米アプライド・マテリアルズの50億ドル研究開発拠点、インテルは外せない 創設パートナーはライバルTSMC
アプライド・マテリアルズが総額約50億ドルを投じる「EPICセンター」がきょう、米カリフォルニア州サニーベールで開所する。中に入るのはTSMC、インテル、サムスン電子、それにメモリー大手各社だ。直近四半期に21億ドルの赤字を計上したインテルのファウンドリー事業にとって、規模で勝るTSMCが先に参加した部屋を外す選択肢はない。フロアの共有が割に合うのは、ライバル各社が互いよりもアプライドの「壁」を信頼している間だけだ。
Vincent Jiang · 3 min read
アプライド・マテリアルズ−1.36% — アプライド・マテリアルズ, down 1.36 percent todayが作るのはチップではなく、シリコンに成膜やエッチング、研磨を施す装置だ。同社はきょう、次の装置が生まれる部屋をサニーベールに開く。名称は「EPICセンター」。延べ床面積は約60万平方フィート(約5万6000平方メートル)、費用は約50億ドルで、米国内における先端半導体製造装置の研究開発への単一投資としては過去最大だ1。2023年5月の当初の表明は最大40億ドルだったが、実際の費用はそれを上回った13。同社によると、センターは最初の10年間で250億ドルを超える自社の研究開発の中核となり、実験室での実証から量産工場(ファブ)で使える装置までに5~7年かかる道のりを縮めるために作られたという1。
参加者の顔ぶれこそが商品
TSMC−1.13% — TSMC, down 1.13 percent todayは5月、創設パートナー(ファウンディング・パートナー)として参加を決めた。サムスン電子は2月、マイクロン・テクノロジー−3.04% — マイクロン・テクノロジー, down 3.04 percent todayとSKハイニックス−3.67% — SKハイニックス, down 3.67 percent todayは3月に続いた。キオクシアが9月29日に加わり、メモリー大手4社が一つの屋根の下にそろった。ブロードコム−1.20% — ブロードコム, down 1.20 percent today、Besi、アドバンテストのほか、スタンフォード大やUCLAを含む5大学も名を連ねる14。
インテル、ライバルの食卓に着く
インテル−3.33% — インテル, down 3.33 percent todayは10月6日、センターでの役割を広げた。対象はトランジスター、配線、3次元積層技術の「Foveros」に及ぶが、金額は示されていない。これは支出ではなく参加範囲を示すものと読める23。不参加という選択肢はそもそもなかった。インテル・ファウンドリーは直近四半期、売上高58億ドルで21億ドルの損失を計上し、うち外部顧客からの売上高はわずか2億9300万ドル。TSMCが今年の設備投資に充てるのは600億~640億ドルで、インテルの計画は200億ドル強にとどまる278。出費の小さい側にとって、装置を共有するエコシステムは、開発ロードマップから滑り落ちないための代金だ2。
どのレーンを走ってもアプライドの取り分
アプライドに勝者は要らない。直近の2026年度第3四半期は売上高が会社史上最高の91億2000万ドルとなり、前年同期比25%増に達した。装置を販売する半導体システム部門も70億4000万ドルと過去最高を更新した56。同社は暦年ベースの今年、先端パッケージングの売上高が70%超、装置事業が30%超それぞれ増えるとの見通しを示し、その後さらに上方修正している。ディッカーソンCEOは2030年までの需要の見通しについて「かつてない」と述べた16。
アプライドの売上高、25年後半に前年比減も2四半期後には過去最高
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 24年1Q | $6.65B |
| 24年2Q | $6.78B |
| 24年3Q | $7.05B |
| 24年4Q | $7.17B |
| 25年1Q | $7.1B |
| 25年2Q | $7.3B |
| 25年3Q | $6.8B |
| 25年4Q | $7.01B |
| 26年1Q | $7.91B |
| 26年2Q | $9.12B |
この建物がもたらすのは、特許では代替できない価値だ。入居各社がまだ解決できていない最難の課題が今や、公開ロードマップにその存在が記される何カ月も前から、アプライドの壁の内側で、アプライドの装置を使って検討される1。
『壁』そのものが賭け
このモデルが成り立つのは、入居各社が互いを信用する以上にアプライドの『壁』を信用している間だけだ。何がどの陣営の領域で発明されたかをめぐる最初の争いが勝負を決める1。より近くにあるリスクは、争いすら要らない。アプライド株はAIの派生銘柄として売買され、9月中旬までの1カ月で22%下落。AI研究所のトップらがモデル開発の減速を求めた日は、1日で6%下げた。過去最高の四半期も、引き上げ後の見通しも、下げを止められなかった9。
行方を決めるもの
明日の投資家向け朝食会で時計が動き始める9。注目したいのは、これまで一切開示されていない入居条件と、インテルが2027年に目指すファウンドリーの損益均衡だ。実現には年数十億ドルの外部顧客向け売上高が必要で、現在は約12億ドルにとどまる7。中立の陣地は結構な商売だ。誰かの知的財産が床を渡って歩き出すまでは。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



