IBM、110億ドルのコンフルエント買収の一方、エヌビディアの無償基盤「Agent Knowledge Foundation」に参画
IBMが110億ドルのコンフルエント買収を完了してから7カ月。第3四半期決算説明会では、レッドハットやグーグルと共同で開発する無償のコンテキスト再利用プロジェクト「LLMD」が打ち出され、エヌビディアのオープン基盤「Agent Knowledge Foundation」はIBMを採用企業に名指しした。コンテキスト層を売る側の企業が、無償版の構築を担う側に回った。
Vincent Jiang · 3 min read
IBM+0.28% — IBM, up 0.28 percent todayは3月17日、110億ドルを投じてコンフルエントの買収を完了した。それから7カ月、買収対象の無償版が姿を現し、IBMはその両側に立つことになった2。今週水曜日の第3四半期決算説明会では、アービンド・クリシュナCEOが、レッドハットやグーグルと共同で開発するオープンソースプロジェクト「LLMD」を前面に押し出した。処理済みのコンテキストを、顧客がすでに保有するGPUの上で再利用することで、大規模モデルを5分の1~10分の1のコストで動かせる仕組みだ2。
同じ週、エヌビディア−0.19% — エヌビディア, down 0.19 percent todayは無償提供する「Agent Toolkit」を「Agent Knowledge Foundation」に拡張し、その上に構築を進める企業の一つにIBMを挙げた3。
110億ドルで買ったもの、無償層が置き換えるもの
コンフルエントの役割は、イベントが起きるたびにApache Kafkaで企業内のシステム間のデータをやり取りすることだ。これによりAIエージェントは、古くなったスナップショットではなくビジネスの現在の状態を把握できる。買収後に投入した製品「Streamhouse」は、このリアルタイムデータを絶えず取り込み、クエリできる2。
クリシュナCEOはアナリストに、組織の72%がリアルタイムのデータ基盤は不十分だと回答していると述べた2。エヌビディアの無償スタックは、同じニーズに別の形で応える。「Auto-Ontology」は生の企業データを、エージェントが推論対象にできるビジネス概念に変える。Nemotron Retrieverのモデルがそれを取り出し、「OpenShell」のランタイムがエージェントに許される操作を管理する。しかもデータを移動させず、ガバナンスの統制も変えない3。
この無償スタックには、オープンな予測モデルの「Kumo」シリーズや、専門エージェント向けのリファレンス設計に当たる「NemoClaw」のブループリントも含まれる3。LLMDはコスト面から攻める。処理済みコンテキストを再計算する頻度を減らすことでコストを下げる2。どちらがStreamhouseの導入に取って代わるかは検証されておらず、両プロジェクトとも取って代わるとは主張していない。
有償層の「領収書」
先週の記事で整理した通り、ソフトウェア収入は72.1億ドルから78億ドルに増えた。増加分の約半分はコンフルエントが単体で売り上げていた分に相当するが、両者を切り分けるコンフルエント単独の収入は開示されていない1。新たな論点は、代替案の向かう方向だ。
データブリックス$201.64B — データブリックス, private, latest valuation $201.64Bは10月21日、AI実行基盤「AI Runtime」の一般提供(GA)を始めた。ガバナンスを効かせた自社のレイクハウス(Lakehouse)の中で、サーバーレスのエンヌビディアGPUを利用できる56。ベータ段階で提供中の「Agent Memory」は、同社のデータベース「Lakebase」上にエージェントの永続的な記憶を持ち、事実を何度も探し直したり、同じ過ちを繰り返したりしなくて済むようにする。同社が報告した未検証のテストでは、トークン使用量を約3分の1減らし、完了した企業向けタスクを3倍にした56。
リスクの所在
この層がIBM版、データブリックス版、無償版のいずれであっても、その下でGPUとランタイムを売るのはエンヌビディアだ35。リスクを負うのは、IBMの株主とデータブリックス株の買い手だ。IBMでは、ソフトウェア増収の半分を占める買収分が2027年第2四半期に失効し、コンフルエントから獲得した売上高は成長としてカウントされなくなる1。データブリックス株は8月に1900億ドルの評価が付いたが、ピッチブック(PitchBook)が推定する事業価値は687億ドルにとどまる7。
もちろん反論もある。無償ツールも、運用する人間が必要だ。クリシュナCEOはモダナイゼーション(近代化)のサイクルはまだ始まったばかりだと主張する2。オープンソースの採用が進むかどうかは、通常、ライセンス費用ゼロで十分な機能があるか否かで決まる。コンフルエントのライセンスと無償スタックを比べる買い手が直面する具体的な問いは、「『十分』で十分なのか」だ。IBMが実際に何を築いたのかは、2027年第2四半期の決算が示す1。
IBMソフトウェアの増収率、春に5%へ失速し8%に回復
Data
| ソフトウェア収入の前年同期比伸び率 | |
|---|---|
| 2025年第3四半期 | 10% |
| 2025年第4四半期 | 14% |
| 2026年第1四半期 | 11% |
| 2026年第2四半期 | 5% |
| 2026年第3四半期 | 8% |
What happens next
IBMHow much of software growth was Confluent, and how much IBM's own?
The case for
LLMD's 5-10x context-reuse savings could pull IBM deeper into agent infrastructure on GPUs customers already own
The case against
Half of software growth is Confluent's, and it stops counting in Q2 2027
- January 2027IBM's fourth-quarter results.
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