オープンAIの年換算収益は500億ドル ウォール街が融資の担保にしてきたのは700億ドル
オープンAIは投資家に対し、9月末時点の年換算収益が500億ドルに迫っていると伝えた。市場がこれまで使ってきた約700億ドルという数字ではない。差の大半は計上方法の問題だが、大きい方の数字を前提に積み上がった債務は現実にある。
Vincent Jiang · 3 min read
小さくなったオープンAI、値付けは数分
AI関連債務の山の下にある収益基盤に、木曜日、初めて容赦ない切り下げが入った。オープンAI$1.18T — オープンAI, private, latest valuation $1.18Tは投資家に対し、9月末時点の年換算収益が500億ドルに迫っていると伝えた1。先月末から市場に出回っていた約700億ドルという数字とは大きく隔たる2。オラクル−4.99% — オラクル, down 4.99 percent todayは5.26%安の136.01ドルと急落し、年初来の下落率は3割近くに達した3。コアウィーブ−7.41% — コアウィーブ, down 7.41 percent todayは6.5%安4、ブロードコム−4.05% — ブロードコム, down 4.05 percent todayは4.1%安、エンヴィディア−2.70% — エンヴィディア, down 2.70 percent todayは3%安だった5。
ただ、200億ドルが消えたわけではない。大きい方の数字には、マイクロソフト−1.28% — マイクロソフト, down 1.28 percent todayやアマゾン−1.95% — アマゾン, down 1.95 percent todayなどパートナーとの収益分配分が含まれており、投資家はアンソロピック$350B — アンソロピック, private, latest valuation $350Bと比較できるよう、オープンAIの数字をすでにグロスベースに引き直していた21。収益を稼いだ側で計上すれば、その一部はもともとオープンAIのものではない。
数字の着地先はオラクル
オラクルはオープンAIのデータセンターを建設しており、契約ベースの受注残は直近四半期で6640億ドルに達した3。設備投資は6~8月期に285億ドルと、2年前の23億ドルの12倍超に膨らんだ39。負債総額は2022年度の759億ドルから8月には1691億ドルへ増え、オラクルはいまや米社債市場で5番目に大きな借り手となっている43。
オラクルの四半期設備投資、2年で12倍超に拡大
Data
| 設備投資 | |
|---|---|
| 23年Q4 | $1.08B |
| 24年Q1 | $1.67B |
| 24年Q2 | $2.8B |
| 24年Q3 | $2.3B |
| 24年Q4 | $3.97B |
| 25年Q1 | $5.86B |
| 25年Q2 | $9.08B |
| 25年Q3 | $8.5B |
| 25年Q4 | $12.03B |
| 26年Q1 | $18.64B |
| 26年Q2 | $16.49B |
| 26年Q3 | $28.5B |
マージンは固定、コストは上昇
この圧迫は契約構造に由来する。セミアナリシス(SemiAnalysis)創設者のディラン・パテル(Dylan Patel)氏によれば、オラクルは大型AI案件をほぼ固定マージンで受注しており、競合が享受するGPUレンタル価格の高騰はオラクルを素通りするという4。コアウィーブは7月に25%、その後さらに約10%値上げした。契約期間が最も短いネビウス(Nebius)−6.43% — ネビウス(Nebius), down 6.43 percent todayは、価格改定のペースがさらに速かった4。パテル氏の見方では、価格高騰のツケを負うのは長期契約のクラウド勢で、オラクルやコアウィーブが名を連ねる。短期契約のネビウスは恩恵を丸ごと手にする構図だ4。
オラクルの売上総利益率は2022年度の79.1%から8月期には60%まで下がった49。同社は建設スケジュールを守るため、ニューメキシコ州のジュピター(Project Jupiter)への圧縮天然ガスのトラック搬送を進めている6。同プロジェクトでは約180億ドルの融資が額面1ドル当たり89~91セントで値がつき、S&Pグローバルはオラクルの格付けを投資不適格級の1段階上に据え置いている11。
オラクルの売上総利益率、3年足らずで11ポイント低下
Data
| 売上総利益率 | |
|---|---|
| 23年Q4 | 71.1% |
| 24年Q1 | 70.9% |
| 24年Q2 | 72.5% |
| 24年Q3 | 70.6% |
| 24年Q4 | 70.9% |
| 25年Q1 | 70.3% |
| 25年Q2 | 70.2% |
| 25年Q3 | 67.3% |
| 25年Q4 | 66.5% |
| 26年Q1 | 64.6% |
| 26年Q2 | 65.2% |
| 26年Q3 | 60% |
契約の固定は両刃の剣
GPU価格が下がれば、ネビウスの値上げを可能にしてきた短期契約は逆に値下げ側に働き、オラクルの契約はそのまま維持される4。受注残は契約で確定した金額だ。契約債務は6640億ドルで、1年間に2090億ドル膨らんだ。うち750億ドルの大型AI契約には、顧客の前払金や顧客支給のチップが伴う11。クラウドインフラ収益は直近四半期に121%増の74億ドルとなった11。
貸し手がいま値付けするもの
アポロとゴールドマン・サックス−0.31% — ゴールドマン・サックス, down 0.31 percent todayは、オラクルが次に調達するチップの資金について、同社が年内の成立を目指す別会社を通じて供給する交渉を進めている3。ブロードコムはオープンAIのカスタムチップ向けに500億ドル超の融資を取りまとめている110。オープンAIは報じられた企業価値1.4兆ドルで300億ドル超の調達を模索している。新しい年換算収益の約28倍であり、旧数字なら20倍だった1。
JPモルガンの41銘柄で構成するAIバスケットは、いまやS&P500種の時価総額の49%を占める7。この連鎖の担保になっているのは、オープンAI自身が申告する数字だ。その癖を示すのが今週のもう一つの発表である。719件の数学の証明のうち、モデルの思考の連鎖(chain of thought)が付いていたのは10件で、外部の数学者たちは文章による証明と形式検証言語「Lean」のコードとの食い違いを記録した8。この連鎖のすべての貸し手が、いまやオープンAI自身が計上しない数字を引き受けているのである。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.


