取引相手だという点だ。8月6日、内務省はRWEがニューヨーク、カリフォルニア、ルイジアナ各沖の洋上風力リース権を放棄する見返りに12億2000万ドルを支払うことで合意した。同種の買取りとしては今年5件目、額は最大となる67。RWEはニューヨーク沖のリース権を2022年の入札で11億ドルで取得していた6。

和解はRWEに対し、和解資金の一部で建設されるルイジアナ州のLNGターミナルへの9億ドル出資(持分16%)と、15基のピーク時対応ガス火力(ピーカー)向けタービン確保への3億ドル拠出を義務づけている6。

ワシントンから12億2000万ドル、LNG・ガス火力・ミシガン太陽光に計15億ドル

  • Estimate
-$1B-$0.5B$0B$0.5B$1B$1.5B内務省との和解(8月6日)$1.22B2026年で5件目、額が最大の買取りルイジアナLNG 持分16%-$0.9Bタービン確保(ガス火力15基)-$0.3Bシルバーメープル・ソーラー(推計費用)-$0.3B
Data
Value
内務省との和解(8月6日)$1.22B
ルイジアナLNG 持分16%-$0.9B
タービン確保(ガス火力15基)-$0.3B
シルバーメープル・ソーラー(推計費用) (estimate)-$0.3B
単位は10億ドル。2026年8月6日の内務省和解による受領額と、これに付随する支出、およびミシガン州太陽光プロジェクトの推計費用を並べた。同プロジェクトはRWEの別個の投資であり、和解に伴う支出先の転換には含まれない。出所:英ガーディアン2026年8月6日付、FOX17(2026年9月24日付)6,1

オラクルのAI電力、源は2008年ごろの風車

RWEのAI顧客が手にするのは古い設備だ。同社がオラクルに売却した43万3000キロワットは、専用送電線ではなく差金決済のバーチャル電力取引契約(Virtual PPA)である。契約の対象は、2008年と2009年ごろに運転を始め、その後リパワー(設備更新)したテキサス州西部の風力発電所「パンサー・クリーク1~3」だ8。

この契約は、オラクルがテキサス州の10件のプロジェクトで確保した170万キロワット超の一角だ。いずれもアビリーンのようなデータセンター拠点向けに整備したものである8。この対立の経緯を、The Inferenceは9月27日付の「RWE、オラクルのAIデータセンターに給電しながら太陽光発電所用地の30%を求めてミシガンの農家を提訴」と題する記事で追った。

12億2000万ドル、すでに法廷へ

カリフォルニア州司法長官は9月2日、連邦政府とRWE U.S. Offshoreを提訴すると通告し、この支払いは「法定算式をはるかに上回る」形でRWEを補償していると主張した9。9月22日には、ニューヨーク州が複数州を率いて、総額約14億ドルの別の2件の買取りの無効を求める訴訟を起こした。連邦の判決基金(Judgment Fund)の違法な使用だと訴えている10。

RWEの回答、金銭の問題は回避

RWEは「米国では予見可能な将来にわたり、これらのプロジェクトの許可を得る道はない」と説明し6、「シルバーメープル・ソーラーにも引き続き取り組む」と強調している4。ダグ・バーガム内務長官は、この方向転換を「頼りになるベースロード電源」として歓迎した6。だが、どちらの回答も州側の支出をめぐる主張には触れていない。

RWEには別の計画もある。2027年のドイツ洋上風力入札に向け、マスダール(Masdar)と総額30億ユーロ超を見込む覚書を交わし、アブダビ国立石油会社(ADNOC)とはLNG分野で基本合意書(LOI)を結んだ11。米国の再エネ事業でAI需要を取り込む成長ストーリーを株価に織り込む株主は、3つの係争がその評価を書き換えかねないリスクを抱える。ただ、9月30日時点の市場にそうした懸念の色はない。時間外取引では59.27ユーロと、前日終値比0.07%安。ノイズとしか読めない値動きだ11。

行方を握る3つの係争

決着を左右するのは3つの係争だ。シルバーメープルを審査する州公益事業委員会14、タウンシップ側の訴訟を審理する連邦裁判所34、そして買取りをめぐる州側の訴え910である。差し戻しを巡る攻防からも目を離せない。ボスマ氏は、タウンシップが提訴したオタワ郡の裁判所に訴訟を戻すことを求めている145。ホワイトハウスからの返事は、いまだ届いていない5。連邦政府がRWEに答えを出したのは8月のことだ。中身は12億2000万ドルだった67。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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