UBS、ベシの目標株価を159ユーロへ引き下げ 長期売上高22億ユーロ目標の直後に 10月22日の受注額が決着をつける
ベシ(Besi)が自社の長期売上高目標を22億ユーロに引き上げてから数日と経たず、UBS、バンク・オブ・アメリカ、バークレイズの3行が同社株の目標株価を切り下げた。対立の争点はメモリーメーカーがいつハイブリッドボンディング(hybrid bonding)に切り替えるかで、2026年10月22日発表の第3四半期受注額が次の判断材料となる。
Vincent Jiang · 3 min read
2026年9月24日、AIチップのパッケージ内でダイを接合する装置を手掛けるオランダの半導体製造装置メーカー、BE Semiconductor+1.19% — BE Semiconductor, up 1.19 percent today Industries(ベシ)は、長期の売上高目標を22億ユーロに引き上げた1。ところが12日後には、引き下げが始まった。バンク・オブ・アメリカは10月6日、ベシ株の投資判断を「買い」から「中立」に下げ、目標株価を212ユーロとした3。UBSは翌7日、「売り」に格下げして目標株価を370ユーロから159ユーロへ大幅に切り下げた1。バークレイズも「イコールウェイト(中立)」のまま目標株価を小幅に引き下げた2。
株価は10月7日に5.9%下落して180.75ユーロとなり、15日には162.18ユーロを付けた。過去52週間の高値328.40ユーロを50.6%下回る水準だ21。証券各社が疑問を呈しているのは、ハイブリッドボンディングの普及ペースである。この技術は、複数のダイを積層する際、はんだバンプではなく銅同士を直接接合する。UBSは、現在の株価に織り込まれている2030年のハイブリッドボンディング関連売上高を約9億3600万ユーロと試算。同行自身の予測は4億2400万ユーロにとどまるとした2。
遅れの原因は需要の弱さではなく品薄
その仕組みは直感に反する。メモリーメーカーは生産が忙しすぎて、装置を切り替えられないのだ。AIアクセラレーターにデータを供給する積層DRAMである高帯域幅メモリー(HBM)は極端な品薄で、メーカーは認証済みの旧プロセスで作った製品をほぼすべて売れる状態にある2。メモリーの標準規格を策定する業界団体のJEDECが、パッケージの許容高さを720マイクロメートルから775マイクロメートルに引き上げた結果、16層のHBM4はベシの銅直接接合に移行せず、はんだマイクロバンプのままで済むようになった2。
受注面の裏付けもずれ込んでいる。UBSは2028年のハイブリッドボンディング装置の受注を約20台と予想しており、市場コンセンサスの100台を大きく下回る1。韓国の報道によると、HBM首位のSKハイニックス−2.42% — SKハイニックス, down 2.42 percent todayが今年下半期に計画していたHBM4の後工程装置の発注の一部は、2027年に持ち越される可能性がある。ただし報道は相手先の企業名や金額に触れていない4。本来ならベシの主力装置を売り込むはずだったブームが、顧客を旧来の装置に留まらせている。
バンク・オブ・アメリカ−0.25% — バンク・オブ・アメリカ, down 0.25 percent todayのレポートは二正面から圧力をかけた。1つはHBMの日程遅延。もう1つはオランダの露光装置大手ASML−0.10% — ASML, down 0.10 percent todayだ。同社はハイブリッドボンディングへの参入を検討していると公に述べている56。この脅威は「株価に織り込まれていない」と、ディディエ・セママ(Didier Scemama)率いるアナリストチームはレポートで指摘した6。
すでに半値となった株価に対し、新目標は同水準か下回る
Data
| Value | |
|---|---|
| UBS目標株価(10月7日) | €159 |
| 株価(10月15日) | €162.18 |
| バンク・オブ・アメリカ目標株価(10月6日) | €212 |
| 過去52週間の高値 | €328.4 |
ベシ自身の数字は依然、好況を物語る
ベシの第2四半期の数字に、需要面の問題はうかがえない。受注額は2億9290万ユーロに達し、前年同期比128.8%増となった。ハイブリッドボンディングの顧客は2025年末の15社から2026年半ばに21社へ増え、直近12か月の受注額は過去最高の9億8760万ユーロを記録した7。第3四半期の売上高は、2億4990万ユーロだった第2四半期を基準に10〜15%増の見通しだ7。
受注額は前年同期の2倍超、第3四半期も増収見通し
- 売上高
- 受注額
- Estimate
Data
| 売上高 | 受注額 | |
|---|---|---|
| 2025年第2四半期 | €148.1m | €128m |
| 2026年第1四半期 | €184.9m | €269.7m |
| 2026年第2四半期 | €249.9m | €292.9m |
| 第3四半期見通し:2億4990万ユーロ比10〜15%増 (estimate) | €281.1m (€274.9–287.4m) | — |
提携の輪は広がり続けている。米半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズ−4.43% — アプライド・マテリアルズ, down 4.43 percent todayは、50億ドルを投じるシリコンバレーの研究開発拠点「EPICセンター」でベシをイノベーションパートナーに迎えた。サムスン電子、SKハイニックス、マイクロン−0.42% — マイクロン, down 0.42 percent today、TSMC−2.43% — TSMC, down 2.43 percent todayと並ぶ位置づけだ8。タタ・グループの電子部門タタ・エレクトロニクスはインドでベシとパッケージング分野の提携を結んだ。提携金額や日程は明らかにしていない9。銘柄スクリーニング分析会社のSimply Wall Streetは、アプライドとの提携を踏まえるとベシ株はなお割安に放置されているのではないか、と問いかけている10。
調査会社バーンスタインは、2028年に出荷されるハイブリッドボンディング装置の4台に3台がベシ製になると予想している6。UBS自身も、ベシを質の高い企業と評することは変わっていない。ただ、同社株の現在の値付けは、2030年のハイブリッドボンディング関連の売上高で同行の予測を上回る数字を織り込んでいる、とみている2。
答えを出すのは10月22日の受注額
当日の見極めポイントは、メモリーメーカーからの受注が評価用システムではなく量産向けのリピート受注かどうかと、ハイブリッドボンディングの採用がHBM5世代へ移るかをめぐる経営陣の語りぶりだ2。ベシは2026年10月22日、寄り付き前に決算を発表する。上回るべき水準は、第2四半期の受注額2億9290万ユーロだ17。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



