ワークデイ、自社AIを無償提供 創業者の信託は1回約1880万ドルずつ株を売却
ワークデイは大口顧客に、自社AI「Sana」を1年間無償で提供する。現場データでは、顧客がAIの業務をアンソロピックやマイクロソフトの外部エージェントに回している実態が確認されたためだ。共同創業者デビッド・ダフィールド氏の信託は今年、少なくとも20件の株式売却届出を提出しており、最新分は1875万ドル相当に上る。
Vincent Jiang · 3 min read
罪状:契約は結ばれたが、使われないAI
ワークデイ+2.05% — ワークデイ, up 2.05 percent todayのAIが抱える問題は、顧客に拒絶されていることではない。契約は結ばれるのに、実際には使われない「シェルフウェア」(shelfware、導入しただけで使われないソフト)であることだ。今週公表された現場調査は、ワークデイ顧客を計2000社超支援する5人のコンサルタントへの聞き取りに基づく。それによると、顧客は人事・財務スイートに組み込まれたAIを使わず、アンソロピック$350B — アンソロピック, private, latest valuation $350Bやマイクロソフト−1.28% — マイクロソフト, down 1.28 percent todayのエージェントにワークデイのデータを流し込むか、NinjaOneやDruvaなどと組んで自前のエージェントを構築している12。ワークデイ顧客を400社超抱えるあるコンサルタントでは、約半数が従量課金型のAI契約を結ぶ一方、実際にワークデイのAIを使うのは10~20%にとどまり、3月に発売されたエージェント製品「Sana Enterprise」を使う顧客はいなかった23。ワークデイの応じ方は、注目を金で買うことだ。無償クレジット、一部大口顧客へのSana Enterpriseの1年間無償提供、2026年5月から2027年2月までのAPI超過料金の免除がその中身である2。
半数がAI契約、利用は1~2割、Sanaはゼロ
Data
| 顧客数 | |
|---|---|
| ワークデイ顧客 | 400 |
| 従量課金型AI契約を締結 | 200 |
| ワークデイのAIを実際に利用 | 60 (40–80) |
| Sana Enterpriseを利用 | 0 |
会社側の証拠:エージェント利用5500社、値段は付かず
会社側の数字にも実態はある。ただし、念入りに選び抜かれた数字だ。総顧客約1万1500社のうち、ワークデイのエージェントを1つでも使う会社は前四半期比35%超の増加で約5500社となった。もっとも同社の自己申告による数で、有償利用が何社かは分からない24。直近四半期はAIが新規契約額の4分の1超を占め、エージェントとSanaを合わせると年間6億ドルのペースにあるとワークデイは説明する42。2月に最高経営責任者(CEO)に復帰したアニール・ブスリ氏は8月、アナリストに対し、ワークデイから乗り換えたい顧客には一人も会ったことがないと語った37。
裏づけ:成長率は13%前後で足踏み
利用数の集計が避けてきた部分を、中核事業の数字は物語る。7月締め四半期の売上高は12.8%増の26億4900万ドルとなり、2027年1月締め四半期は9.7%増とアナリストは予想する52。ワークデイは9月29日、約500人の人員削減に踏み切った。2026年で2回目のリストラで、AIを原因として挙げてはいない7。その6日後には世界の労働力に関する報告書を公表し、AIは仕事を削るよりも書き換えると主張した8。この対比を本誌は10月7日に報じた。8月にはシルバーレイクが時価総額約450億ドルの同社の非公開化を検討していたとの報道が出たが、同社はコメントを拒否した2。
ワークデイの成長率は2025年初めから13%前後で頭打ち
Data
| 売上高成長率(前年同期比) | |
|---|---|
| 23Q3 | 16.7% |
| 23Q4 | 16.7% |
| 24Q1 | 18.2% |
| 24Q2 | 16.7% |
| 24Q3 | 15.8% |
| 24Q4 | 15% |
| 25Q1 | 12.6% |
| 25Q2 | 12.6% |
| 25Q3 | 12.6% |
| 25Q4 | 14.5% |
| 26Q1 | 13.5% |
| 26Q2 | 12.8% |
大口株主:10%を握る信託、ほぼ毎週売却
ワークデイを共同創業したデビッド・ダフィールド氏の信託は、同社株式の10%を保有する 8。10月6日、この信託は9万9,228株・1,875万ドル分の売却予定を届け出た。それに先立つ7月9日以降にも、SECルール10b5-1に基づく売却を9回行い、総額は1億6,340万ドル、1株平均は約185ドルだった 8。SECの電子開示データベースEDGARには、この信託が今年提出した同種の届出が4月9日以降だけで少なくとも20件並んでいる。いずれも2025年12月に採用した計画に基づくものだ 98。予定どおりの売却は動機を何も証明しない。だがカレンダーを見れば、会社が自社AIを安売りしている間も、創業者の信託はほぼ毎週のペースで株を売り続けている。
7月以降10件目の売却届出、10月6日は約1,880万ドル
- 届出1件あたりの売却総額
- Estimate
Data
| 届出1件あたりの売却総額 | |
|---|---|
| 7月9日 | $14.7M |
| 9月1日 | $18.9M |
| 9月4日 | $18M |
| 9月10日 | $18.7M |
| 9月15日 | $18.6M |
| 9月18日 | $18.3M |
| 9月23日 | $19.1M |
| 9月28日 | $18.7M |
| 10月1日 | $18.4M |
| 10月6日(予定) (estimate) | $18.8M |
評決の行方
答え合わせは2027年2月だ。API超過料金の免除が終わり、無償提供の1年も期限を迎える。有償契約へ転換するかしないかは、サブスクリプション収入の行に如実に出る。年6億ドルというペースを裏付ける有償顧客の数は、いまだ示されていない 2。リスクは、AIエージェントがワークデイに取って代わることではない。ワークデイが、他社が対価を請求するための「配管」に成り下がることだ。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



