米陸軍、ロッキード・マーティンの49億ドルミサイル契約で第二メーカーを募集 回答期限は10月30日
イラン戦争で米国のミサイル備蓄が大幅に消耗したのを受け、米陸軍はロッキード・マーティン自身のミサイルをめぐり、入札の扉を開いた。回答期限は10月30日。ネックは工場ではなく、ロサノ中将が「王国の鍵」と呼ぶ知的財産だ。
Richard Tang · 3 min read
米陸軍はロッキード・マーティン+0.56% — ロッキード・マーティン, up 0.56 percent todayによるPrSM独占に、タイムリミットを突きつけた。同陸軍は10月14日、PrSMインクリメント1をほかに誰が製造できるかを問う公告を米政府調達サイト「SAM.gov」で公表した。PrSMは縦深打撃用ミサイルで、ロッキード・マーティンが49億ドルの契約の下、現在も単独で製造している。契約は400発の発注から始まった。回答期限は10月30日だ。引き金は在庫の消耗である。議会予算局(CBO)の推計では、イラン戦争で2025年6月以降、米国のミサイル防衛用迎撃弾の半分~3分の2が費消され、生産速度を引き上げても再建には5年かかる可能性がある12。弾薬備蓄の厚みは計画上の前提から、緊急の要件へと変わった。

一社独占調達、米陸軍が本音を口に
この公告が通常の市場調査と違うのは、問いを発する主体とそのやり方だ。米陸軍で火力分野の調達を統括するフランク・ロサノ中将は今週の米陸軍協会(AUSA)年次総会で、「生産段階で複数のソリューションを」持ちたい考えを示した。その上で、競争で単一ベンダーに絞り込むやり方は「隘路であり製造上の制約」を生むと指摘し、陸軍はその「古い伝統」を打ち破る必要があると語った3。陸軍がやっているのは、次世代コンペの布石よりも、いっそう珍しいことだ。すでに生産に入り、対イラン戦のエピック・フューリー作戦で初の実戦使用を終えたミサイルに、セカンドソースを呼び込んでいる1。ロッキード・マーティンは生産能力を4倍にすると約束しており、陸軍が同社の失敗を指弾しているわけではない。だが、1本の生産ラインで十分とはもはや考えていない。
ネックはロッキードの知的財産
ロサノ中将は、セカンドソースがどこで行き詰まるかも明言した。「権利を外部に委ねられるだけの知的財産を確保する必要がある」と述べ、企業によってはその知的財産こそが「王国の鍵」だと語った3。陸軍が保有する技術データはライン交換ユニット(LRU)と呼ぶ部品単位のレベルにとどまり、新規参入者が仕事の中身を見極める材料にはなっても、製造を習得するには必ずしも足りない1。この溝が効いてくるのが9月の選定だ。射程1000キロのインクリメント4の試作を担う5社にロッキード、アンドゥリル$123.86B — アンドゥリル, private, latest valuation $123.86B、カステリオン~$1B — カステリオン, private, latest valuation ~$1B、マッハ・インダストリーズ~$570M — マッハ・インダストリーズ, private, latest valuation ~$570M、RTXが名を連ねても、だからといってインクリメント1を造る資格が生じるわけではない。陸軍は両コンペは別個のものだとしている13。
投資家が見るべきポイントと時期
ここから読み取るべきはタイミングであって、ロッキードへの評価ではない。インクリメント4の競争試験(フライオフ)は2027会計年度に予定されている。だが今回の公告には2週間の時限が付いており、既存ミサイルのセカンドソースを巡る問いの答えは先に出る3。見るべきは10月30日までに誰が応じるかだ。カステリオンやマッハ・インダストリーズのように生産設備を備えた信頼に足る応募者が現れれば、ロッキードのPrSM生産ラインへの初の直接挑戦となる。現時点で適格なセカンドソースは存在せず、陸軍も選定したとは説明していない。誰かが応じるまで、ロッキードの地位は無傷のままだ1。
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月14日 | 米陸軍がPrSMインクリメント1のセカンドソースを募る公告をSAM.govに掲載 |
| 2026年10月30日 | 公告への回答期限 |
| 2027会計年度 | 射程1000キロのインクリメント4で競争フライオフを実施予定 |
| セカンドソースが適格認定されるまで | ロッキード・マーティンはインクリメント1の唯一の生産者であり続ける |
より大きな論点はこうだ。米陸軍は、単一供給源の弾薬プログラムは戦略的リスクだという戦時下の教訓を、恒常的な調達政策として定着させようとしている。ロサノ中将は能力ごとに2~4社の生産者を揃えることを目指す3。これは、防衛産業基盤への金の流れが変わる本物の転換だ。その組み合わせの低コスト側を狙う新規参入企業こそ、今回の公告を最も注視している。肝心な競争は次のミサイルを争うものではない。すでに機能しているミサイルを造る権利を争うものだ。
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