エヌビディアの無償エージェントランタイム、Modalが直前に157億5000万ドルで値付けした隔離機能をカバー
エヌビディアは自社のパートナー会議「GTCベルリン」で、AIエージェントを隔離・監視し、制御を強制する無償のオープンソースランタイム「OpenShell」を発表し、統合パートナーとしてModalに最も近い競合4社を名指しした。その6日前、Modalはまさにこの隔離の有償版を157億5000万ドルと値付けしたばかりだった。
Richard Tang · 3 min read
エヌビディア−4.19% — エヌビディア, down 4.19 percent todayは、Modal$87M — Modal, private, latest valuation $87Mが6日前に157億5000万ドルの値を付けたばかりのレイヤーを無償で提供した13。同社はパートナー会議「GTCベルリン」で10月21日、AIエージェントを隔離・監視し、制御を強制する無償のオープンソースソフト「OpenShell」を発表した13。その6日前、AIワークロード向けにGPU(画像処理半導体)の計算資源を貸し出す米国のクラウドプラットフォーム、Modalは評価額157億5000万ドルで7億5000万ドルを調達。同社で最も急成長している製品が、AIエージェントがコードを実行するための隔離環境「サンドボックス(Sandboxes)」だ2。
ランタイム本体は9月28日、エヌビディアの「Open Agent Safety Platform」にすでに組み込まれていた。10月21日に登場したのは、それを中核に据えたフルスタックのリファレンスアーキテクチャーである3。
エヌビディアはModalの競合を名指し、Modalは外した
エヌビディアの発表は、Modalと同様に計算資源を貸し出す推論事業者のBaseten~$1.4B — Baseten, private, latest valuation ~$1.4B、Deepinfra、Fireworks、Together AI~$3.3B — Together AI, private, latest valuation ~$3.3Bの4社を、OpenShellリファレンスアーキテクチャーの統合構築パートナーとして挙げている1。だが、発表のどこを探してもModalの名前はない1。Modalの不在はパートナー一覧で確認できる。その理由は確認できない。一方、記録に残っているのは、Modalがエヌビディアのハードウェアの上に構築している姿だ。OpenShell発表の2日前の10月19日、同社はエヌビディアの新CPU「ベラ(Vera)」でサンドボックスを動かしたベンチマークを公表している4。
非公開会社が株式を募る際に米証券取引委員会(SEC)に提出するフォームDには、既に6億190万ドル分の販売が済んだと記されている6。書類の対象は8億ドルの募集で、調達はまだ進行中である6。
サンドボックスはModalで最も成長が速い製品
Modalは、サンドボックス単体で年3億ドルの収益を上げていると説明する2。これまでに作成したサンドボックスは累計で30億個近くに上るという2。最大100万個の並行稼働にまで拡張できるとする2。ただし、いずれの数字も、直近の期間の収益から年間を推計した「年換算ランレート」の内側にある。会社はこの額を10億ドル超としており、監査は受けていない2。評価額は、この自己申告の数字の約15倍に相当する2。
サンドボックス単体の収益、5月の全社ランレートに並ぶ
- Estimate
Data
| Value | |
|---|---|
| ランレート(2026年5月) (estimate) | $300M |
| ランレート(2026年10月) (estimate) | $1,000M |
| サンドボックス単体(2026年10月) (estimate) | $300M |
上層は無料ランタイム、下層は有料ストレージ
カネをめぐる話の焦点は、発表そのものではなくどこに価値があるかだ。OpenShell自身のサンドボックス機能は、Modalの「サンドボックス」が販売しているのと同じ仕事をこなす。信頼できないエージェントコードを隔離する仕事である13。ただし、オーケストレーション(エージェント全体の制御)は担わない。Modalが作り直したスケジューラーとファイルシステム、20以上のクラウドを束ねたキャパシティプールは、引き続きModalのものだ2。
OpenShellがエージェントの標準ランタイムになれば、隔離はGPUメーカーが配るコモディティーと化す恐れがある。プレミアムはModalのスケジューリング層が生むか、一段下の層に移るしかない。エンタープライズ向けストレージ企業のVAST Data~$9.1B — VAST Data, private, latest valuation ~$9.1Bは、エヌビディアと共同で「Agent Sandbox Foundation Stack」を出荷しており、売るのはまさにその下の層だ。サンドボックスのワークスペース向けのゼロコピークローン、永続的なエージェントメモリー、監査記録5。企業はガバナンスを無償で手に入れる。支払いを受けるのはストレージの地主である。
プレミアムはOpenShellが含まない部分にかかる
決着をつけるのは、確認できる二つの点だ。一つは、ライバル4社がすでに名を連ねているように、Modalが後続のOpenShellパートナーリストに加わるかどうか1。もう一つは、企業がどれだけ速く採用するかだ。エヌビディアは、アーキテクチャーはすでに利用可能だと説明する。ただし、ハードウェアで強制するフレームワーク「Sentry」は来年早々の登場と記載されている13。今回の資金調達のプレミアムは、監査済みの会計ではなく、自己申告の収益数字を基に付けられた。上には無償のランタイム、下には有償のストレージ。中間層は自らの存在価値を稼ぎ出さなければならない。
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