Tenstorrentが15億ドル調達、評価額は62億ドルに インテルとクアルコムは買収の好機を逸す
Tenstorrentは、報じられていたインテルやクアルコムとの売却交渉を退け、新規の資金調達を選んだ。企業評価額は2倍以上に膨らんだ。調達資金は、AIワークロード向けのオープンなRISC-Vサーバー製品群「Galaxy」の量産に充てる。
Richard Tang · 3 min read
Tenstorrent~$2.6B — Tenstorrent, private, latest valuation ~$2.6Bは10月19日、15億ドルのシリーズE調達を完了した1。カナダ・トロント発のAIコンピューターメーカーである同社の評価額は、このラウンドで62億ドルとなった1。インテル+0.56% — インテル, up 0.56 percent todayとクアルコム+1.49% — クアルコム, up 1.49 percent todayは今年前半、同社の買収に向けた交渉を行っており、その価格は最大100億ドルに上ると報じられていた2。この決断を下したのは、アップル−0.88% — アップル, down 0.88 percent todayの「A4」や「A5」、AMD+0.61% — AMD, up 0.61 percent todayの「Zen」、テスラ+1.65% — テスラ, up 1.65 percent todayの自動運転チップの設計を手掛けたジム・ケラー氏だ3。同氏はブルームバーグに対し、「会社を成長させることが、投資家と従業員にとって最良のリターンだ」と語った4。この賭けが実を結ぶのは、Galaxyがオープンウェイト(open weight)のAIモデルを動かす標準的なハードウェアになる場合に限られる。
新規資金がつけた評価、報じられた買収提示額の上限を下回る
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| シリーズD(2024年12月) | $2.6 |
| 買収交渉(2026年6月) (estimate) | $10 |
| シリーズE(2026年10月) | $6.2 |
推論特化型チップ、5月の実証で実力示す
Tenstorrentのコア「Tensix」は1個ずつが1〜2メガバイトの専用オンチップメモリーを備え、ハードウエア・ルーターによる直結メッシュ網で互いにつながる 2。モデルの重みがこの集約されたメモリーに収まれば、推論は外部メモリーへの遅いアクセスを介さずに動く。GPUは数千のスレッドを同時に処理し続けることで、この遅さを覆い隠している 2。同社のチップは、学習済みモデルに一人のユーザーが出すリクエストに応える用途向けに設計しており、エヌビディア+0.10% — エヌビディア, up 0.10 percent todayの設計が最も強みを発揮する巨大な学習処理向けではない 2。このチップを載せたサーバー製品Galaxyは4月28日に一般提供を開始した 2。5月には、誰でもダウンロードして改変できる 5 DeepSeek のオープンウェイトモデルを動かした。ケラー氏はこの実証を転換点と呼ぶ。性能を示し、出荷できる会社になったことで、「投資家の関心が集まってきた」4と語る。
調達資金、出荷済みサーバーの量産体制へ
調達した資金は、Galaxyサーバーの量産、次世代ハードウエアとライセンス供与できるチップ設計、それに人材採用に充てる 1。この調達は、同社のプロセッサーが動作するオープンなチップアーキテクチャーのRISC-Vへの賭けを深める。ソフトウエアスタックはオープンソースとして公開する 3。その中間にはすでに顧客がいる。米トレーディング企業のVirtu FinancialがGalaxyサーバー上でオンプレミスのAI売買エージェントを稼働しており、データセンターのコロケーション事業者エクイニクス+0.93% — エクイニクス, up 0.93 percent todayはGalaxyを企業に提供している 6。サムスン電子とLGは設計のライセンス契約を結んでおり、同じアーキテクチャーは999ドルのカードからラック規模のスーパークラスターまで販売されている 18。弱点はソフトウエアだ。エヌビディアのCUDAへの対抗馬であるオープンソースの「TT-Metalium」は、データの移動をプログラマー自身が管理する必要があり、独立した第三者による実運用規模のベンチマークはまだ存在しない 2。
新規投資家が価格を決定、初期投資家は回収済み
今回のラウンドを主導したのは、元NFLラインバッカーのベン・マフダビ氏が今年ロサンゼルスで設立したTrace Capitalと、ニューヨークのInnovation Xだ 57。フィデリティ、モルガン・スタンレー+1.14% — モルガン・スタンレー, up 1.14 percent today、T.ロウ・プライス+1.52% — T.ロウ・プライス, up 1.52 percent today、サンディスク+0.67% — サンディスク, up 0.67 percent today、テザー・インベストメンツも出資に加わった 34。初期から投じてきたモントリオールの投資家Real Venturesは昨年、保有株式をすべて売却し、8800万ドルのファンド全額を回収した 5。上昇余地はケラー氏と従業員の手に残る。同社は2023年にトロントからカリフォルニア州サンタクララへ移転してIPOの準備に着手しており、上場への道は今も開かれている 1。時価総額が5兆ドルを超えるエヌビディアの牙城は、当面揺るがない 5。
買い手は独立系サプライヤーを確保、焦点は第三者ベンチマーク
AIの計算力を買う企業にとって、この結果は独立系サプライヤーの確保を意味する。インテルとクアルコムには、この対抗馬を買収する選択肢もあった。だが今は、それと競争しなければならない。注目すべきシグナルは、「TT-Metalium」とCUDAを比べる第三者による実運用規模のベンチマークだ。それが存在しない限り、今回の評価額はTenstorrent自身の性能主張を土台にしている 2。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



