ルーメンタム「AI向けレーザー、2029年初頭まで供給力は満杯」 シバーズの3000万ドル工場は2027年稼働

ルーメンタムは供給能力が2029年初頭まで埋まっていると明かした。米国の新工場が量産に達するのは2028年半ばだ。シバーズ・セミコンダクターズが3000万ドルを投じるグラスゴー増設は2027年後半に稼働し、この「すき間」の中に入る。今春出資した株主は10月22日、増産を担う人材を確保するストックオプション案の是非を問う。

原文を読む

Richard TangRichard Tang · 3 min read
Share
2026年グローバル・フォトニクス経済フォーラム(Global Photonics Economic Forum)でフォトニクスに関する基調講演を行うルーメンタムのマイケル・ハールストン最高経営責任者(CEO)
1 / 6Slide 1 of 6
10月9日、2029年初頭まで供給能力が満杯だと明言したルーメンタムのマイケル・ハールストンCEO。2026年グローバル・フォトニクス経済フォーラムで講演する。

AIサーバーの間でデータを運ぶ光源を手掛ける米サンノゼの既存大手、ルーメンタム−5.77% — ルーメンタム, down 5.77 percent todayは、2029年初頭まで供給能力が完全に埋まっていると明らかにした1。ルーメンタムと比べれば規模はるかに小さいストックホルム上場のスウェーデン半導体企業、シバーズ・セミコンダクターズ(Sivers Semiconductors)+0.17% — シバーズ・セミコンダクターズ(Sivers Semiconductors), up 0.17 percent todayは、このすき間の中でレーザーの供給能力を立ち上げようと3000万ドルを投じる。財務の裏付けは、今春株主が資金を注ぎ込んで膨らませたバランスシートだ6。10月22日の臨時株主総会でこの株主たちが採決するのは「カネ」ではなく「ヒト」——増産を担うとみられるチーム向けのストックオプション(自社株報酬)制度案で、出席登録の締め切りは本日だ39。

既存大手が自ら認めた供給のすき間

ルーメンタムのマイケル・ハールストン最高経営責任者(CEO)は10月9日、東京で、一部の製品では来年にかけて需要の約7割に応えられないと述べた1。米ノースカロライナ州グリーンズボロの新工場が量産に達するのは、2028年半ばにとどまる4。

その裏にある仕組みは単純だ。光リンクはラック間からラック内へと移りつつあり、増えるリンクの一つひとつにリン化インジウムの光源が必要になる。この素材は生産者が少なく、新たな供給能力が加わるまでの待ち時間も長い4。エンヴィディアが3月にルーメンタムへ投じた20億ドルには、数十億ドル規模の購入確約と将来のレーザー供給を受ける権利が付いている。工場がまだ存在しない段階で先に払う——それが、顧客が供給の列で順番を買う方法だ4。

ルーメンタムの四半期売上高、10四半期で3.7億ドルから10億ドルに増加 ガイダンスはさらに上向き

  • 売上高
  • Estimate
$0B$0.5B$1B$1.5B24年Q124年Q325年Q125年Q326年Q126年Q3(見通し)$1.25B$1.225–1.275B$1.01B2029年初頭まで供給能力が満杯
Data
売上高
23年Q4$0.37B
24年Q1$0.37B
24年Q2$0.31B
24年Q3$0.34B
24年Q4$0.4B
25年Q1$0.43B
25年Q2$0.48B
25年Q3$0.53B
25年Q4$0.67B
26年Q1$0.81B
26年Q2$1.01B
26年Q3(見通し) (estimate)$1.25B ($1.225–1.275B)
会計四半期は暦年ベースの四半期で表記。売上高はSEC(米証券取引委員会)提出書類に基づき、単位は10億ドル。破線の点は2026年7~9月期の経営側ガイダンスの中間値。5,4

グリーンズボロより先にグラスゴーが稼働する

シバーズの生産拡張は2026年下半期に始動し、2027年10~12月期に稼働する。光ファイバーでデータを送り出す光源である連続発振分布帰還型(DFB)レーザーの年間生産量を1億個超へ引き上げ、ファウンドリーパートナーに加えて自社でも生産する体制を整える2。資金はすでに集まっている。今春の第三者割当増資で約8億2500万スウェーデン・クローナを調達し、融資を株式に転換した分も加わった6。

まだ無いのは事業の中身だ。第2四半期の純売上高は5380万スウェーデン・クローナで、調整後EBITDAは3550万クローナの赤字だった。春に集めた資金がいつまで持つかは、この規模感で決まる6。12億ドル規模の商談パイプラインは、資金が減り切る前に出荷へと動き出さなければならない6。

採決が増産の人員を固め、空売り筋は失敗に賭ける

株価は10月15日に11%下落して2.00ユーロとなったが、年初来では依然として458%上昇している。この落差そのものが、採決を取り巻く気分を物語る3。議題に上っている従業員向けストックオプション(自社株報酬)制度は、既存の制度を含めると最大6.1%の希薄化を伴う。あわせて、監査法人をデロイトからEYへ切り替える案も並ぶ8。オプションは工場の建設費を賄うものではない。工場を動かす人材を繋ぎ止めるためのものだ。

計画の失敗に賭ける向きもいる。開示済みの空売りポジションは株主名簿登録株式の5.53%に達し、元会長のトーマス・ダフィー氏は保有株84万株をすべて売り払った8。一方、帳簿の反対側ではシティバンク+0.78% — シティバンク, up 0.78 percent todayが米国預託株式(ADS)5000万株を登録し、シリコンバレーでは投資家向け広報(IR)責任者の採用が進む8。いずれも、経営陣が2027年初めまでに取引可能な状態にすることを目指す米国上場をにらんだ動きだ7。

11月の2つの決算が賭けの正否を占う

この賭けの需要面は、既存大手自身が認めたことで決着済みだ。残るは実行のみ。ルーメンタムは11月5日に決算を発表し、シバーズは11月26日に第3四半期の数値を続ける43。商談パイプラインが2027年に出荷されたレーザーへと変われば、AIクラスタが計算できる量と、そのネットワークが運べる量とのギャップはグラスゴーで埋まる。供給能力が満杯の市場に量を出せる企業が、受注を握り続ける。

Loading C…

Deepdive

AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.

Reader comments

0 comments

    Sign up

    Get your curated digest

    After email confirmation, you will receive a daily digest of the most relevant news that matter to your portfolio