ゴールドマン、TSMCの2028年設備投資を980億ドルに上方修正 テキサス量産開始は2032年より後

ゴールドマン・サックスはTSMCの2027年と2028年の設備投資予測を850億ドルと980億ドルに引き上げ、テキサス州の新工場が量産開始に至るのは2032年より後との見方を示した。10月15日の決算説明会を9日後に控えた10月6日、台湾株価指数(TAIEX)は過去最高の4万9822で終え、TSMCは指数の4割超を占めた。

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Vincent JiangVincent Jiang · 3 min read
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白宮の演台で発言するTSMCの魏哲家(ウェイ・チェジャ)最高経営責任者(CEO)。左はトランプ米大統領
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2025年3月3日、白宮でTSMCの対米投資拡大を発表する魏哲家(ウェイ・チェジャ)CEO

980億ドルの請求書、テキサス初のウエハーより先に

TSMC−3.30% — TSMC, down 3.30 percent todayの決算発表を9日後に控え、ゴールドマン・サックス−1.07% — ゴールドマン・サックス, down 1.07 percent todayは、AI(人工知能)向け設備投資の拡大が2020年代の終わりを超えて続くとの見方を数値に反映させた。同行はTSMCの2027年と2028年の設備投資予測を850億ドルと980億ドルに引き上げ、2026年は640億ドルで据え置いた1。従来の予測は780億ドルと820億ドルだった。リポートはさらに、テキサス州に新設する工場が量産開始に至るのは2032年より後になるとも指摘した1。カネは今動く。シリコンが届くのは6年後だ。

台湾市場はすでにその設備投資に賭けている

この見通しは株価に織り込み済みだ。台湾株価指数(TAIEX)は10月6日、一時4万9968.92まで上昇した後、過去最高の4万9822で終えた。TSMC株は史上最高値をつけ、同社の時価総額は指数全体の4割超を占める2。ゴールドマンは台湾上場のTSMC株の目標株価を3300台湾ドルに引き上げ、28%の上昇余地を見込む1。

粗利益率は低下、売上高は見通しを上回る

支払いの期日は、生産能力の完成より先に巡ってくる。TSMCは7~9月期(第3四半期)の粗利益率を、4~6月期の67.7%から65.0~67.0%に引き下げる見通しを示した。この低下の要因をゴールドマンはN2ノード(2ナノメートル世代)の量産立ち上げとみる31。売上高に問題はない。月次報告の合計では、四半期の売上高は1.49兆台湾ドルで、TSMCが見通しに用いた1ドル=32.0台湾ドルの相場では約467億ドルに相当し、ガイダンス上限の458億ドルを上回る43。シリコンを追い求めるファウンドリではなく、割り当てるファウンドリである。ある業界報道によれば、エヌビディア−2.70% — エヌビディア, down 2.70 percent todayはウエハーをAI向け半導体に振り向けたため、上半期(1~6月)にゲーム向けRTX 5070 TiとRTX 5060 Tiの生産を30~40%減らしたという5。

粗利益率は10四半期で14.6ポイント上昇、N2の量産立ち上げが初の試練

  • 粗利益率
  • Estimate
50%55%60%65%70%24年Q124年Q325年Q125年Q326年Q126年Q3見通し66%65–67%N2の量産立ち上げで65.0~67.0%へ
Data
粗利益率
24年Q153.1%
24年Q253.2%
24年Q357.8%
24年Q459%
25年Q158.8%
25年Q258.6%
25年Q359.5%
25年Q462.3%
26年Q166.2%
26年Q267.7%
26年Q3見通し (estimate)66% (65–67%)
TSMCのSEC提出資料に基づく、暦四半期ごとの売上高対比の粗利益率。2026年第3四半期の点は、第3四半期のガイダンスとともに提示された65.0~67.0%の中値。10,3

裏付けは設備投資、後工程、9か月の納期

設備投資カーブが折れたのは昨年だ。TSMCの設備投資は2024年が294億ドル、2025年が407億ドルだった6。ゴールドマンはその線を980億ドルまで延ばす1。行き着く先は後工程だ。CoWoSの供給能力は2025年の67万5000ウエハーから、2028年には348万ウエハーへ拡大する見通しだ1。先にカネが落ちるのは装置メーカーだ。東京エレクトロン−2.48% — 東京エレクトロン, down 2.48 percent todayは市場コンセンサスで今年度の営業利益が1兆250億円で、韓国向けの装置売上高は4~6月期に73%増えた。先端エッチング装置や洗浄装置の納期は9か月を超える7。

TSMCの2028年設備投資予測は2025年実績の2.4倍

  • 設備投資
  • Estimate
$0B$50B$100B2021年2022年2023年2024年2025年2026年2027年2028年$40.7Bゴールドマンの新数値、820億ドルから引き上げ
Data
設備投資
2021年$30.3B
2022年$35.2B
2023年$30.9B
2024年$29.4B
2025年$40.7B
2026年 (estimate)$64B
2027年 (estimate)$85B
2028年 (estimate)$98B
2021~2025年はTSMCのSEC提出資料による実績、2026~2028年はゴールドマン・サックスが2026年10月8日に公表した予測。単位は米ドル。6,1

もう一つの側面:あくまで予測であって確約ではない

この先の数字は、どれもまだ確約ではない。TSMCが2025年3月に表明した1,650億ドルの対米投資の行き先もアリゾナ州で、新工場3棟、後工程工場2棟、研究開発センター1か所という構成だ 8。肝心のテキサス州について確認できるのは、イーロン・マスク氏が自身のテラファブ(Terafab)構想をめぐるTSMCとの協議を「単なる話し合いにすぎない」と述べた 9 にとどまる。当の東京エレクトロンも、AI関連の調達動向の変動を理由に、今年は通期業績予想の公表を取りやめた 7。

試金石は10月15日の決算

TSMCは10月15日、台湾時間の午後2時に決算を発表する 3。2026年の設備投資ガイダンスがゴールドマン・サックスの見通しに近い640億ドル前後で示され、テキサス州の建設地が名指しされれば、設備投資の長期化シナリオは裏づけられる。そうでなければ、市場は2026年物の半導体を2028年物の値段で買っていたことになる。

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

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