タワーセミコンダクター、日本で40億ドルのAI半導体拠点建設 一方、会社関係者は株売却
CEO(最高経営責任者)のラッセル・エルワンガー氏は10億ドルの政府補助金をテコに、タワーセミコンダクターの光半導体生産を日本で拡大する。ただ、会社関係者による株売却が、300ドルを掲げるウォール街の目標株価に影を落とす。
Vincent Jiang · 2 min read
タワーセミコンダクターは2026年9月25日(金)、5.9%高の230.12ドルと急伸した。みずほ証券が投資判断「アウトパフォーム」、目標株価300ドルでカバレッジを開始したことが買い材料となった 4,5。出来高は平均を87%下回る水準まで落ち込んだが、個人投資家が買いを重ね、株価収益率(PER)は92倍に達した 5。一方、CEOのラッセル・エルワンガー氏はすでに売りに回っていた。8月11日に1株248.34ドルで直接保有株10万4226株を売却して2590万ドルを手にし、自身の保有株式を16.5%減らした 5。直近3カ月間では、役員ら会社関係者による株式売却は計4560万ドルに上り、市場を通じた買い付けはゼロだった 5。
会社関係者は3カ月で4560万ドルを売却、買いはゼロ
Data
| Value | |
|---|---|
| エルワンガー氏の売却(8月11日) | $25.9M |
| 会社関係者の売却合計(3カ月) | $45.6M |
| 会社関係者の買い付け(3カ月) | $0M |
増強費用の4分の1は政府が負担
エルワンガー氏が主導するのは、新潟・富山両県にまたがる40億ドル規模の設備投資だ。日本を光通信向け半導体の主力生産拠点に据える狙いがある 1,2。AIクラスターが数万基のアクセラレーターへと広がるにつれ、従来の銅配線では帯域幅が足りなくなり、光でデータを運ぶシリコンフォトニクスが不可欠になる 1。プロジェクトの相当分のリスクは政府のバランスシートが受け止める。経済産業省が10億ドルの補助金を支給し、タワーの純負担額は30億ドルに圧縮される 1,3。
顧客が生産ラインの資金を前払い
投機的なファウンドリー増設とは違う。エルワンガー氏は着工前に拘束力のある商業契約を顧客と取り交わしていた 1。顧客側は2027年のシリコンフォトニクス売上高13億ドルを保証する契約を結び、製造ラインの能力を押さえる前払い金として2億9000万ドルを預け入れた 1,3。タワーは、これらの契約を背景に2028年の売上高が36億ドル、純利益が12億ドルに膨らむと予測する 1,3。
タワー、契約済み光半導体の需要を足場に2028年売上高36億ドル目標
- 売上高
- Estimate
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 2025年 | $1.6B |
| 2027年 (estimate) | $1.3B |
| 2028年 (estimate) | $3.6B |
| 2029年 (estimate) | $4.9B |
ファウンドリー各社、CPOの主導権を争う
サーバー向け光半導体の受託製造市場では、タワーが80%超のシェアを握り、TSMCやグローバルファウンドリーズを引き離している 2。シリコンフォトニクス向けファウンドリー市場全体については、2025年の13億ドルから年率60%で拡大し、2029年には85億ドルに達するとみずほ証券は予測する 4。ただ、着脱式の光トランシーバーではタワーが支配的な一方、光エンジンをプロセッサーのパッケージに直接融合させるCPOアーキテクチャーではTSMCが先行している 2。
数十倍の生産能力目標、実行力が試される
タワーは、日本での月産能力を2029年までに40倍の4万5000枚(300mm換算)へ引き上げる計画だ。新潟・新井のファブ6を2027年末までに転用するとともに、富山・魚津のファブ7には隣接して新棟を建設する 1,2,3。政府による補助金と顧客からの前払い金は、既存需要の確かさを裏付けている。ただ、アナリストの目標株価を下回る水準での会社関係者による株売却は、現在のPER水準への警戒感を映している 1,5。投資家は2026年第4四半期の工場建設の進捗と2027年の歩留まりの立ち上がりを見極め、顧客の前払い金が尽きる前にタワーがTSMC相手にシェアを守り切れるかを判断する必要がある 1,2,3。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



