ゴールドマン、AIブームで手数料は確保 負債は他人のバランスシートへ
ゴールドマン・サックスの第3四半期(7~9月)は純利益が29%増となり、ファイナンス(資金調達支援)需要の急伸が支えた。ただし、AIクラウド企業向け50億ドル融資のうち同行が引き受けたのは、リースを担保にした13億ドル分にとどまる。同行のストラテジストは同種のクレジットについてアンダーウェイト(保有を控える見方)を維持している。手数料とリスクは別々のバランスシートに置かれた――その証拠となるのが取引の構造だ。
Richard Tang · 3 min read
ゴールドマン・サックス0.00% — ゴールドマン・サックス, unchanged todayは、AI(人工知能)関連の設備投資ブームを手数料収益に変えてきた。火曜日発表の第3四半期(7~9月)決算がその額を裏付けた。純利益は29%増。ファイナンス(資金調達支援)部門の収益が伸びたうえ、アドバイザリー部門は同行史上最高の四半期となったためだ1。株式ファイナンス(投資家の保有する株式を担保にした貸し出し)の収益はほぼ倍増した。ただし、純収益全体は4~6月期の過去最高からは低下した1。もう半分の物語は、こうした手数料の裏側にある債務の扱いだ。同行は融資をアレンジした後、リスクの前から身を引いた。
AI設備投資の波は『手数料』として銀行に届く
カネの流れを追おう。新興AIクラウド企業の一例がボルタ・インフラストラクチャーだ。ブルックフィールドのインフラ部門で幹部を務めた2人が今年設立した。同社にはエヌビディア+1.23% — エヌビディア, up 1.23 percent today(NVIDIA)製のGPUが数万基と、それを動かすデータセンターが必要になる。AI開発企業のアンソロピック$350B — アンソロピック, private, latest valuation $350Bは、ノルウェー拠点の計算能力を6年契約で確保する2。こうした支出は新興企業の手元資金では賄えず、ボルタはレバレッジドローン(高リスク企業向けの大口融資)市場で50億ドルの調達を進めている2。
手数料を取り込むのは幹事銀行だ。デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は今週の投資家向け説明で、ファイナンス関連業務がゴールドマンの市場部門において、より規模が大きく持続性のある構成要素になっているとの認識を示した。計算能力(コンピューティング)の需要は現在も供給を大幅に上回っているとも述べた3。
AIファイナンスの急増で収益は過去最高に
Data
| 純収益 | |
|---|---|
| 23年7~9月 | 11.8 |
| 23年10~12月 | 11.3 |
| 24年1~3月 | 14.2 |
| 24年4~6月 | 12.7 |
| 24年7~9月 | 12.7 |
| 24年10~12月 | 13.9 |
| 25年1~3月 | 15.1 |
| 25年4~6月 | 14.6 |
| 25年7~9月 | 15.2 |
| 25年10~12月 | 13.5 |
| 26年1~3月 | 17.2 |
| 26年4~6月 | 20.3 |
| 26年7~9月 | 18.7 |
幹事行が引き受けたのは安全な枠のみ、半導体融資は見送り
引き受けとは、買い手が現れなければ銀行が自ら債権を抱え込むと約束する工程だ。ボルタの融資スキームは、その選択をはっきりと示している。JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスが引き受けたのは13億ドルの融資にとどまる。この融資は、データセンターのリースを裏付ける現金担保として据え置かれる2。GPUの購入に充てる37億ドルの半導体融資には、引き受け手が一切ついていない 5。
融資一式はストリップ(切り分け不可の一括販売)で売り出されるため、担保付きの枠を望む投資家は半導体融資も併せて引き受けなければならない2。この半導体融資は約11%の利回りで提示されており、AIブーム期の債務の中でも最も高い水準のひとつに入る。無格付けであるため、普段レバレッジドローンを買い付けるCLO(ローン担保証券)は参加できない2。発行額を集計したうえで、ゴールドマン・サックス自身のストラテジストはハイパースケーラー・クレジット(大手クラウド事業者の債務)をアンダーウェイトにしている 6。
AI関連債務、ゴールドマン自身の集計でも1.2兆ドルへ
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| 2026年の発行済み | $500B |
| 2026年末 (estimate) | $750B |
| 2027年・約1.2兆ドル (estimate) | $1,200B |
金利上昇がプロジェクトの収益を圧迫
金利の圧力は連鎖の最末端にまで及ぶ。米連邦準備制度理事会(FRB)は9月、3年ぶりの利上げに踏み切った。ゴールドマン・サックスのエコノミストは12月までに追加利上げがあるとみている 7。決算説明会でソロモンCEOは、金利への上昇圧力がAIプロジェクトの収益性や実現可能性に影響を及ぼし得ると指摘し、ゴールドマン・サックスは引き受けるAIリスクについて極めて選別的な姿勢を維持していると述べた3。
銀行自身の帳簿こそが分析だ
アレンジは正当な業務であり、手数料を得るに値する仕事だ。設備投資ニーズを資金調達可能なスキームへと組み替える仕事なくして、計算能力はそもそも存在しない。だが同時に、同社はこの業務を、そこから生じる債務を自らの手元に置かずに手がける道を選んでもいる。では、代わりに自己資本をどこに投じたのか。そこに銀行の本音が表れる。ゴールドマンは直近の四半期、30億ドルを投じて自社株買いを実施し、その平均価格は市場価格を約12%上回っていた8。
水曜日に迫る2つのテスト
このブームの規模を測ろうとする者が問うべきは、手数料が本物かどうかではない。そのクレジットの市場を作り上げた銀行自身が保有しようとしない債務に、保有する価値があるのかどうかだ。今週は2つの目印が揃う。モルガン・スタンレー−1.69% — モルガン・スタンレー, down 1.69 percent todayが10月14日(水)に決算を発表する。株式部門の成績からは、この急増が業界全体の現象か、ゴールドマンだけのものかが読み取れる8。同日には、ボルタの37億ドルの半導体融資でコミットメントの締め切りを迎える。この融資は、その利回りをつけてもなお買い手を必要としている2。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



