データセンター電力需要は過大か ウエストバージニア州が審理へ ネクステラの送電線を巡る攻防
10月26日に開かれるウエストバージニア州の証拠聴聞会は、米東部の系統運用機関PJMが独自に検証していないデータセンターの需要予測を宣誓の下で問う。数十億ドル規模の送電線を巡る攻防だ。同じ疑念はすでに、ネクステラ・エナジーの株価や10月21日の決算、670億ドルのドミニオン・エナジー買収にまで値を付け始めている。
Vincent Jiang · 3 min read
告発:誰も検証しない予測をもとに値が付く、数十億ドルの送電線
2026年10月26日、ウエストバージニア州公共サービス委員会(PSC)はミッドアトランティック・レジリエンス・リンク(MidAtlantic Resiliency Link)をめぐる証拠聴聞会を開く。同事案はネクステラ・エナジー−0.02% — ネクステラ・エナジー, down 0.02 percent todayが同州を横断してバージニア州へ結ぶ送電線だ1。提出書類の厚みは一方に大きく傾いている。ネクステラ側幹部10人の反論証言が計341ページを占めるのに対し、住民団体「West Virginians Against Transmission Injustice」(送電の不公正に反対する州民組織)のアンソニー・キャンベル代表の証言は29ページにとどまる1。キャンベル氏は、計画中のデータセンター案件で中止・撤回・遅延が相次いでおり、予測された需要は過大の可能性があると主張する。委員会自身の質問も急所を認めている。PJMは需要予測を独自に検証していないのだ1。
この答えは、チャールストンをはるかに超えたところですでに値が付いている。ネクステラ・エナジーの時価総額は1625億ドル。10月21日に第3四半期決算を発表し、670億ドル規模のドミニオン・エナジー−0.18% — ドミニオン・エナジー, down 0.18 percent today買収もバージニア州で審査を待つ45。
懐疑派の「証拠」:中止・撤回は記録に残る
キャンベル氏は米連邦エネルギー規制委員会(FERC)の委員の発言を引用した。その委員は「どの案件が実現するかについてのより明確な姿」を把握することが、この成長のコストを誰が負担するかの判断につながると指摘していた1。審理の外の世界も証拠品を差し出してくる。ゴールドマン・サックス+1.73% — ゴールドマン・サックス, up 1.73 percent todayは5月、計画中のデータセンター容量のうち今後2年間に稼働するのは50~60%にとどまるとの見方を示した2。2026年第1四半期には地元の反対で計画中のデータセンター少なくとも20件が頓挫した。記録上、四半期としては最多の件数だ2。
ネクステラ側の「証拠」:違反は2027年にも
ネクステラ・エナジーの開発担当エグゼクティブディレクター、ライアン・コリー氏は証言で、PJMが「早ければ2027~28年」に生じる信頼性違反を特定しており、「系統の崩壊と停電」のリスクがあると述べた1。同氏によれば、PJMの2030年夏季ピーク需要予測は過去3回の予測更新で16%近く上昇した。地域の需要は後退するどころか積み上がり続けている証拠だとした1。
ペンシルベニア州公益事業委員会(PUC)が委託した調査もネクステラの主張を支持する。PJMの2030年の電力不足期待値(LOLE)を計画基準の6~100倍と試算しており、その主因はデータセンターの新増設だ。PJM自身も、需要の伸びが発電の伸びを上回っていることを認めている3。ネクステラは地元への経済効果も数字で示す。プロジェクト期間を通じた固定資産税は1億3300万ドル、土地所有者への支払いは6500万ドル、建設雇用は200~300人になるとしている1。
需要が来なければ、誰が払うのか
データセンターの開発事業者は「料金支払者保護の誓約(Ratepayer Protection Pledge)」を行っている。PJMはこれを、データセンター向け設備の増強に伴う信頼性リスクやコスト増から一般家庭を守るものだと位置づける3。キャンベル氏の提出書類は、検証済みの需要データと成長コストを誰が負担すべきかを結びつけて論じる1。メガワットが届かなければ、送電線だけが残る。来なかった需要のために建設した電線のコストは、PJM圏内全域の料金支払者が担うことになる。
疑念は上にも下にも織り込まれる
みずほ証券は10月6日、ネクステラの目標株価を95ドルから80ドルに引き下げ、投資判断「中立」は維持した。この80ドルは現在、アナリスト全体の目標株価で最も低い。株価は77.88ドルで終え、52週間高値の98.75ドルを下回った48。ほかのアナリストはこれに続いていない。「買い」が18件に対して「中立」は5件、平均目標株価は98.95ドルだ48。第2四半期の売上高は75億3000万ドルと12.4%増えたものの、コンセンサスの81億1000万ドルには届かなかった4。第3四半期決算は10月21日に発表される4。
みずほ証券の80ドルは最下位、アナリスト平均は依然98.95ドル
Data
| Value | |
|---|---|
| 直近終値 | $77.88 |
| みずほ証券の目標株価 | $80 |
| 52週間高値 | $98.75 |
| アナリスト平均目標株価 | $98.95 |
ネクステラ、売上高は6四半期連続で前年同期比増
Data
| 売上高 | |
|---|---|
| 24年7~9月期 | $7.57B |
| 24年10~12月期 | $5.39B |
| 25年1~3月期 | $6.25B |
| 25年4~6月期 | $6.7B |
| 25年7~9月期 | $7.97B |
| 25年10~12月期 | $6.5B |
| 26年1~3月期 | $6.7B |
| 26年4~6月期 | $7.53B |
裁決の行方
次はバージニア州だ。同州では670億ドルのドミニオン・エナジー買収をめぐり、同じ問いが審議される。証拠聴聞会は11月17日に始まり、決定は1月11日までに示される。正式当事者は50を超え、知事のアビゲイル・スパンバーガーのほか、副知事のガザラ・ハシミも名を連ねる。ハシミ氏は州全体から選出される公職者として初めて正式に反対を表明した人物で、買収への反対を公式記録に残している56。送電線をめぐるPSCの判断は2027年3月6日までに示される1。チャールストンでは、「AI需要は過大だ」との主張は、もはや単なる持論ではなく、証言になる。
Deepdive
AI-generated from this story and its cited sources. Not investment advice.



